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第三話 今とこれから

単位変換が自分でもわからなくなってきたので、普通にしました。


そこ、ダメ作者とか言わない!


意見、感想はバッチコーイ!

アメリア=ルナ=シンプソンは困惑していた。

理由は自分が置かれてる状況だった。

左側には自分達を襲って来た規格外のウルバス。

右側には自分がウルバスから守るために突き飛ばしたせいで気絶している親友のリリー=ベル=アリヴィア。

目の前にはその規格外のウルバスを倒したが異常なまでの発熱により意識が途絶えている名も知らぬ黒尽くしの衣装を身に纏った自分より少しばかり年上に見える男。

「とりあえず、どこか落ち着ける場所は……」

自分達のベースキャンプは遠すぎる。かといってこのまま放置という訳にも行かないだろう。

ふと顔を上げると男が付けたであろう踏み付けられた草の跡が並んでいる。目で跡を追って行くと、テントの様な布とミズブショウの花が見える。

「まずは頑張ってあそこまで行こう。幸い水辺にあるようだし」

ミズブショウは育つのに大量の水分を必要とするため、湖や川の辺に生えている事が多い。

「誰から連れて行くべきかな……。リリーには悪いけどやっぱりこの人だよね。一番危険だし。……よいしょ」

おんぶ。それは本来背の高い男子がか弱い女子にするものだろうが、状況に因っては最も効率の良い人間の運搬の手段である。

「この人の方が少し背高いし……。運びにくいなぁ……。お邪魔しま〜す。……ふぅ」

テントの中に入り、ベッドの様なものは無いかと探すが見当たらないので毛布を拝借して近くの草むらに置き、男を寝かす。

「まずは熱を何とかしないと」

自分のハンカチを濡らし額に置く。するとさっきまでうなされていた顔が少しばかり安心した表情になる。

三人(二人と一頭)を寝かすと「あ、そうだ」

アメリアはなにか気付いた様にテントに入り、ロープをいくつか持って来て、ウルバスの拘束を始めた。前足同士、後足同士を縛り、動けない様にする。

「これでよしっと」

これで出来得るかぎりの応急処置はした。後はすぐに目覚めてくれるのが一番良いんだがまぁ、それは高望みだというものだろう。

「……う、ぅん。………ここ、どこ?……」

そうこうしているうちに、リリーが目を覚ました。

「あぁ、気が付いた?ごめんね、突き飛ばしちゃって。後、自分だけ先に死のうとしてゴメン」

「……何しおらしくなってるんですか。気持ち悪いですよ、それ」

「気持ち悪いはないでしょ!せっかく人が心配してるのに!」

「そうそう、そうやって怒鳴っている方が先輩らしくていいですよ」

「……ありがと」

「いやいやこちらこそ助けてくれてありがとうございました……………」

リリーの視線がある一点を見たまま動かない。

「…?。…どうかした?」

「……先輩。先輩の横にあるの……さっきのウルバスですよね……?」

「ん?……あぁ、これは…」

「っっっごおおい!すごい、すごいすごいですよ、先輩!どうやったかわからないですけど、このサイズの魔獣の捕獲は、ランクAの人間でも難しいと思いますよ!さすが先輩ですね!すっごい!」

「いや、だから、これは……」

もう、いいや。後で説明しよう。もはや、人の話聞いてないし

「ていうかここは、どこですか?見た感じベースキャンプのようですが、私たちのキャンプはもっと遠くでしたよね?」

落ち着かない様子で辺りを見回すリリー。

確かにどこの誰の物かもわからないキャンプにいるというのは落ち着かないだろう。ていうか落ち着けというのも神経質な冒険者達には無理な話だ。冒険者は命懸けの職業ゆえ特に今居るような鬱蒼とした樹海や以前モンスター討伐に行った洞窟では常に周りに注意を払わなければ簡単に命が危険に晒されることになる。もし命を落としたら、ほかのパーティーメンバーに迷惑をかけるだけでなく、それはギルドの責任になり、そのギルドの信用を落とす事と同義である。依頼人と冒険者の間を取り持つのはギルドであり、ギルドが冒険者の身分を保証しているので信用が無くなるとギルド自体の経営が上手く行かなくなる。なのでギルド側はとても厳しく冒険者をランク分けしている。その詳細は長くなるので割愛するがランクAというのは一人で魔獣としては最高級のドラゴンやキメラを撃退出来るレベルで1ギルドに五人いるかいないかという猛者の事だ。その上にランクSがあるのだがこれはこのギルド制度が出来て以来、レジェンド・ディケイド(今よりも魔獣のレベルが高かったラダマンタイト暦元年から一世紀の中で最も強い冒険者のパーティーがいた時代。全体としてのレベルも高かった)にしかいないという伝説級のシロモノだ。今はいないと考えていいだろう。

閑話休題 。

周囲を警戒しているリリーとは対極にアメリアはリラックスしている。

「先輩、助かったからって気が抜けすぎですよ。もっと周りを警戒して下さい。それとも、なんですか。私が索敵を全部やらなきゃだめなんですか」

「よく見なさいよ。ここほど安全な場所はないわよ」

「……?どういう事ですか?」

「あんたから見て右に約15歩、足元を見てみなさいよ。気をつけてね」

「??…………!!!」

そこにはピンと張られた糸、弓、矢。しかも目立たない様に周りに合わせた色で塗ってある。

「そんなものがそこかしこにあるのよ。しかも外側に向けて。矢なんか特別な鏃を使っているから多分そう簡単に抜けないし。下手に隠れるより、ここ一帯にいる方が安全よ」

ほら、と言って三人を運んでいる時に誤って作動させた罠の鏃を見せる。鏃には反しがあり、刺さったら最後、対象が絶命するまで抜けないだろう。幸い頬掠める程度ですんだが作動させてしまった時は冷や汗物だった。

「なら、いいですけど。これからどうします?」

「とりあえずあの人が起きる迄待つしかないと思うのね。多分このキャンプはあの人の物だと思うし」

水辺にいる未だ目覚めていない自分達を助けてそのまま倒れてしまった男に目をやる。

運んでいる時にも思ったのだが、この男の目鼻立ちは普通だ。

特徴といえばこの国にはない黒髪黒眼のみ。

何気なく空を見上げると水滴が数粒落ちて来た。

「先輩、まずいですよ。雨が降って来ました。ウルバスはともかく、その男の人、風邪引いちゃいますよ」

「しょうがないからテントの中入ろう。あたしウルバス持つからリリーはその人運んで!」

「わかりました」

ウルバスを引きずる様に持ち、

「お邪魔しま〜す、ってこれ二度目なんだよね」

はてさて、どれくらいいることになるのやら……

長期戦になる覚悟を決めたところで唸り声。

「うぅ〜〜ん」

ようやくお目覚めのようだ




酷い夢を見た。

どんな夢だったか忘れたが確か、異世界行って、怪物に襲われそうになっている女の子助けて、説教した夢だったか……

「とにかく起きよう」

と、下に手をついてその感触に違和感を覚える。なんか湿っぽい。手を見ると泥が着いている。腕時計に仕込んだ小盾が展開したままだったのでとりあえずしまう。

「あれ、俺どこで寝てたんだ?」

そして周りを見渡し、目に入ったのは二人の少女と、怪物。

夢に出て来た通りだ。

一瞬、思考が止まりそして直ぐに把握した。正確に言えば思い出した。

「…夢じゃなかった…」

少しだけ絶望しているところで金髪の少女から声をかけてきた。

「私はアメリア=ルナ=シンプソン、こっちはリリー=ベル=アリヴィア。ギルドの依頼でこのあたりを調査していたものです」

「ん、直也だ。影山直也。こっち風に言えばいうとナオヤ・カゲヤマになんのかな。で、ここはどこなんだ?」

「ラダマンタイト王国が首都、ラダムの南西約80キロメートルにあるヤチャの森と呼ばれる場所です」

「で、あの怪物は?」

「詳しくはわかりませんが、恐らく今回私たちが調査している内容と何かしら関係があると思われます」

「そういや、さっきも調査に来たって、言ってたな。その内容をできれば教えて頂けないだろうか」

「簡単にいうと、このあたりの魔素バランスが崩れているのでその原因の調査です」

「そんなにやばいのか?その魔素バランスってやつが崩れると」

今度は銀髪の少女が答える。名は確か…リリーといったか

「魔素はこの世にある全ての物質に存在、内包されています。それは勿論空気中にも言えることですが、この魔素量がいきなり変わると、呼吸をしている生物が対応仕切れなくなり、ある種だけ絶滅、と言った生体バランスの崩壊を招きかねません。そこで我々ギルドから派遣された冒険者が原因を調査し、魔素研究所のような専門機関に依頼し対策をとる、という形を取っています」

「へぇー、そうなんだ。てことは、それならお偉いさんなのか?」

「別に…そんなに変わらないわよ、普通の冒険者と。せいぜい必要物資が経費で落とせる、てことくらいかな」

今度は金髪…アメリアが答える。要するに派遣のバイト先が公的機関だったってことか

手を見ると”頼まれたのは全部このテントの中にある。後このテントは餞別としてやるよ。周りに罠が張ってあるから忘れずに回収してね。鞄の近くの紐を引っ張ると回収出来るから。by神”と書かれた紙があった

とりあえず着替えなくちゃな〜服がぐちゃぐちゃだから気持ち悪いしな〜、など思い、周りを見渡し通学の時に使っていた鞄を見つけ、自分のそばに寄せる。

「ところで、あなたは何m…」

そこで金髪の声が途切れた。

なんだ、何を思ってそこで止めたんだ?まぁ、一応言っておくか

「着替えたいから、外に行ってくれるとありがたい。まぁ、俺の体を見たいなら別だが」

「今更、遅いわよ!!バカ!!ほら、リリー!外行くわよ!」

「はいはい」

顔を真っ赤にして、出て行く金p…アメリア。その後を呆れ顔で着いて行く銀髪…リリー。

なんだ、ただ上を脱いだだけなのにな

「悪ふざけが過ぎたかな」

<わざと、あの二人を外にやったくせに何を言っている>

クックックッ、という笑い声とともに重く腹の底に響くような声。

<しょうがないだろ。アンタ(魔獣)と話がしたいから出てってくれなんて言ったら頭が可笑しい奴だと思われていろいろと終わっちまわぁな>

<だが、他にもやり方はあっただろう。例えば何か近づいて来てるから見て来てくれ、とか>

<それだと、どっちかが残る可能性があるだろ。あの場は外に行かせるカードが異性という事くらいしかなかったんだよ>

鞄の中から替えの下着とインナーを出しながらさっきの自分を恥じる。多分、最悪とは言わないまでもかなりの悪手なのは自分でもわかっている。

<それで、私と何の話をしようというのだ>

<あんたの事だよ、狼さん。元々あんたら狼の属性がある獣は属する群れが、いや例え一匹狼でもこちらから攻撃しないかぎり、危害を加えないものだろう。あの2人の話だとこの辺りは魔素量バランスの変化が見られた時からギルドにより封鎖されていた。つまりあんたにあいつらを襲う理由がない>

<……それにしても人間で真言を使える者がいるとはな>

真言。

それは、使えるようになれば人種どころか種族さえも越えて会話が出来るようになる神の言語。だが、その言語は神聖であり、穢れが多い人間に扱える者はいない、とまで言われている。

<言語として確立されているんだから、扱えないということはあるまいよ。少し前までは、片言だったがな>

<しかし、あれは人間が扱える音ではないはずだ>

<だから、学習したんだよ。個体としては弱い部類に入る人類がここまで発展したのは人類だけが持つ”学習”という特長にあるね>

<成る程な……>

つかの間の沈黙が流れる。

<ていうか、誤魔化されねぇぞ。お前まだ何にも話してねぇよな。せいぜいわかったことは、さっきのお前は正気じゃなかったって事だよ>

<……!>

痛いところを突かれたらしく表情が硬くなる。

<わかるさ、それくらい。真言で話し掛けたのに返しが言語になってなかったしな。元々使えないということも考えたが偶然や運でではあの発音は出ないだろ。急に増えた魔素量に当てられたか、操られていたか>

<驚いたな……。そこまで読まれるとは>

<それを口にしないということは位の高い種族か?普通の魔獣より上位にいるのか?>

<まぁ一応、神狼ジンロウだ。濃い魔素に当てられて正気を失う情けない神狼だが>

<まぁ、しょうがないっちやあしょうがないよな。急に増えたらしいし。環境の変化に対応するには本来時間がかかるものだからな>

<……寛大だな>

<そんなにいいものじゃないよ。あんたは敵じゃないからね。後で縄を解いてやるから、我慢してくれ>

苦笑いしながら、昔を思い出す。そういや所長に、その甘さでいつか後悔するぞ、なんて忠告されたっけ。

<すまない。主から受けた大恩このフェン、決して忘れぬ>

<だったら、これからちょくちょく相談に乗ってくれると助かる。俺はここらへんの人間じゃないからな>

といって、外に居る二人に着替え終わった旨を伝えに行く。

「悪ぃな」

「別に気にしていませんよ。先輩はまだ怒っているみたいですけど」

リリーが目をやった方向を見ると耳まで真っ赤にしたアメリアが何かを呟きながら体育座りしていた。

「さてと、これからどうする?」

「とにかく、私達のキャンプに行きませんか?そこなら、ラダムのギルド直通の魔法陣がありますし。先輩もそれでいいですよね?」

少し顔を上げたアメリアは小さく首肯する。そんなに恥ずかしい身体してるかなぁ、俺。

「それじゃ、荷物をまとめて下さい。そうですね……後、15分くらいしたら詠唱しますんで急いでくださいね〜」

さてと、片付けるか、と。

幸いテントは簡単な作りだったので5分くらいで片付けることができた。

「んじゃ、縄解いてやるよ。すまなかったな」

クゥ〜ン、と弱々しい鳴き声を立てるフェン。

「やめろ、男に甘えられる趣味はない」

前足の縄を解きにかかると、

「なにしてるのよ」

と微妙にいらつきを含めた感じの声がかかる。見ると、後ろにアメリアが仁王立ちしていた。

うん、どうみてもお怒りになられてる。

「見りゃわかんだろ。人に囚われた哀れな魔獣を解放してんだよ」

「また襲って来るかも、とかそういう考えはないわけ?」

「こいつもバカじゃないからな。一撃で沈められた相手にそう何度も向かってこないだろ……っと、解けた。二度と捕まるんじゃねぇぞ、フェン」

「フェン?」

「名前だよ、あいつの。いい名前だよな?」

「知らないわよ、そんなの」

「つれないねぇ」

フェンが心なしか淋しげにこっちを見ているので、その頭を撫でながら

「んな顔すんな、また会えるさ」

と励ましておく。

「こっちの準備は出来ましたよ〜〜」

「ほら、行くわよ」

「りょ〜か〜い」

リリーが描いた魔法陣の中に入り、詠唱の時を待つ。

”風の聖霊よ、我等を陣に示られし彼の場所まで導き給え、その道の名はルーラー”

どこかで聞いたことのある呪文をリリーが唱えると周りが光で満たされ始め、視界が真っ白になる。

何にも見えなくなると地面の感触が無くなった。


タイトル付けるのに10分くらいかかった…OTL


明日入試なのになにやってんだろう……


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