表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

【5冊目】 『蟹工船』 小林多喜二



 蟹って、美味しいですよね♪

 最後に食べたのはいつだったか? 

 憶えていないくらいの昔ですが、カニカマはよく食べます♪


 以前に、蟹漁をする船のドキュメンタリー番組を観ました。

 荒れた海に湧く小山のような波、その波しぶきをかぶり、激しく左右に揺れる漁船。


 そこで獲れた蟹は市場に出荷され、レストランや料亭、鮮魚店、スーパーなどに卸されて、消費者の口にのぼるのです。


 はい。

 今回はなぜ冒頭が蟹の話なのか?


 それは紹介する作品が、プロレタリア文学の代名詞だからです。

 (プロレタリア文学とはなんぞや? → めっちゃ簡単に説明すると、労働者階級の厳しい現状を描いた文学です。詳細を知りたい方は検索してみてくださいね)


 読んだことがある方もいらっしゃると思います。




 ★『蟹工船』 小林多喜二



 簡単に作品の紹介です。

 

 博光丸(はくこうまる)は北海道を発ち、カムチャッカの北の海で蟹漁を行う『蟹工船』。

 その船の中での、雇用者側と労働者側(被雇用者側)の姿が(えが)かれています。




 なぜ『蟹工船』を読もうと思ったのか。

 その理由は、蟹が美味しいかr……ごほっ、ごほっ。いや、それもあるのですが……(←あるのか?)。


 『蟹工船』は、プロレタリア文学の代名詞として、タイトルと作者は教科書に出てきます(今はどうなのでしょうね? 冬野は教科書で見ましたよ)。

 だけどですね。

 プロレタリア文学とはいっても。労働者階級の厳しい現状を描いた文学とはいっても。

 それはなにか? どんなことが()かれているのか? そこは、解らなかったのです。

 じゃあ、解らないなら読んでみよう、と。

 単純に、好奇心からでした。

 

 プロレタリア文学 = きっと、つまらない。


 この図式、どう思いますか?


 ん? 

 だいたい、そんなもんだろうって?

 だって、労働者の厳しい現実を描いた作品が楽しいわけがない。


 冬野もイメージから、そう思っていたのです。

 つまらなかったら、雰囲気だけを感じて、読むのをやめればいいや。

 そんな軽い気持ちでページをめくりました。


 数ページほど読み進めると……。

 あら? ん? ……。


 ……誰? 

 つまんないとか思ってたのは! (注:冬野です)

 

 プロレタリア文学(『蟹工船』) ≠ きっと、つまらない。


 これが正解です。 ≠ (ノットイコール)ですよ! 

 ここ大事です。テストに出ます。笑


 (『蟹工船』)と表記したのは、プロレタリア文学は『蟹工船』のほかは、読んでいないからです。

 ほかの作品を知らないのに、さすがに無責任なことは書けません。


 『蟹工船』は1929年に発表された作品です。

 今から94年前。……計算してびっくりしました。え? そんな昔なの?

 

 独特な雰囲気はありますが、今、読んでも文章的な違和感は、ほぼありません。感じるとしたら、作者の文章の個性でしょうか。

 

 とても94年前の作品とは思えません。

 まず、この作品は「面白い」。

 94年前、ナメてたかも……。

 

 ただですね、この「面白い」というのは、「楽しい」ではないのです。


 当時の時代背景で描かれています。当然、倫理観やら衛生環境、さまざまなことが現代とは異なります。

 描写や、表現などに抵抗を感じることがあるかもしれません。

 

 『蟹工船』を舞台としています。

 だけど。

 (えが)き出されていることは『蟹工船』がどういったものか、とは違います。

 

 読んでいると解ってくるのですが、いわゆる『主人公』の立ち位置はいません。

 いうなれば全体(漁夫、雑夫、船員など)が主人公のようです。



 最後までページをめくる手は止まりませんでした。


 よかったら……どうぞ? 



 

 恒例です。


 毎回書きます。

 冬野の趣味嗜好に沿ったおすすめです。肌に合わなくても苦情は一切お断りいたします。笑



 * ここでは、文学的? なことだけを語っています。

   思想的なことは一切、語っておりません。






先日から、突然『蟹工船』が読みたくなりました。

なので昨日、今日で再読。

ページ数は約100頁。短編です。

なんで急に読みたくなったんだろう? 

あ! 朝の情報番組で、蟹を食べている水卜ちゃんを見たからかも。笑


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点]  水トちゃん 「みうら」と読むのですね! [一言]  漫☆画太郎先生が、コミカライズされているのを読みました!  原作も読みたいと思っていました。  プロレタリアな漫画は、たまに読み…
[良い点] 本棚!素敵です。 書評自体が好きなのです。 [一言] 「蟹工船」、すごく気になっていたのですが、 予想される内容から、読むのがしんどそうに勝手に思ってました。 読んでみたくなりました。 あ…
[良い点]  蟹工船、1年ほど前にKindleさんで読みました。印象としては暗い(笑)そして勉強になるお話でした。  プロレタリアだと武者小路実篤が好きですが、色々な時代の作品に触れることをこれから…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ