ロリと第2ラウンド
よく、トラックに引かれて異世界転移や、爆破事故に巻き込まれて異世界転移も多いかと思いますが。
タンクローリーにプラス爆破を体験しながらピンピンしている獄長さん!
何を食べたらそんなにタフになるのでしょうか? マサルさんお得意の44カンチョウも喜ぶだけで効果無しとか業の深い生き物ですこと。
「なあ~ 獄長さんよ! マサルさんの達は帰りたいだけなんだが、無理だよな」
「今日はナニをエレクチオンさせないのか? この獄長ジャスミンを満足させたら考えてやらん事もないが…………」
「アンタも業の深い性格してるな…………」
パンッ! パンパンッ…………!
再び獄長が動き出す気配を感じ、マサルさんはヒップホルスターからガバメントを抜き弾倉が空になるまで、引き金を引いた。
「当たらない?」
「奴隷よ面白い武器を使っているな………… 鏃を飛ばすのか、だが当たらければどうという事もない…………」
「当たれば死んでくれるのか?」
信じられない! 5mの距離で弾を避けるなんて想定外だ。
正直に言って音よりも速い銃弾を避けられるような奴とは関わりたくない…………
マサルさんは、空間転移をして獄長と距離をとりながら、マガジンを交換を終え。
「先程も見たが、空間転移魔法なのか? 初めて見る…………」
獄長は興味深そうに、マサルさんを見つめてる、こいつは自分が死ぬ可能性を露ほども感じていないのだろう、ちょいとばかし勝てる気がしないぞ。
「ドガン! 少し派手にやるから、その子を連れて地下に戻ってろ!!」
「早めに迎えに来るんじゃぞ! 地下はカビ臭くてかなわん」
ガバメントを数発撃ちながら、獄長の動きを牽制している間に、ドガンがロリっ子を抱えたまま走り地下への階段を降りて行った。
「もういいのか…………?」
「獄長さんよ! ワザと逃がしてくれたんだろ? いい所あるじゃねぇか」
「では、仕切り直しといくか奴隷よ…………」
マサルさん自身が、短距離転移を繰り返し相手を翻弄しながら、ガバメントを撃ちこむが獄長にことごとく避けられ。
隙すら見えないとか本当にヤバいわ。
マッチョな獄長が、パン一姿で拳銃の弾を避ける姿を見るのは、非常にシュールな体験だがそろそろ突破口が欲しいなと思うマサルさん。
「信じられんな、そのような魔法を連続で使えるとは………… だがそろそろ魔力も限界ではないのか奴隷よ…………」
「そう思ったら、そろそろ弾に当たってくれよ…………」
獄長はマサルさんの、指輪の能力を把握していないらしい、魔力を気にするという事はこの世界では、魔法があり魔法を使うと魔力が消費されるのだろう。
マサルさんったら、突破口を見つけちゃったわ…………
さらに短距離転移を繰り返し、数発ガバメントを撃ちながらマガジン交換をした時に、チャンスは訪れた!
爆破の影響で、ガレキの山に埋もれていたので痛んでいたのだろう、獄長が唯一身に付けていた着衣のパンツがブツリと切れて地面に落ちた。
獄長の動きは、一瞬だけ止まり何故か普段からむき出しのはずの、胸を手で隠した…………
惜しい! 隠す部分はそこでは無い。
だがチャンスは今しかないと、ニヤリとしながらマサルさんは、獄長の背後に空間転移して獄長の後頭部に銃口を押し当て引き金を引こうとした。
このタイミングで背後からのゼロ距離射撃射撃なら外しようがない!
マサルさんはニヤケ顔から勝利を確信してイヤラシイ顔付に変わった時。
獄長が体勢を翻し裏拳をマサルさんの顔面へと叩きこんだ!
「ぐわっ!」
「その背後への転移は一度見た………… 」
マサルさんは、顔面に痛みを超えた熱さを感じ、砂埃を上げながらふっ飛ばされ地面に叩きつけられた、体まともに動かない。
先程の打撃でマサルさんの脳が揺れたのだろう、足腰がまともに動きそうもない………… 手はどうだ? 何とか動きそうだ…………
獄長がゆっくりとした足取りで、マサルさんの方に歩いて来るのが見える、マサルさんは力を振り絞り大声を上げる。
「畜生ーー! 体が動かねぇ! 魔力もさっきの転移で空っけつだ」
「奴隷、死ぬ前に言いたい言葉はあるか………… ?」
「あるぞ、マサルさんが着ていた体操服はどうしたんだよ?」
「あの珍しい服か、王都に献上した…………」
もう一歩だ、もう一歩こちらに来い…………
「獄長さんよ! もう一ついいか?」
「何だ奴隷よ…………」
「死ぬ前に5秒、イヤ10秒程でいい! 人生最後のオネイニィを、させちゃくれねえか?」
マサルさんは、ズボンのポケットに手を突っ込み泌尿器を触りだした。
「奴隷よ、先程の44カンチョウは良かったぞ………… 死ぬ前にサービスだ…………」
獄長は、グラビアでも大人気な雌豹のポーズで、最後のマサルさんにサービスタイム。
「ああ~ 獄長さんよ、ありがとな………… ケツ毛ボーボーかと思ったら、案外綺麗なケツしてんだな…………」
マサルさんは笑顔を作り、泌尿器をいぢる手を止めポケットから手を出した、その手にはプラスチック爆弾が握られており。
マサルさんの手からポロリと落ちた…………
「今度こそ、本当にあばよ…………」
マサルさんは、あばよと呟き空間転移して姿を消し。
ポケットの中で、10秒きっかりにセットしたプラスチック爆弾が、その瞬間に爆発を起こした!
逃げ場の無い獄長はそのまま爆破に巻き込まれ土煙が上がっている…………
少し離れた場所に空間転移たマサルさんが、モクモクと砂煙の立ちこめる中にいる、獄長を見つめながら。
「やったか………… ?」
とフラグ立てる言葉を呟きながら様子を観察するマサルさん。
三分程経過して、土煙も薄れ倒れた獄長の姿がハッキリと見える、ビビリながら獄長のそばに近寄ってみると。
全身黒焦げで、右手が千切れていて無い。
千切れた右手部分から夥しい量の血が流れているが、獄長の胸はわずかに動いておりまだギリギリ生きているようだ。
「まだ、生きておるのか?」
「ドガン…………」
ドガンは爆発音を聞いた後、静かになったため戦闘が終わったと判断して様子を見にきたらしい。
こうして戦闘が終わった後に考えると、今回の闘いは運と偶然に助けられたようなものである。
マサルさん個人としては、色々あったが程よく冗談も通じ、サービス精神旺盛な獄長ジャスミンの事を以外にも心底嫌いにはなれなかった。
「まあ、助かるとも思えんが」
「おいマサル! 何をしてるんじゃ?」
「ドガンとその子が地下に入る時に、一度見逃してもらったんだから、このくらいはいいだろ…………」
マサルさんは、自分の来ているシャツの袖を破り獄長の右腕を止血した、放っておけば大量出血によりショック死するので、少しはましだと思いたい。
マサルさんの偽善により、獄長は本当に運が良ければ助かるか、緩やかな死を迎える事はできよう。
「ドガンその子をこちらに」
まだ、意識が戻らない少女をマサルさんの腕に抱くと、少女は暖かくマサルさんのささくれた心も少し暖かくなった気がした。
「ドガン、行こう…………」
「ああそうじゃな」
マサルさん達は、バックパックを置いてきた山の中腹を目指し山道を登り始めたのだが、マサルさんは先程の闘いでかなりお疲れなので。
少女を片手で抱えて、残りの腕でドガンを掴み山の中腹に転移してみた。
「段々とこの指輪の使い方がわかってきたぞ…………」
「先程の闘いでも見たがその転移魔法は、マサルがしている指輪の能力なのじゃな」
「まあ、そういうこった」
まだ、この指輪の能力の全容は少ししか理解できていないが、それでもわかった事もある。
一つ目は、空間転移のさいには転移先のイメージがしっかりしていないと指輪の能力は発動しない。
マサルの記憶力では、一度行っただけの場所を正確にイメージするのは骨が折れる。
これに関しては後で検証するとして。
二つ目は、指輪の宝石は空間転移を連続で使うと、暫くは使えないようだ恐らく指輪の宝石に蓄積された魔力が枯渇するからだろう。
おおよその時間だが、指輪の魔力が枯渇してから再度チャージするのに10分程度だったように思う。
三つ目は、憶測にすぎないが指輪に蓄積された魔力が空なのに無理矢理転移する時は、使用者本人の魔力を使い転移すると推測できる。
魔力が何かはわからないが、先程の闘いではそう感じたのだ、マサルがの虚脱感の原因が魔力を吸われた事が原因なら何となく説明がつく。
まあ、後でウーさんにでも聞いてみるか、あの人は色々と詳しそうだからな。
とりあえず、少女を涼しい岩陰に寝かせドガンの姿を探すと地面に座り込み休憩している。
「な~ドガン」
「なんじゃマサル?」
「こっちの住人は皆んな獄長みたいに強いのか?」
「バカを言っちゃイカンぞマサル! あんな化け物を見るのは初めてじゃわい、あんな化け物はそうそうおらんわ」
そうそういないって事は、まれにいるって事なわけで…………
今度あんな化け物に会ったらマサルさん生きてる自身がないぞ、もっと戦う為の武器と知識が必要になるかもしれないな。
ふと思ったが、ドガンは強いのだろうか? 戦闘中のあの落ち着きぶりは只者じゃないからなのか?
そもそも異世界と日本じゃ強さの基準が違うかもしれないし…………
「ドガン、ちょい立ってみ」
「なんじゃまさる? 立てばええのか?」
ドガンはマサルさんに言われるがまま立ち上がった…………
「高学歴ブローーー!!」
「へぷっ!!」
「あっゴメン………… 痛い?」
ドガンはマサルさんにボディーブローを食らい体をくの字に折り曲げ悶絶している。
「なっ何すんじゃーマサルー!」
「本当にスマン! この世界の住人は、全員そこそこ強いのかと思って…………」
「そんなはずないわー! ワシは並みじゃ! まったく発想が怖い奴じゃて、どこか頭の部分が壊れているとしか思えんわい」
うむ、ドガンが怒っている、マサルさんなら一度殴られたぐらいじゃキレんよ、しかもマサルさんはちゃんと謝ってるし。
ドガンは不機嫌さも隠そうとせずに、太い腕でマサルさんにボディーブローを食らわせた。
「オフッ!」
「どうじゃ痛かろう?」
「殺すぞ! もじゃ!!」
そんな騒ぎの中少女が目を覚まし起き上がって口を開いた。
「ここどこ…………?」
その頃、採掘場跡で瀕死の状態で倒れていたはずの、獄長ジャスミンは何事もなかったかのように目を開け、すっと立ち上がり回復魔法で自分の傷を癒した。
「千切れた腕は治らんな…………」
獄長は千切れた自分の腕を少し見つめ。
「兵長はいるか…………」
「はい、おそばにおります」
兵長と呼ばれるカイゼル髭の男が、いつの間にか獄長の背後に現れ影のように立っている。
「獄長様、刺激が少々強いので、こちらをお召ください」
「ほう、Tバックか…………」
「はい、私の私物ですが」
「良い物だな、Tバックは」
獄長は、兵長からTバックを受け取った後、履て通気性とフィット感をその身で感じつつ。
「ここには、もう用はない行くぞ…………」
「獄長さま、王都への報告はよろしいので?」
「王都か………… 報告する義務はない…………」
そして、獄長と兵長は森林に姿を消していった。