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プロローグ
ごめんなさい。
きっと、あなたは私の事を忘れてしまう。
いつからだろう?あなたの瞳に私が映らなくなったのは。
あなたは私の全てだった。あなたに捨てられたら、私は生きていく意味がなくなっちゃう。
どうすればいい?どうしたら、私はあなたのものになれる?
そう考えるたびに、頭の中で笑う私がいる。
「答えなんて、とっくに知っているでしょう?」
わかってる。わかってるよ。だから、これ以上私の心をかき乱さないで。
すぅ、と心を落ち着かせるように小さく深呼吸すれば、澄んだ空気が体の中に入ってくる。
これでいいんだ。これで、きっと私は満足できるんだ。
私は、意を決して、青い空が広がる世界へと一歩進んだ。