ロリと宴
村の再興が、何とかなりそうな明るい兆しが見えます。
このまま、マサルさん達の活動の拠点となってくれれば、異世界での行動範囲が広がりそうでございます!
村長が村の雰囲気が少し明るくなり、この先の希望が見えて来たので。
マサルさん達に、感謝の意を示そうと歓迎の宴してくれる事になった。
じつにありがたい申し出なのだが、マサルさん達の持ち込んだ食料で宴をするなら。
その分の食料を、備蓄に回せなどと言うのは野暮のだろう、ここは一つありがたく歓迎されよう。
村の中央にある広場に、キャンプファイヤーのような大規模な、焚き火が組まれ。
食事の準備も終わり、周囲に料理の良い香りが漂っている!
調理と言っても、日本から持ち込んだ米を炊き上げたり、ビックサイズの缶詰を開けて。
中身を温め直しただけなのだが、町内会の祭りのように、けんちん汁や甘辛い焼き鳥の香りはたまらない。
ドガンなどは、日本から持ち込んだビールサーバーの前に陣取りアホみたいに飲んでいる。
ドワーフってみんなアル中なんか…………?
「おーいドガン! 飲むばかりじゃ体に悪いぞ~!」
「ちゃんと食べ物も食べとるわい! この焼き鳥とおでんじゃったか? 複雑な味がしてウマイぞい」
「焼き鳥とおでんなら、赤羽に戻った時にもっとウマイの食わせてやるよ」
「そうやで~ドガン! ワイがもっとウマイ店で奢ってやるがな!」
ヤッさんが、ドガンに日本に帰還後にウマイ物を奢ると約束して。
その言葉に、ドガンも気を良くして日本の美味い、酒の話をしている。
マサルさんも、世話になっているので後で家にでも呼び、嫁の作る飯でもご馳走しようと、思いながら焼き鳥を食べていると。
村民達が、焚き木のそばに集まり始めた太鼓と笛の音色に合わせ踊りが始まるようだ。
異世界人の踊りや、民族文化の違いを楽しめるとは異世界も悪い事ばかりじゃない。
村人達が叩く、太鼓の音に正確にケツ筋でビートを刻みリズムにのっている
以外にソウルフルな感じだ。
「ワオーーン!!」
と、村人達が夜空に向かい、パワフルなシャウトしている実に個性的で楽しそうだ。
踊りを見ている、マサルさんも自然とリズムに乗り体を揺らしてしまう!
「マサルも一緒に踊るわふ~!!」
「そうだな! マサルさんも踊るぞ~!」
「体の芯が熱くなる感じやな! ワイも踊るで~!」
マサルさん達も、踊りの輪に加わり年甲斐もなくはっちゃけて踊りを楽しでいる。
日本から持ち込んだ食材は概ね好評で特に、ビールサーバーが
大人気で列をなしている。
生水より安全だからと、過去の地球でも水代わりにワインやビアを飲んだ記録がある。
恐らく、ここ異世界でもそうなのだろう小さい幼児以外はみんなビールを飲んでいる。
所変われば、常識も変わるでマサルさんは子供の飲酒にとやかく言う気はないが。
キンキンに冷えた、飲み物が単純に珍しいのだろう、やや子供らも飲みすぎているように思える。
あそこでフラフラしてるのはフェンリルか? まともに歩けてないじゃないか。
「あ~! ましゃるだ~! 今日はおいしい物が沢山あって嬉しいわふ~」
「そりゃ良かったな犬っ子、でもよ少し飲みすぎじゃねえか?」
「ん~? そうわふね~ しゅこし目が回るから川で顔を洗って来るわふ~」
「顔を洗うなら井戸でもいいだろ? おいっ待て! マサルさんも一緒に行ってやるから」
フラフラと歩く、フェンリルが心配になりマサルさんは川まで付き添う事にした。
フェンリルに聞くと、日が落ちてからは川の水の方が水温が低く気持ちが良いそうだ。
川が見えて来ると、フェンリルは少しフラフラしながらも、洋服姿のまま川に飛び込んだ
「ひゃ~ 冷たくて気持ちがいいわふ~」
「お~い! 犬っ子、顔を洗うだけって言ってたのに川に入って水浴びはダメだろ風邪ひくぞ~」
「大丈夫わふ! マサルも川に入るわふ~」
「マサルさんもはいるのか? 風邪ひきそうなんだが…………」
マサルさんは、賢いので服のまま川に入る事はせず、ちゃんと服を脱ぎもっさりブリーフ姿になる。
昨今の統計ではマサルさんの年代では、もっさりブリーフを着用する率が2割程度に減っているらしいが。
マサルさんは、絶対にブリーフだあの優しく包み込む感触が、ささくれた心を穏やかにしてくれる。
優しい男はブリーフをはいてるの格言を広めたいぐらいだ。
いきなり川に飛び込むと心臓麻痺が怖いので、軽く胸の心臓部分をドンドンと叩きながら川に入る。
「あれ? 犬っ子! 川に入っても以外に平気だな! むしろ気持ちいいぞこれ」
「だから大丈夫って言ったわふ! 水の中に入れば春先の陽気でも寒くないわふ!」
酔って火照る体が、冷えて気持ちがイイなこれ。
しかし日本なら、無職のブリーフオッサンと少女の組み合わせは鬼門だな、事案発生が待ったなしだろ。
少女との川で、キャッキャウフフな感じとはこんな事を、言うのだろうか?まあ少し毛深いのだが。
犬っ子も、お酒パワーで開放的な気分になり服とか脱いじゃう、イベントは発生しないのか?
マサルさんは知ってるぞ、こうゆう時は少女は服を脱ぐ物なんだよ、ノベルや漫画では鉄板だよな…………
「いっ犬っ子よ! 川に入るのに服を着たままはイカンと思うんだが? ヌギヌギしたほうが環境問題の解決に経済効果が上昇するぞ?」
「わふ~? マサルはロリだから、マサルの前では服を脱いじゃダメってジイちゃんが言ってたわふ!」
「うぬ~ 村長の言い付けは守った方がいいんだが、村長め余分な事を言いやがって…………」
「ジイちゃんがフェンリルの事は後、5年お待ちしてください、五年後に必ずマサル様に嫁がせますって言ってたわふ!」
今のフェンリルを、嫁にくれるなら泌尿器ビンビンのありが玉金なのだが、
村長は根本的にロリを理解していない!
5年後のフェンリルは、16歳であり靴の裏よりもどうでもいい存在になっているのに!
マサルさんは、異世界に来て気が付いちゃったのだが、この世界には。
通称、児ポ法、正式名称は児童ボルノ禁止法なのだが、そんな悪法が無い世界だと。
地球の歴史上、類を見ない悪法ができたため、まともなロリ男まで白い目で見られる時代になり。
古来日本では12歳で結婚とか当たり前だったのだ、彼らは病気だったのか?
人の趣味に口を出す暇があるなら、その時間で自分を磨きたまえよ!
と、そんな事を言えば、マジキチ扱いされる時代にうんざりしてたのに。
異世界でも、ロリにはそこまで優しい世界では、なかったようだ。
マサルさんが、諸行無常を感じているとフェンリルは心配そうにマサルさんの顔を覗きこみ。
「マサル、どうしたわふ? 何か元気ないわふ?」
「元気? 元気はあるから心配ないぞ、しかし犬っ子はマサルさんの所に嫁に来るのはイヤじゃないのか?」
「マサルはジイちゃんに優しくて、美味しい食べ物をくれるから好きわふ!」
「じゃあマサルさんより、ウマイ食い物をくれる人が出てきたらどうする?」
マサルさんの質問に、フェンリルは腕を組み空を見ながら悩んでいる。
「ん~? マサルより、美味しい食べ物をくれる人の方が好きわふ!!」
「はははっ! 即決だな犬っ子! それにマサルさんは、もう嫁がいるから貰ってやれないぞ」
「町で見たけど、別に奥さんが何人いても大丈夫わふよ??」
「ここでは、一夫多妻がOKなのか驚きだな、でもな犬っ子よマサルさんは、口ウルサイ嫁は一人いればそれでいいんだよ」
通常、少女が成人男子を相手に結婚などと言い出したら。
後10年たっても、俺が好きならその時は考えるよ、などのお決まりのセリフが使えるが。
マサルさんはロリな為、16歳はロリじゃないからお断りしますなどと、ちゃんと伝えるべきか?
フェンリルの、マサルさんに対する好きは恋愛感情ではないので。
少し安心したような、残念なような複雑な気持ちだが、誰の心も傷付けずに断れるのには気が少し楽になる。
マサルさんは、体が冷えて来たので川から上がり、川岸でタバコを吸っていると。
川の上流から何かが流れて来る…………?
「マサル、上流からブタが流れて来るわふ!」
「ゲヒヒヒ! マサル殿だけに、いい思いをさせないでござる! ブクブク…………」
「あっ! 沈んだ…………?」
何故、ブーちゃんが異世界にいるんだ?? ブーちゃんが浮き沈みしながら何か言ってるが良く聞こえない。
そんな時、マサルさんのスマホがバイブして点滅している、ラインか?
こんな緊急時には、普通スマホを見ないで助けに行くべきなのだが。
川に流されながら器用にスマホを操作しているブーちゃんの姿が見えたので。
マサル宛であろうと、スマホをタップすると。
ゲヒッ! 拙者が3人の嫁に追い回されているのに、異世界旅行とは言い身分でござるな。
それに、拙者が嫁達から逃げて異世界に来たのにマサル殿は、何やらロリっ子キャッキャしてるなんて! 一人だけイイ思いは許せないでござる
うむ、ブーちゃんから長文のラインが来たため、マサルさんも一言返信…………
そのスマホ完全防水?
下流に流される、ブーちゃんの姿が段々と遠くなり小さく見える。
「ブーちゃん意外と余裕あるな…………」
「ああ~! マサル、ブタが流されて行くわふ! 早く水から引き上げないと食べられないわふ!!」
「犬っ子よ、あのブタは食べちゃダメだからな…………」
「ブタ待つわふ~!」
「フェンリル! 危ないから行くな、ブタさんは後で買ってやるから!」
フェンリルが、マサルさんの話を聞かずにブーちゃんを追いかけて行き。
ブーちゃんに追いついたはいいが、川の深みに足を取られブーちゃんと、絡み合うように溺れて流されている。
マサルさんは慌てて、空間転移してフェンリルとブーちゃんを掴み。
再び、川の浅瀬まで転移してマサルさんは、フェンリルの安否を気遣う。
「だから行くなって言ったろ! 水を少し飲んだだけで済んだから良かったけど!」
「えほっ! えほ! あれ? ブタかと思ったら人族わふ?」
「ブタはいいんだ、どこか体を痛くしてないか?」
「体は平気わふ、マサル心配かけてゴメンわふ~」
マサルさんと、フェンリルのやり取りを羨ましそうに見ている、ブーちゃんが口を開き。
「ゲヒー! マサル殿は、拙者の心配してくれないなんて、鬼畜でござるな!」
「だから助けたろぶーちゃん………… 何で異世界にいるんだよ?」
「鬼畜に語る、言葉はござらん! それより拙者を助けてくれた犬っ子様は、おいくつでござる?」
「11歳になるわふ! でも助けたのはマサルわふよ?」
このブタ野郎、マサルさんが助けたのに、サラッと記憶の改ざんするなんて。
マサルさんコンボでも喰らわせてやるべきか…………?
マサルさんが、そんな事を考えているとブーちゃんは、フェンリルに跪いて拝んでいる。
「おいブーちゃん? 犬っ子は11歳だぞ?」
「犬っ子様だけは、11歳でもOKなのでござ~る!」
「ブタの人はブタじゃなかったわふね~ 勘違いしてゴメンわふ!」
「ゲヒヒヒ、拙者は犬っ子様の忠実なブタでござる! さあ早く拙者に乗るでござるよ!」
どうやらブーちゃんは、記憶の改ざんをして犬っ子に、なついている様子だ。
フェンリルを背中に、騎乗させて嬉しそうに走り周っている姿が見える…………
日本で複数の妻達から、逃げ回るより犬っ子の騎乗用のブタとして生きる方が、幸せかもしれないが。
それでいいのかと? マサルさんは聞きたいのだが、それを言うと野暮って奴になるので口をつぐむ事にした。
そんなマサルさんが、人生の意義について悩んでいる頃、村の宴を山中から伺う複数の視線があった。
「頭! あの貧乏村が宴をしてますぜ?」
「何か実入りがあったのかもしれねえな? 明け方に村を襲い、頂ける物は全部頂くぞ!」
こうして、不穏な空気を残したまま宴の夜は更けていった…………




