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サリシャの光 〜商会の娘が紡ぐ夢〜  作者: ねるね
王宮へ
21/42

間話 ローラ

「ああー、少し前の生活が恋しいわ」


 そう言いながらも、彼女の目ははつらつとして楽しげだ。

 ローラは王宮内で、使い古しのドレスを集めて回っていた。



 事の発端は一月前にさかのぼる。

 かつての同輩であり、現在は王女宮の侍女長を務める人物がローラのもとを訪れた。

 彼女が言うには、王女と隣国の王太子との婚儀を控え、侍女を多く雇い入れようとしているそうだ。


「私みたいに現場を離れて久しい人間でもお役に立てるかしら?」


「何言ってるのよ。お産が順調だったら、王女殿下の侍女長はあなただったはずよ。もうお子さんたちも手が離れた頃でしょう? 三年後のお輿入れまででいいの。お願いできないかしら」



 侍女長の懇願に応じて再び王宮に上がったローラ。彼女に用意されていたのは、侍女長補佐という肩書だった。


 補佐の喫緊の役割は、一人でも多くの『動ける』侍女を雇うことだ。指示を受け、あるいは受けずとも察してすぐ動く。時には走ることも汚れることもあるだろう。それらを厭わない者を求めた。

 自身の箔付けを目的とするような者ではいけない。しかし王宮という場所柄、ある程度の礼儀作法は必要だ。

 それらを鑑みてローラが集めた人材は、下級貴族、それもあまり裕福ではない家の娘が多かった。


 となると必然、出仕用のドレスを用意できる者ばかりではない。



 ローラは、戦力となってくれる彼女たちのために、一着でも多くのドレスを手に入れようと奔走していた。


 ドレスの修繕に訪れた工房で、一人の少女を再び立ち上がらせるまで、あともう少し──

お読みいただきまして、ありがとうございます。

次は、3月4日(水)に更新する予定です。

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