第3節:マンディの試練
(マンディ視点)
師匠を――迎えに行く。
僕は――そう決めた。
あの卒業式から――五日が経った。
師匠は――王家の静養地という名前で――遠くに、追いやられた。
(セラの言う通りだ……)(あれは、陰謀だ……)
僕は――悔しかった。
師匠は――誰よりも、優しくて。誰よりも、強くて。誰よりも、素晴らしい人だった。
なのに――都から、追い出された。
(そんなの――)(おかしい)
僕は――拳を握る。
(師匠を――)(守りたい)
そのためには――力が必要だ。
王家や、貴族たちに――負けない力。
(だから――)(僕は、強くなる)
僕は――南へ、向かった。
* * *
ダークフォレスト・ダンジョンに到着したのは――その日の午後だった。
鬱蒼とした森の奥。巨大な洞窟の入口が――口を開けていた。
「ここが……」
僕は、息を呑んだ。
(すごい魔力だ……)
入口から――濃密な魔力が、溢れ出している。
「助けてくれえええっ!」
突然、悲鳴が聞こえた。
「!」
僕は、声のする方へ走る。
森の中――小柄な男が、魔獣に襲われていた。いや――ドワーフだ。
身長は僕の胸くらい。しかし――その筋肉は、岩のように硬そうだった。立派な髭を蓄え――背中には、巨大なハンマーを背負っている。
「グルルル……」
三体の狼型魔獣が――ドワーフを、囲んでいた。
(危ない!)
僕は、飛び出した。
「はあっ!」
拳を放つ。右ストレート。一体目の狼の顎に――直撃。
ガキィン。
狼が――吹き飛ぶ。
「なっ!?」
ドワーフが、驚く。
「大丈夫ですか!」
僕は、ドワーフの前に立つ。
残り二体の狼が――襲いかかってくる。
「くっ!」
左フック。回し蹴り。師匠から学んだ――基礎の動きで、応戦する。
そして――最後の一体に――渾身の一撃を、叩き込んだ。
「おおおおっ!」
アッパーカット。狼が――天井まで、吹き飛ぶ。
「ふう……」
僕は、息を整える。
「だ、大丈夫ですか?」
ドワーフに、声をかける。
「あ、ああ……」
ドワーフが、頷く。
「助かった……」
「ありがとう、少年」
「いえ」
僕は、首を振る。
「当然のことです」
「……」
ドワーフが、僕を見る。
「お前――武器は?」
「武器……?」
僕は、困惑する。
「持ってません」
「持ってない……?」
ドワーフが、眉を上げる。
「なら、どうやって戦うんだ?」
「これで」
僕は、拳を握った。
「……拳か」
ドワーフが、興味深そうに頷く。
「珍しいな」
「最近の若造は――みんな、剣や魔法に頼る」
「でも、お前は――己の体を、武器にするのか」
「はい」
僕は、頷く。
「師匠が――教えてくれたんです」
「どんな武器よりも――信じられるのは、自分の体だって」
「ほう……」
ドワーフが、ニヤリと笑う。
「いい師匠を、持ってるな」
「それで――」
ドワーフが、立ち上がる。
「お前は、ここに何しに来た?」
「あの――」
僕は、答える。
「ギムリ様を、探してます」
「修行を――お願いしたくて」
「ギムリ?」
ドワーフが、笑う。
「そいつは、俺だ」
「え!?」
僕は、驚く。
「あなたが、ギムリ様!?」
「ああ」
ギムリが、頷く。
「ドワーフの鍛冶師――ギムリ・アイアンハンマーだ」
「そして――」
ギムリが、僕の手を握る。
「お前は、俺の命の恩人だ」
「よろしく頼む」
「よろしく、お願いします!」
僕は、深く頭を下げた。
* * *
ギムリの工房は――ダンジョンの入口近くにあった。
石造りの小さな建物。中には――巨大な炉と、金床、そして無数の道具があった。
「さて――」
ギムリが、僕を見る。
「お前、武器がないんだろ?」
「はい……」
「なら――」
ギムリが、工房の奥へ歩く。
「これを、やろう」
そう言って――ギムリが持ってきたのは――鋼鉄のナイフだった。
黒く輝く、美しい刃。
「これは……」
「俺が、作ったナイフだ」
ギムリが、差し出す。
「よく切れるぞ」
「お前への、礼だ」
「ありがとうございます……」
僕は、ナイフを受け取った。
重い。でも――手に、馴染む。
「でも――」
ギムリが、続ける。
「武器だけじゃ、足りないだろ?」
「お前、修行に来たんだろ?」
「はい」
「なら――」
ギムリが、微笑む。
「俺が、教えてやろう」
「鍛冶を」
「鍛冶……?」
「ああ」
ギムリが、頷く。
「鍛冶を学べば――武器の心が、わかる」
「自分の体も――鍛えられる」
「一石二鳥だ」
「……わかりました」
僕は、頷いた。
(師匠――)(僕――)(頑張ります)
* * *
それから――僕は、鍛冶の修行を始めた。
毎日――朝から晩まで、炉の前。鉄を、打つ。炎を、操る。呼吸を、整える。
「違う!」
ギムリが、叱る。
「もっと、力を込めろ!」
「鉄は――叩けば叩くほど――強くなる!」
「はい!」
僕は、力いっぱい叩く。
ガン、ガン、ガン。火花が、散る。汗が、溢れる。
でも――不思議と、楽しかった。
(これは――)(師匠が、教えてくれたことと――)(同じだ)(心を込めること)(想いを込めること)(それが――)(強さになる)
そして――一ヶ月が、過ぎた。
僕は――簡単なナイフを、作れるようになった。
「いいぞ、マンディ」
ギムリが、言う。
「お前――センスあるな」
「ありがとうございます」
僕は、嬉しかった。
「さて――」
ギムリが、立ち上がる。
「そろそろ――ダンジョンに、行くぞ」
「ダンジョン……?」
「ああ」
ギムリが、頷く。
「このダンジョンには――アダマンタイトが、眠ってる」
「アダマンタイト……!」
僕は、驚く。
(聞いたことがある……)(鋼鉄の千倍硬い――)(伝説の金属……!)
「それを、採取しに行く」
ギムリが、言う。
「ついてこい」
「はい!」
僕は、頷いた。
* * *
ダンジョンの中は――暗かった。
松明の光だけが――頼りだった。壁には――不気味な模様が、刻まれている。床は、石畳。足音が、反響する。
「気をつけろ」
ギムリが、言う。
「このダンジョンは――危険だ」
「魔獣が、うじゃうじゃいる」
「はい」
僕は、拳を構える。
そして――予感は、当たった。
「グルルル……」
唸り声。暗闇から――狼型の魔獣が、現れた。五体。
「来るぞ!」
ギムリが、ハンマーを構える。
「任せてください!」
僕は、前に出る。
(ギムリさんを――)(守らないと)
狼が――襲いかかってくる。
「はあっ!」
僕は、拳を放つ。右ストレート、左フック、回し蹴り。師匠から学んだ――基礎の動きを、繰り返す。
そして――五体すべてを、倒した。
「やるな、マンディ」
ギムリが、感心する。
「お前――強いな」
「ありがとうございます」
僕は、微笑む。
(師匠――)(見てますか?)(僕――)(ギムリさんを、守れましたよ)
そうして――僕たちは、ダンジョンを進んだ。途中――何度も魔獣と戦った。でも――僕がギムリを守りながら――進んでいった。
そして――ある場所で――ギムリが、立ち止まった。
「ここだ」
ギムリが、壁を指す。
「アダマンタイトが、眠ってる」
「!」
壁には――黒い鉱石が、埋め込まれていた。まるで――闇そのもののような、美しい輝き。
「これが……」
僕は、息を呑んだ。
「ああ」
ギムリが、ハンマーで掘り始める。
「手伝え」
「はい!」
僕も、素手で掘る。拳で、岩を砕く。
そして――一時間後。僕たちは――拳大のアダマンタイトを、手に入れた。
「よし」
ギムリが、満足そうに頷く。
「これで――いいものが、作れる」
「いいもの……?」
「ああ」
ギムリが、ニヤリと笑う。
「真のドワーフの製鉄を――見せてやろう」
* * *
工房に戻ると――ギムリが、炉に火を入れた。
炎が――轟々と、燃える。
「見ろ」
ギムリが、アダマンタイトを炉に入れる。黒い鉱石が――炎の中で、輝き始める。
「アダマンタイトは――」
ギムリが、説明する。
「鋼鉄の千倍硬い」
「どんなハンマーでも――傷一つ、つけられない」
「でも――」
ギムリが、真剣になる。
「これを、加工する方法がある」
「加工……?」
「ああ」
ギムリが、深く息を吸った。
「鉄を弱らせ――」
ギムリの拳が――炎を、纏い始めた。
「従えるのだ!」
ギムリが――炎をまとう拳で――アダマンタイトを――軽く、殴りつけた。
ドン。
その瞬間――信じられないことが、起きた。どれほど叩いても傷一つつかないアダマンタイトが――ぐにゃりと、曲がった。
「――!?」
僕は、目を見開いた。
(あんなに硬い金属が……)(拳で……!?)
「これが――」
ギムリが、言う。
「ドワーフの秘奥義」
「炎拳製鉄だ」
そして――ギムリは、アダマンタイトを成型し始めた。拳で、叩く。拳で、伸ばす。拳で、整える。
炎が――金属を、包み込む。まるで――金属が、生きているかのように――ギムリの意志に、従っていく。
そして――三時間後。アダマンタイトのナイフが、完成した。
黒く輝く、美しい刃。先ほど僕がもらったナイフとは――比べ物にならないほど、美しい。
「すごい……」
僕は、感嘆した。
「ギムリさん」
僕は、訊ねた。
「あの――その拳技を――教えてもらえませんか?」
「拳技……?」
「はい」
僕は、真剣に言う。
「炎をまとう拳――鉄を従える技――それを――教えてください!」
「……」
ギムリが、黙り込む。
そして――小さく、笑った。
「本当に――変わった奴だな」
「普通は――武器を欲しがるのに」
「お前は、技を求めるのか」
「はい」
僕は、頷く。
「僕の武器は――この拳です」
「だから――拳を、もっと強くしたいんです」
「……わかった」
ギムリが、頷く。
「教えてやろう」
「だが――簡単じゃないぞ」
「炎拳製鉄は――ドワーフの秘奥義」
「修得には――何年もかかる」
「大丈夫です」
僕は、微笑む。
「僕には――時間があります」
「それに――」
僕は、拳を見る。
「師匠が――教えてくれたから」
「必ず――修得してみせます」
「……いい目だ」
ギムリが、微笑む。
「なら――明日から、始めるぞ」
「はい!」
僕は、力強く頷いた。
* * *
それから――僕は、炎拳製鉄の修行を始めた。
毎日――朝から晩まで、炉の前。鉄を、打つ。炎を、纏う。呼吸を、整える。
「違う!」
ギムリが、叱る。
「鉄を、敵だと思うな!」
「鉄は――仲間だ!」
「仲間……?」
「ああ」
ギムリが、頷く。
「鉄を、理解しろ」
「鉄の、声を聞け」
「そうすれば――鉄は、お前に従う」
「……はい」
僕は、頷いた。
(鉄の、声……)
それから――僕は、鉄と向き合った。打つ、打つ、打つ。炎を、纏う。呼吸を、合わせる。
しかし――なかなか、うまくいかない。拳に、炎が纏えない。鉄が、従わない。
「くそっ……」
僕は、悔しかった。
(まだ、足りない……)(もっと、強くならないと……)
そんな日々が――二ヶ月、続いた。
* * *
ある日。ギムリが、提案した。
「マンディ」
「もう一度――ダンジョンに、行くぞ」
「今度は――最深部だ」
「最深部……?」
「ああ」
ギムリが、頷く。
「そこには――良質なアダマンタイトが、ある」
「それを、採取しに行く」
「……わかりました」
僕は、決意した。
* * *
ダンジョンの最深部近く。そこは――今までとは、違っていた。
空気が、重い。魔力が、濃密だ。
「気をつけろ」
ギムリが、言う。
「この先は――危険だ」
「はい」
僕は、拳を構える。
そして――僕たちは、進んだ。途中――何度も魔獣と戦った。僕がギムリを守りながら――進んでいく。
そして――最深部に近い、広い空間に――辿り着いた。
「ここだ」
ギムリが、壁を指す。
「アダマンタイトが――たくさん、眠ってる」
「!」
壁には――無数の黒い鉱石が、埋め込まれていた。
「すごい……」
僕は、息を呑んだ。
「よし」
ギムリが、ハンマーで掘り始める。
「手伝え」
「はい!」
僕も、素手で掘る。
そして――その時。部屋の奥から――地響きがした。
ドドドドド。
「な、何だ……!?」
僕は、振り向く。
そして――目を見開いた。
部屋の奥から――巨大な魔獣が、現れた。
**アダマンタイトでできた、ゴーレム。**高さは、十メートル以上。その体は――黒く輝き――圧倒的な存在感を放っていた。
「アダマンゴーレム……!」
ギムリが、叫ぶ。
「まずい!」
「こいつは――暴走してる!」
「暴走……!?」
「ああ!」
ギムリが、ハンマーを構える。
「普通のゴーレムは――敵意がなければ、襲ってこない」
「でも――暴走したゴーレムは――見境なく、襲う!」
「ガアアアアアッ!」
ゴーレムが、咆哮する。
そして――襲いかかってきた。巨大な拳が――振り下ろされる。
「逃げろ、マンディ!」
ギムリが、叫ぶ。
「はあっ!」
僕は、横に跳ぶ。
拳が――床に、叩きつけられる。
ドゴォォン。床が、砕ける。
(速い……!)(そして、重い……!)
「くそっ!」
ギムリが、ゴーレムの足に――ハンマーを叩き込む。
ガキィィン。しかし――傷一つ、つかない。
「硬すぎる……!」
ギムリが、悔しそうに言う。
「アダマンタイト製だから――どんな攻撃も、通じない!」
「ギムリさん!」
僕は、叫ぶ。
「どうすれば……!」
「わからん!」
ギムリも、焦っている。
「こんな奴――初めて見た!」
そして――その時。ゴーレムが――急に、動きを変えた。ギムリに――向かっていく。
「――!」
ギムリが、気づく。しかし――遅かった。
ゴーレムの拳が――不意打ちで――ギムリを、直撃した。
ドガァァァン。
「ギムリさんっ!!」
僕は、叫ぶ。
ギムリが――吹き飛ばされ――壁に、叩きつけられる。
「ぐあっ……」
ギムリが、血を吐く。
「ギムリさん!」
僕は、駆け寄る。
「大丈夫ですか!?」
「う……」
ギムリが、うめく。
「くそ……」
「やられた……」
「動かないでください!」
僕は、ギムリを支える。
(どうする……)(このままじゃ――)(ギムリさんが……!)
ゴーレムが――再び、近づいてくる。その拳が――ギムリに、振り下ろされようとする。
「やめろおおおっ!!」
僕は――考えるより先に、動いていた。ギムリの前に――飛び出す。
そして――拳を、握った。
(師匠――)(ギムリさん――)(みんな――)(力を、貸してください!)
僕は――渾身の一撃を、放った。
「はああああああっ!!」
拳が――ゴーレムの腹部に――叩き込まれる。
その瞬間――光が――
降り注いだ。
「――!?」
僕の体が――光に、包まれる。
温かい。優しい。でも――圧倒的な力を、感じる。
『よくやった、子よ』
声が――聞こえた。女性の、優しい声。
『あなたは――』
『大切な者を守るために――』
『立ち向かった』
『それは――』
『勇気ある行い』
『だから――』
『私の加護を、授けよう』
「あなたは……?」
僕は、訊ねた。
『私は――』
『女神ルミナス』
「ルミナス……!」
僕は、驚く。
『そう』
光が、さらに強くなる。
『あなたに――』
『炎の加護を』
『不屈の力を』
『授ける』
「ありがとうございます……」
僕は、涙を流した。
(僕……)(力を、いただいたんだ……)
光が――僕を、包み込む。
そして――僕の拳が――**炎を纏った。**いや――白い炎を、纏った。
「これが……」
僕は、拳を見る。拳が――白く輝く炎を、纏っている。
「ルミナスの、加護……」
「マンディ……お前……」
ギムリが、驚いている。
「白い炎……」
「それは――聖炎だ……!」
「聖炎……」
僕は、頷く。
(この力なら――)(守れる)(ギムリさんを)(みんなを)
僕は、ゴーレムを見た。
「もう一度……!」
僕は、拳を構える。
ゴーレムが――再び、襲いかかってくる。
「はああああっ!!」
僕は、拳を放つ。白い炎が――拳を、包み込む。
(鉄を弱らせ――)(従えるのだ!)
ギムリの言葉が――頭に浮かぶ。
そして――僕は、わかった。
(これが――)(炎拳製鉄……!)
「烈火拳・爆炎!」
拳が――ゴーレムの腹部に――叩き込まれた。
ドゴォォォン。白い炎が――爆発する。
そして――アダマンゴーレムの腹部に――大穴が、開いた。
「――!?」
ギムリが、目を見開く。
「あんな硬いアダマンタイトを……」
「拳で……!?」
ゴゴゴゴゴ。
ゴーレムが――崩れ始める。腹部の穴から――光が、溢れる。
そして――ゴーレムは――光に包まれ――消滅した。
ドサァァァ。
後には――アダマンタイトの欠片だけが――散らばっていた。
「やった……」
僕は、呟く。
(倒せた……)(ギムリさんを――)(守れた……)
拳を――見る。白い炎が――静かに、燃えている。
「マンディ……」
ギムリが、言う。
「お前――やったな……」
「ルミナス様の加護を――受けたんだ……」
「はい」
僕は、頷いた。
(師匠――)(僕――)(やりました)(新しい力を――)(手に入れました)
* * *
それから――僕は、さらに修行を続けた。
ルミナスの加護を受けた僕は――日に日に、強くなった。炎拳製鉄も――自在に、使えるようになった。
ギムリも、驚いていた。
「お前――もう、俺を超えた」
「いえ」
僕は、首を振る。
「まだまだ、学びたいです」
「ギムリさん――あなたは、僕の技の師匠です」
「でも――」
僕は、微笑む。
「心の師匠は――別にいます」
「……そうか」
ギムリが、頷く。
「その師匠は――幸せ者だな」
「お前のような弟子を、持てて」
「いいえ」
僕は、首を振る。
「僕が――幸せ者です」
「師匠に、出会えて」
* * *
そして――半年が、経った。
別れの日。
「ギムリさん」
僕は、深く頭を下げる。
「ありがとうございました」
「礼には及ばん」
ギムリが、言う。
「お前は――立派な拳闘士になった」
「いや――」
ギムリが、ニヤリと笑う。
「拳闘王だな」
「拳闘王……」
僕は、その言葉を噛み締める。
(拳闘王……)(僕が……?)
「ああ」
ギムリが、頷く。
「お前の拳は――誰にも、負けない」
「胸を張って――師匠の元へ、戻れ」
「はい!」
僕は、涙を流した。
(師匠――)(僕――)(強くなりました)(拳闘王に――)(なれました)(必ず――)(会いに行きます)
白い炎の拳を、握りしめ――僕は、歩き出した。
師匠の元へ。仲間の元へ。新しい力を携えて。
最後までありがとうございました!
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反応があると更新速度が上がります(重要)
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それでは次回の更新をお楽しみに




