私のお家にお客さんです
なんか書きたくなった
私のお家は洞窟の奥にあります。昔はいろんな人が訪ねて来てくれていたのですが、最近はすっかりお客さんが来てくれなくなってしまいました。
もともとズボラな私の性格もあるのでしょうが、人が来ないとなるとお掃除をサボってしまいます。
気がついたときにやるようにはしているのですが、明日明日にと伸ばしてしまうことも多々あります。
実を言うと私は世間一般で言うところの無職のようなもので、お客さんが持ってきてくれるお土産などをもらって生きていました。
なのでお客さんが来なくなった最近はご飯が食べられなく、お腹がすく毎日でした。
今日もまた誰も来てくれないのかななどと考えながら、手の中で石をコロコロと転がして遊んでいると、洞窟の上の方から何かがゴロゴロと土煙を上げながら転がり落ちてきました。
よくよく落ちてきたものを見てみると、なんとまだ小さな子供じゃないですか! 久しぶりのお客さんです。鼻を近づけてスンスンと臭いを嗅いで見ると――私は断じて小さい男の子の臭いが嗅ぎたいわけではありません――パンの臭い、それもお肉の臭いまで混じっています!
すぐに男の子のカバンからお肉の挟まったパンを抜き出すと、ペロリと食べてしまいます。久しぶりのご飯は美味しかったです。
お腹を満たすと少し余裕ができました。よく見ると彼の着ている服はなかなか仕立てのいいものです。また靴など今まで見たことない形をしています。これもお土産でしょうか? もらっておきましょう。
でも裸にしてしまうのは帰るときに風邪を引いてしまうでしょう。変わりに私のお古を持たせて上げます。
この男の子はいろいろ持ってきてくれたのでお土産を持たせて上げます。
ところが残念ながら、私の家にそこまで目ぼしいものはありません。なので持っていると落ち着く私のお気に入りの石を幾つか持たせてあげましょう。
さてお土産も持たせましたし入り口まで送って起こしてあげましょう。今日はいろいろお土産がもらえて幸せな日でした。
この間山の中腹あたりにある洞窟の近くでたくさんネズミがいた。たくさんいたからおっかあにみせてやろうと何匹か捕まえていると、真っ赤なネズミが二匹いた。これは絶対に珍しいと思ってそれも一緒に捕まえて帰った。家に帰ったらすぐにおっかあに見せてやったさ、でもおっかあの奴誰かが色を塗ったんだろと言って逃しちまったのさ。
もう悔しくて悔しくて、次の日朝早くに起きるて自分でサンドイッチを作ってネズミを探しに行った。オレはあのネズミたちは、洞窟の奥から出てきてるんだろうと思ったんだ。
だから洞窟の奥の方まで進んでみたさ、そしたら中はほんのり明るくて暖かかった。
そしたら突然穴に落っこちた。穴を滑り落ちてる最中にオレは気を失ったんだけど、気がついたら洞窟の入り口まで戻ってきてた。それもカバンと肌着以外全部だ。
きっとおっかあには怒られるだろうな、と思って家に帰ったら案の定怒られた。洞窟にある穴に落ちた話もしたけど、誤魔化すための嘘だろって言われたよ。ほんとなのにな……
その後部屋に戻ってカバンの中に何か残ってないか見てると、赤くて透き通ったきれいな石が出てきた。大きさで言うと手で握れるくらいだ。とってもきれいだった。
すぐにおっかあに見せてみると、なんでも火の魔石らしい。すぐにおっかあの機嫌は直って、服のことも靴のことも許してくれた。それどころか俺のことを褒めてくれたんだ。
一体何だったんだろ?
意味はない
続くかもしれないし続かないかもしれない