ロートル作家は作戦を練る 1
親と子の相互理解…なかなか難しい話です。
ロートル作家は作戦を練る 1
風呂の完成とともに、生活レベルは向上したはず…。
家のほうもだいぶ出来てきており、何かを成し遂げることに、
二人は改めて喜びを隠せない。
だが、このまま永遠に楽しい時間が続くわけも無い。
何れは、父親としっかり話をしなければいけないだろう。
問題はどうやってそこに持っていくかだ…。
現状の打破として、まずは問題点から一旦遠ざけたわけだが、
根本的解決には程遠い。
…っとなると、彼らがこれからするのは対話だ。
これは一回はしないといけない。必ずね。
そしてこれが一番リスクが高いことでもある。
リスクとは見つかるとか、その場で取り押さえられるとかだな。
ただ結局は、会談の場を設けないといけないだろうな…。
ただ、まぁ…とりえずは、今はもうちょっとだけ、この状況を、
楽しませてあげたいんだよなぁ…。
「…っというわけで…魚釣りをしたいと思います」
泉には魚が泳いでおり、釣って食べて問題は無かった。
ならば…、魚釣りをするのは食事事情的にも、精神的にも、
現在友好的ではないかと考えたわけだ。
「なにが、っというわけなのかは全く分からないんだが、
ナガラがそういうには何か理由があるのだろう?」
「あぁ、食料調達と、今回の件の見直しも兼ねているよ」
「見直し…ですか?」
「うん、そうだよ、マーガレット。言ってしまえばまだ入り口、
君ら二人の関係もそう。町同士の関係もまだ、なにも認められていないんだよ」
「確かに…」
「なので、認めてもらわないといけないだろう?
このままここで駆け落ちもありだとは思うけどね」
じゃあ具体的にどうするのか…。
それが今回のテーマになることを俺は、二人に告げる。
さぁ、これから釣りをしながら、作戦会議といくことにしようか…。
俺たち三人は泉で釣りを初めながら、今後のことを決めていくことにした。
いつもご覧になって頂き、誠にありがとうございます。
『ロートル作家とおとぎの異世界』73話です。
どうかよろしくお願いします。
今回はだいぶ短めになってしまい申し訳ありません。
ではまた次回で…次回こそは長く…。
米




