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第二話 理由

主人公が異世界に行った理由が明かされます。

どこだ、ここ。

床も天井も全てが白い。ていうか床は立っているかどうかも不安になるくらい落ち着かない。

だがそれよりももっと大事な事がある。

「一体ここはどこなんだ〜〜〜〜!」

あああ、ああぁ、あぁぁ、ぁぁぁ。

声が反響したということは建物の中か。

「はい、本日三度目の『ここはどこだ』いただきました〜」

なんか軽い感じの声とともに現れた姿形が普通の青年。しかし全身から発せられる威圧感がハンパではない。

「あんた何者だ。そしてここはどこなんだ」

「俺?俺は神だよ」

……電波さんでした

「いやあ、ホントは君があの世界に行く時に挨拶すべきだったんだけど忙しくてね。少し遅れちゃった」

…今あなたはメダパニをかけましたね?だってこんな混乱初めてですよ?

「君がなんであの世界にいるかっていうのはね、驚かないで聞いてくれよ?……君、死んじゃったんだよね〜〜」

刹那な沈黙。そして

「人の生死をそんな簡単に扱うなよ!……えぇ?!俺死んでんの?!なんで?!」

まずい、思わずツッコんでしまった。電波さんとは話さんと心掛けていたのに!

「やっぱり、わざとか………」

今、俺声に出てたか?読心術か?まさか本物?

「だから、本物だって」

「そんなにちょくちょく心を読むな。プライバシーも何もあったもんじゃない。んで何故俺は死んだんだ」

「それは、ん〜〜、というかどこまであの世界行くまでの記憶どれくらい覚えてる?」

何だ?いきなり。確か……

「お参りに行ったあとから覚えてないな」

「じゃ、そっから見てみよう」

と自称・神は指を鳴らす。

スクリーンが降りてきて辺りが暗くなった。

「言っておくが自称じゃないぞ」

映画かよ。

「ほら」

と自称・神がポップコーンを差し出す。

こいつ人の人生をなんだと思ってやがる。

「まあまあ、ほら始まるよ」

どこかで開幕ブザーが鳴り響く。




「どうだった?」

どうもこうもないよ……

他人を助ける時は後先考えろなんて言っておいて肝心の自分が出来てないじゃん………

今の映像を要約すると3〜4歳くらいの子供にトラックが突っ込んで来たのを自分の命と引き換えに救った、という事になる。

「んでさぁ、話はここからなんだよね」

話?嫌な予感しかしない。

「良い勘してるね。実はお前はあそこで死ぬ予定はなかったんだよね」

え、じゃあ…ひょっとして…

「そ、無駄死に。ちなみに本当はぎりぎり鼻先三寸で助かる予定だった」

……ん、じゃあなんで俺はここにいる?

「こちらでも予定外の死だったからね。魂が飛びそうになった瞬間必死に縛り付けたんだよ。いやあ上手くいったよ。これで減給にならずにすんだ」

ってことは、お前のミスか。

「まあ、いいじゃん。君の肉体は死んでないし」

???どういう事だ?

「君の魂を必死になって縛り付けた話はさっきしたよね。そのおかげで精神がかなり安定した状態で保存できたんだ。人間が魂と精神と肉体で出来ているのは知っているね。その内の精神は魂と肉体を繋ぐパイプ役だ。だから挨拶が遅れたのは精神と肉体を繋いでたからだよ」

だったらここにずっといなければならないだろ。なんであの世界に?

「呼ぶ力が強すぎたんだよ。いやこの場合は喚ぶ、になるかもな。とりあえずオリジナルをまんまコピって創った躯に魂を容れといてよかった〜〜」

あぁそれでなんか変な感じだったのか。

テメェノテイデ、オデノカダダハボトボトダ!

「どこの橘さんだよ。」

で、帰れんだろうな?

「ああ俺が責任をもって送り返す……と言いたいんだがな、それはお前次第だよ」

は?オマエナニイッテンノ?

「ここに肉体があればすぐにでも送り返せんだけどな。どうやら門が閉まっちまったようでな」

門?何の事だ?

「普段ここと現世との門は開きっぱなしなんだがな、お前の場合はここしか来れない様になっている」

原因を探るまで帰れないってことか……

「そーゆーこと。ま、俺のミスだからな。サポートくらいはさせてくれ。出来る範囲でやらせてもらうぜ」

神なんだからなんでも出来るだろ

「そういうわけにはいかないよ。神は調和を愛する存在だからね。一人だけに世話を焼くなんて出来ないんだよ、ってゆーかようやく神って認めてくれたね」

ふぅん、案外メンド臭いんだな

「とりあえず、してほしい事はあるかい?」

そうだな、あいつらもこっちに連れて来て欲しいな

「アァ君に憑衣していた六匹だね。いいよ。もとからそのつもりだったし。ていうか君彼等がいないとなんも出来ないもんな」

……ほっとけ

「後はそうだな。チート並の魔力をあげよう。あと死んだときに持っていた荷物だね。腕時計は既に持たせてあるけど。君、真言は使えたね?」

あぁ、所長の薦めでな。まだ片言だけど

「じゃあ、マスターさせてあげよう。結構至れり尽くせりだな。後は魔術書も古いやつだがやるよ。イロハから書いてある初心者向けから達人級になれるやつを三冊セットでやろう」

ありがとよ。何から何まで

「なあに、向こうで死なれたらミスがバレちまう。それだけは防いたいからな」

自分の保身の為かよ

「なんかあったら、俺を呼べ。いつでも意識の片隅にいるからよ」

じゃあな、神さん。

「……死ぬなよ。お前が思っているよる大分きつい世界だぜ」

なんとかなるよ、なんとかするし

「そうか、ガンバレ」



そうして俺の足が少しずつ薄くなり、意識は暗闇に堕ちていった…………



とりあえず3話投稿。

かなりの不定期更新になります。

作者自体厨二病の気があるので優しい目で見守ってくれたら幸いです。

次の更新を気長にお待ち下さい

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