表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/26

ロリと拳銃


■ マサル

ロリの求道者LV24

【スキル】

オネイニイ LV28→29 ※UP!

土下座   LV80       

マサルパンチLV17     

マサルキックLV19     

床ドンLV1      ※NEW!

射撃LV31      ※NEW!

脳内フォルダにREC

【称号】

招かれた者





 ウソです! 異世界に行ったから、こんな感じでステータス表示があれば良いなというマサルさんの願望です! 


 そんな便利な物はございません…………


ウーさんの店の地下室の射撃場に向かったマサルさんですが、実は射撃経験は意外と豊富な男なんです!


 学生の時からライフル競技を始めて、社会人になってからは、一年の内の三か月は海外勤務だったのだが。


 毎年一ヶ月は退役軍人をインストラクターにセルフディフェンスをきっちり習得していた.


ポーランド、サイパン、アリゾナ、ロス、カンボジアで時間を見つけては足繫く通ったのだ。


 嫁もキャッシュカードの明細を睨みながらも数少ない趣味の一つとして了解を得ている。


 ハッキリ言って、日本国内では動かない的の射撃は,、ライフル競技経験者が一番優れていると個人的には思う。


 何せ練習量が違うのだ、射撃の腕前を上げるには、センスもあるが数多く撃つのが一番なのだ。


 理想的な射撃をする姿勢を維持するだけの為に、日常生活に必要の無いライフルを撃つだけに使う筋肉を鍛え、誰よりも多く撃つ!


 的に当てる為だけに撃つのだ、結果的に警察や自衛官より多く撃つために、国内ではライフル競技上りが一番上手いなんて事を言われるわけだが。


 今現在は無職のため海外にも行かず、競技からも離れていたわけでブランクはあるだろうが、多少は体が憶えているだろう…………


マサルさんは、弾の入っている包みを開けてマガジンに弾を詰めて銃に装填して準備OK! 15メートル程離れた的を狙い撃った!


 ポシュっとした屁よりも小さい音がして、肩に軽い反動がきた…………



「何だ? 弾は発射されたようだが、反動も少なく銃声は、ほぼ無し…………錆弾(さびたま)でも掴まされたか??」



 的を見ると確かに弾が当たった形跡がある。


 狙った部分より少し下に弾痕が見える………… 銃内部のガス圧が足らない為に、銃のスライド部分がブローバックせず、排莢動作も無く薬莢も落ちない…………


 マサルさんは一階のウーさんの元へと行き質問してみた。



「ウーさん! この弾って錆弾(さびだま)か不良品なのか?」



ウーさんは、マサルさんから弾の一つを受け取りバラして確認すると、小声で言ったバツが悪いのだろう。 



「こいつは弱装火薬弾じゃな、変な物を買い取ってしまったのう、しかもあの国の弾だから弾の中に小麦粉やパウダーが混ざってるのう」



 弱装火薬弾、リロード弾とも言うが火薬を減らした観光地の射撃場で使う弾である。


 観光客が生まれて初めて銃を撃ち的に面白いように当たり、俺って射撃の天才かもと気分よくするための弾なんだが。


 どうやらウーさんは、弱装火薬弾しかも小麦粉が混ざった粗悪品をマサルさんに売りつけたらしい。


 まあ、考えようによっては使い勝手の悪い大口径の拳銃を使うのにこの弾は扱いやすい、威力も22口径ぐらいはありそうだし、銃声なんかほとんどしない。


 銃声の大きな音は発射された弾が音速を超える為に、パンッという大きな音がでるわけで、この弾は消音器を使った銃よりも更に音がない! 


 ギリギリ亜音速ぐらいで弾が飛ぶため火薬の音しかしないし、銃声は足音並みの静かさだ。



「いいよウーさん気にしないでも! この弾も使わせてもらうから、まともな弾を追加で100発ほど買うよ」



「悪いのマサル気を使わせて…………」



「本当に気にしないでいいって! この弾にも使い道はあるんだから」



 ウーさんは、恐縮しながらマサルさんに弾を半額の50万で売ってくれた。


 律儀な商売人である、本来なら弾一発が一万円と高く感じるかもしれない、海外では一発1ドルぐらいな物だが、ここは日本なので適正価格と言えるだろう。


 パンッ! パンッ!!


 再度、改めて射撃場でガバメントを試射してみる! まともな弾に変えたので、まあまあな当たりだ。


 15mも離れると中々当たらない、45口径なら銃口が、(こぶし)一つ分位は跳ね上がるので、少し下目に狙い撃つのがコツだろう。


 拳銃は本当に当たらない物なのだ、20m先の固定標的にコンスタントに当たるなら上級の腕前、15m先の移動標的に5発撃って一発でも当てられれば特上の腕前と言っていい。


一般的なレベルは、固定標的には5~10m、移動標的には3~5mぐらいが現実的な距離といえる。


 ちゃんと訓練したニューヨーク市警でも、本番となれば実地統計で3m以内の距離でも命中率は5割を切るそんなもんなのだ。


 マサルさんも15mの距離で固定標的に7割ぐらい狙い通り当たるのでギリ上級といっただろう、しかし



「指が痛ぇ~んだよ泣きそうだよ!!」



 大型拳銃はロマンがある、ガバメントや357マグナムは好きな拳銃トップファイブに入る、でもな指が痛いんだよ! 


 以前もマグナムなんて50発も撃ったら、指の皮が剥けて血が滲み痛い思いをしたのだ。


 マサルさんに大型拳銃は向いてないのだ、というか日本人の体形ではキツイ………… 


 しかたがないので、右手だけ中二病みたいに皮手袋をして今度は苦手意識のある357マグナムのトルーパーで試射をしてみる!


 ドンッ!


 マグナム独特の銃声がして反動がくる、的には当たったがやはりこの手の拳銃は苦手だ。


 マグナム弾は通常の火薬量の25パーセント増しなので反動がさらに痛い…………


 色々と購入して残り残金は50万円程、ウーさんから新しく小口径の拳銃を買うにも、お金がたりない!あきらめてこれらの拳銃でしのぐほかないだろう。


試射も無事に終わり、ウーさんの店を後にしたマサルさんはスマホの時計を見て時間を確認すると、まだ1時を少し回った程度である。



「飲みに行くか…………」



 電動自転車で、そのまま居酒屋に直行したマサルさん! ガラガラっと居酒屋の引き戸を開けると良く見知った顔がある。



「お~! マサルちゃんやないけ!!」



「マサル殿もこっちで飲むでござる!」



「何でいんだお前ら? ポリスメンに捕まったはずじゃ?」



 ポリスメンにタイーホされたはずの、ヤッさんとブーちゃんがテーブル席で酒を飲んでいた。



「そんなん弁護士パワーで釈放やでしかし!」



「着手金及びその他の費用は、拙者が払ったんでござるが…………」



「お前らのようなロリっ子の敵が釈放とか、恐ろしいな!」



「誤解やて! ワイらはそんなん違うで! ワイらは今でもロリっ子の味方やでしかし!」



 こんなアホ共は、もうしばらく臭い飯でも食ってた方が世の為ロリの為のような気がするが、本人たちも反省しているようなので許すか………… 


 マサルさん? マサルさんは悪くないと思いたい…………



「とりあえず、釈放おめでとうー! 飲むぞーー!!」



まずは、友人との再会を祝して乾杯! 店内を見回すと、この居酒屋の客層はあまりよろしくない客層だ。


 この街で生まれ育った人間の多くは、自分から犯罪に手を貸すか、知らずに犯罪に手を貸すかの二通りに分かれる。


 残念な事にこの街には犯罪が根付き過ぎている…………


 この規模の街なら別に珍しい話でもない、暴力団、外人マフィア、それに類する組織が町の経済を回し利益を得ている。


 ただこの街はそれらの規模が大きいだけだ。


 だが、この居酒屋の客層はマサルさん達も含めて比較的に善良な人々の集まりだ。


 善良に生きようと思っても、トラブルが向こうからやって来る街である、自己防衛の為にヤバい話や情報は大抵ここで手に入れトラブルに会わぬよう注意するのだ。


 マサルさんが手に入れた拳銃もこの居酒屋で仕入れた噂話が元だったりする。


 犯罪に関わるのがイヤなら、犯罪の内情を知っておくのも大事な事なだと言えるのだ。


 しかし、この二人は良く飲む物だ!


  ヤッさんもブーちゃんも泥酔状態に近い、マサルさんもシラフでは楽しくないので二人に追いつくように、度数の高いアルコールをガンガンと飲む!



「ゲフー! 今日の酒は特別にウマイでしかしー!!」



「そうでござるな~ シャバの解放感を感じながら飲むのは最高でござ~る!」



「そうか! 良かったな~ マサルさんも嬉しいぞ~ ゲフ~!」



 マサルさんも、イイ感じにアルコールが回ってきて酔いどれ気分である、やはり気の許せる友人達との酒は良い物だ…………



「マサルちゃん! 聞いてや~ ワイがPL学園におった時は、そりゃ~練習が大変だったんやで~!」



「おうっ! 聞いてるよヤッさん! そうか練習がね~ ゲフ~!」



「そうなんや~ 甲子園の時も凄かったんやで~」



 野球が好きなヤッさんは、酔うと結構な確率でこの話をする! マサルさんは野球には興味が全くないが、話を聞くのも優しさだろうと思う。



「そうでござるか~ しかし、ヤッさんは中卒ではござらんか? 高校も我らと同じ高校に入って、一年で退学したでござる!」



「ブーちゃん!! お前っ!」



 ブーちゃんが口を開くと、それまで楽しかった雰囲気が壊れその場が凍り付いたような空気になった、ブーちゃんは時々だが空気を読まずに言葉をペロリと出す。


 いいじゃないか! 楽しく飲んでいるのだから、昔の武勇伝がウソでも聞き流す余裕があってしかるべきだとマサルさんは思う。


 ヤッさんはとブーちゃんは、マサルさんと同じ小中高を共に過ごた竹馬の友なのだ。


 ヤッさんはこの街で生まれて関西人じゃないけど、関西弁なのも中卒なのも分かりきった事ではあるが………… 突っ込むのは野暮だ。



「ぎぃ~ ぎぃっ! ぎぃっ~!」



「ほら! ブーちゃん! ヤッさんが泣いてるぞ! 謝ろうな! なっ」



「つい酔って、酷い事を言ったでござる、スマンでござるヤッさん…………」



 ヤッさんが、人間とは思えない泣きき声を上げ、ブーちゃんが我に帰ったように青ざめながら謝罪をしてる。


 別にブーちゃんの発言は間違ってはおらず悪くも無い。


 だがこれが友達ってもんだろ!


 だなんてお思いながらN〇Kの教育番組に出て来るような少年の目をしながらウンウンと、うなづきながらマサルさんは、にこやかに微笑んだ。


 泣いているヤッさんは、イスから立ち上がりブーちゃんの元へと歩みよる、おっ? 握手か? 仲直りの握手する気だな!


 マサルさんはキラキラした目をしながら握手を待っていたら…………



「このロリブタが死にさらせーー!!」



「ブヒーー!!」



 ヤッさんがビール片手にブーちゃんの顔面を強打! 考えてみれば、ヤッさんはこんな奴だったと肩をすくめるマサルさん…………



「哀れと思い、謝ったのが間違いだったでござる! BBA好きの貴様が死ぬでござる~!」


 ブーちゃんも、負けじとビールジョッキでヤッさんの頭をガンガンと殴りつけ、ヤッさんの頭から噴水のように血が噴き出している! 



 「争いは同じレベルの者どうしが始めるか………… フッ」



 マサルさんは、ニヒルな笑みを浮かべながらテーブルに戻り再び酒を飲み始めた…………



「誰だーー! 今っマサルさんを後ろから蹴った奴は!! テメーら全員死刑だコラーーー!!!」



 所詮マサルさんも同レベル…………




エアーライフル競技には、射撃コートとトラウザーという、身体の揺動を制限する専用のウェアを着用するのですが、何と言うか、上下とも皮で作られている為に洗濯ができません、したがって剣道の防具並みに臭いです! 結構な反動もあるのでウェアを着用するのは必要と思いますが、臭さには何年たっても慣れませんね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ