第四十三話
宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人。宮城守護者、エクストラムマン第ヒ号、滝隼人──……。
怪異人間の顔面は焼け、肉が焦げた臭いが辺りに充満していく。滝隼人の手の平からは煙が溢れていた。
宮城守護者。
エクストラムマン第ヒ号。
滝隼人。
「何故?」
最初に浮かんだのは、その言葉だった。
幹部・ビリビショップの技術陣は巣窟内でもトップレベル。
その技術陣のスーパーコンピュータが「勝てる」と判断したのに。
なぜ怪異人間は負けている? なぜ滝隼人は生きている?
「な、何故……」
一体どうして? 理屈的な話ではないのか?
もしかして、滝隼人は科学を逸脱した世界に生きているのか?
でないとこの結果は頭がおかしいとしか言いようがない。
──この男に我々は勝てるのか?
滝隼人の足元の地面が「じゃり」と鳴いた。
先程までの希望は何処へやら、みんな絶望が浮かんでいる。
滝隼人を殺すために、技術力を注ぎ込んで作ったのに。
滝隼人を殺すために、寝食を削って作ったのに。
滝隼人を殺すために、過労死する仲間も現れたのに。
なぜ、お前は殺されてくれないんだ。滝隼人。
「申し訳ない」
怒りに満ちあふれた滝隼人の声色。
「何がしたかったんだ」
何がしたかったんだ?
頭の中に此処に至るまでの記憶が蘇る。
怪異人間が完成したから、ショッピングモールを襲撃して、大勢の人間を殺した。人間は呆気なく死んだからよかった。
怪異人間は殺した人間の肉で肉人形を作り出した。
肉人形でおままごとをやりはじめた。
怪異人間は性欲・食欲・睡眠欲が備わっていた。
肉人形を使って性欲と食欲を解消していたらしい。
ただそれだけだ。
子供のおままごとじゃないか。
死んでいるから、尊厳の凌辱でもない!
ビリビショップは滝隼人の怒りを理不尽に感じた。
「何も思考ができないのに」
滝隼人は技術者怪異の一人の頭を握り潰した。
いつの間に近寄られていた!?
ビリビショップは驚いて構えを取る。
「誰かの気持ちの一つも考えられないのに」
怪人が殺意を浴びて心臓発作で死んだ。
「自分の欲望の制御もままならないのに」
滝隼人は気がつけばビリビショップの眼前にいた。
「人間?」
「ヒッ……」