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第3話 現環境最強装備

※この小説はリアルの描写も多く含まれます。

 結局、ステータス上昇系のスキルがあるから、全部LUKに振ればいい気もしてくる。一応、STRとINTとDEXを上げてますね。


「ねえハル、スカート履いてみない?」

「え?はぁ!?」

「似合うとは思うが、可哀想だろ」

「似合わねぇよ!」

「「絶対似合う」」


 3人がおすすめする裁縫屋に来て、店の奥にいるであろう店主を呼んで待っている。その間に、装備を見ながら話していたのだが。


「そもそも女性用装備は着れないだろ?」

「男用に作れば話は別なんだよな〜。見た目が女性用であっても、男性用装備として作れば着れるんだ」

「誰得なんだよ……俺の女装なんて」

「「私得」」

「姉さんが見てるから、無理だよ……。ネタで着るとしてもな……」

「昔は、私達に女装させられてたでしょ?」

「小さい頃だろ?今は似合わんて」


 いつまでも言いなりにはなりません!2強が居ないのだから、嫌なものは嫌だと言いますよ。一応、テセウスが止めてくれてるが、ミカンとアキナは諦めてなさそうだな。


「「リアルでね?」」

「しないからな!?リアルの方がしたくないからな!?」

「ハル、少し鍛えたらどうだ?」

「そうだな」

「「それはダメ!」」

「お待たせ〜、揉めてる?」


 救世主の店主登場。170後半、長髪、白髪、巨乳。ふむ……美人だな。現実の容姿を元にアバターが作られるので、美人だ。


「ハル、引っぱたくわよ?」

「あら?可愛いわね、女の子?」

「そうよ」

「違う!男だ!」

「「冗談よ」」

「ルキア!やっほ!」

「ベータテスト以来ね」


 ベータテスターはまともなやつが居ないな。アキナに関しては、ガチかジョークか区別が付かない。馬鹿な男子を揶揄うのはお止めなさい!


「この子の装備をね、作って欲しくて」

「職は?」

「『治癒剣士』経由の『魔法剣士』です」

「次が『聖法剣士』で『賢者』になるのね」

「はい」

「パーティでの役割はヒールと遊撃ね」

「パーティでのってことは、ソロもやるのよね。OK!作るわ!装備に使えそうな素材があったら、その分値引くわよ?」


 今持ってる素材は、ボア系とラビット系とウルフ系とオーク系……後はリザードマンとか、トレントとか。


「トレント!?出して!!どこで倒したの!?」

「どこだったかな……。森の奥かな?4人組から逃げてる時に奥に入って〜」

「森の奥をソロ!?」

「掲示板で話題になってるウルフ装備が居ただろ?コレだ」

「あー!!!あの子ね!他にもいい素材があったら」

「ラッキーラビットの毛皮と、ホワイトウルフ……じゃないな、なんだこれ」


 ユニークモンスターか。ホワイトキラーウルフというモンスターで、レアドロは『牙狼の長剣』。ユニークウェポン。


「ホワイトキラーウルフの毛皮」

「これの残りを売ってくれたら、お代はタダで、アクセサリーも付けるわよ?」

「ラッキーラビットの毛皮も使って欲しい」

「トレントとラッキーラビットも使うわよ。トレントの残りはアキナの杖に使う?」

「じゃあそれで」

「【木工】を取得したのね」

「もっちろん!」


 ユニークモンスターの素材は経験値が多いらしく、珍しいので買値も高い。タダはやり過ぎとも思ったが、そんなことはないらしい。ついでにアキナ達も装備を新調するらしいので依頼をしていた。


「『牙狼の長剣』いいな〜!」

「あ、大剣の部類じゃん」

「知らなかったのか……」

「んだよ、使おうと思ってたのに」

「ちょうだい!!片手剣のユニーク手に入ったら渡すから!」

「お、いいぞ」

「私にはトレントの素材、ミカンにはユニークウェポン。テセウスは何も無しね」

「聖剣士の鎧を勝ち取ったからな!!」


 ハル:ミカン負けたんだw


 ミカン:ぶっ飛ばすよ?


 アキナ:本当は真冬姉のこと好きでしょ?


 ハル:ミカンを煽ってもアウトなの!?


 ミカン:女の友情だよ!真冬さんと寝るか、女装するか!


 ハル:家出します。


 アキナ:両方したいの?


 ハル:真冬さんの抱き枕になります。


 流石に女装は無理だな……。ちょっと恥ずかしいけど、姉さん達が喜ぶなら……と思っていた"中学生時代"とは違う。高校生になって、羞恥という感情を取得した。男子の友達がテセウス以外にも出来てわかったんだ!!姉達の言いなりになって女装するのはおかしいんだって!


「おいハル、これ付けてみろ」

「ん?付けた」

「スマホの待ち受けにするか!あ、ダメだな。リアルバレするから……幼馴染アルバム行きだな」


 付けたのはウルフレアドロのアクセサリー、狼耳のカチューシャだな。男同士の悪ふざけではあるが、色々な角度からSS(スクリーンショット)を撮る女性陣。装備作成はそこまで時間がかからないそうなので、店の中で待ってる。


「ミカンはテセウスの写真じゃなくていいの?」

「彼氏が居てもアイドルを推す女は多いでしょ?それと似たような感じ!」

「ふむふむなるほど全くわからん」

「ハルの相手は決まってるのに、ハルは美人を目で追うし、グラドルとか二次元の女キャラを見るだろ?推すだろ?」

「理解した」

「ハルの中でも相手は決まってるのね」


 何も問題が起こらなければ、恋とやらを理解して、雅弥を好きになると思う。雅弥に対する感情が恋なのか、友情なのかがまだ分からない。一緒に暮らすのも、手を繋ぐのも悪い気はしないし、照れることもある。これが恋?ただ恥ずかしいだけか?


「テセウスとミカンが発展したら、恋とやらを理解出来ると思う」

「「まだ心の準備ができてないから」」


 まだ言ってんのかこいつら。俺と雅弥と真冬さんの関係も、傍から見たらまだ付き合ってないの!?って感じだよな。俺も心の準備と恋とやらの探求が。怖いのは愛の重さであって、あの人自体が嫌いとか苦手ではない。


「俺達って……照れないよな」

「あまりにも近くで過ごしすぎてな〜」

「ハルは照れてるじゃない」

「許嫁とかじゃないけど、相手決まってるからね〜」

「ハルくんは相手が居るのね〜。狙おうと思ったけど、アキナが相手じゃ無理ね〜」

「ルキアさんは俺の事を知らないでしょ……」


 2人の事で精一杯なので、ルキアさんの冗談に付き合ってる余裕はありません。仮に愛玩動物扱いだとしたら、狙う・捕まえる(物理)だな。


「装備できたわよ」

「「「おー!」」」

「まずはハルくんのね、はいコレ」

「ありが……女性用じゃねぇか!!」

「いい反応ね。コレは冗談だけど、見た目だけで男性用だからプレゼントするわ。本命はこっち」


 紺色のダボッとしたコート(?)に白い線と黄色の十字架が付いた、フード付きの装備。所謂聖職者装備と言うやつ。足が裾に取られることはなく、剣を持って遊撃に回っても動きやすそう。


「聖法剣士ルートなら、武器は杖刀を勧めるわ」

「ふむふむ」

「おすすめの鍛冶屋は……アキナ達が案内するわよね」

「「「もちろん」」」

「ハルくん、フレンド登録だけお願い。ご贔屓にね?」

「はい」

「敵が4人、フレンドが4人ね」

「止まって欲しかったとしても、魔法を撃つのはね……」


 【暗殺術】と【魔法術】を鍛えるために、ソロか遊撃をもう少しやりたい。でも、武器を作ったらお昼ご飯かな。


「杖刀素材は『魔鉄』『魔鋼』『銀』とかでいいの?」

「どこで取った?『魔鉄』はともかく、『魔鋼』と『銀』は未発見だぞ?」

「ゴブリンとかコボルトに【強奪】を使ってみな。オークでも大丈夫。人型モンスターは"拾ってるぞ"」

「「「「盲点だった」」」」

「アキナがお仕置きを辞めてくれるなら、3人に融通するぞ?」

「今日は適当な理由を付けて守ってあげる」


 よっし!!いやマジで、思春期男子にとっては永遠姉さんだけでも心臓が……ね。血縁者にもドキドキするんだ、真冬さんなんて反応するぞ!!


「夏休みの間だけなんだろ?我慢できねぇのか?」

「うーん……。姉さんだけなら大丈夫なんだが」

「思春期男子には、あの2人は刺激が強いかもね〜」

「あの人ら、ハルに対するスキンシップが激しいからな」


 俺もシスコンなので姉さんのことを言えないが、姉さんもブラコンなので相思相愛ですね!!恥ずかしいことに変わりはないんだがな。元々、永遠姉さんと俺と雅弥と真冬さんで過ごすことが多くて、雅弥と真冬さんを意識すると、姉さんまで意識しそうになる恐怖がある。


「鍛冶屋行くか!ルキアもありがとな!」

「また来てね〜!特にハルくん!」

「は、はい。転職かLvが上がったらまた来ます」

「気に入られたね?」

「冗談でしょ。揶揄ってるだけだよ」

「「「これだから鈍感は」」」


 はぁ!?鈍感じゃねぇよ!!真冬さんと雅弥だろ!?それ以外に誰がいるんだ!?あぁん!?


「何が鈍感なんだ?俺はちゃんと2人のことが」

「2人のことが、なに?なんで黙るの?」

「……鍛冶屋行くぞ」

「テセウスも気持ちを伝えて欲しいな〜」

「……鍛冶屋行くぞ」

「照れてる〜!!」

「勢いで途中までは言えるのね。でも恥ずかしくなって黙る。ハルのそういうところが好きよ」


 街中でイチャつくなって?俺とテセウスは黙ってますけどね。ミカンがテセウスに、アキナが俺に腕を組んできたり、耳元で囁いたり。


「一緒には寝れないけど、こういうことは出来るのか」

「一緒に寝たいという意味かしら?」

「……」

「もうやめとけよ、弱い反撃じゃ特大カウンターで沈められるぞ」

「ハルは恋が何かを理解してるけど、照れるから現実逃避してるだけだよね?」

「……」

「図星なのかよ……」


 永遠姉さんは、俺が18になるまでは直接手を出すな、と真冬さんに言っている。俺が今意思表示をしたり、普段思ってることを口に出せば、スキンシップに耐えられるか分からん。なので、バレていたとしても!!18になるまでは知らないフリをする!


「鍛冶屋に着いたな」

「エルフで鍛冶?」

「ファンタジーのイメージとは違うけど、ラノベのエルフも剣は使うでしょ」

「それもそうだな」

「ゼクター!出てこい!」


 男だな!!出てきたのは少々強面の兄貴だな。男だな!!(重要なことなので2度言いました)


「依頼か?テセウスか、ミカンか」

「私達の武器の新調もするけど、メインはこの子!」

「ハルです。職業は治癒剣士経由の魔法剣士です。こいつらとタメです」

「タメ!?弟とかじゃねぇのか!?」

「見えねぇだろ?同級生だぜ?ハルの装備に合う杖刀を頼みたい。素材についてはチャットで送る。他プレイヤーには聞かれたくねぇ」


 テセウスがチャットで送ったのだろう。『魔鉄』で「ふむ」、『銀』で「ん!?」、『魔鋼』で「はぁ!?」。という反応をしていた。順番は分からないが、多分こんな感じ。


「どどどどどどこで手に入れた!?」

「落ち着いてください。他プレイヤーには聞かれたくない」

「お、おう、そうだったな」


 さっきルキアさんの店内で話してなかったか、だって?ドアがある店でドアが閉まっていると、個室扱いで話が漏れないんだ。ここはドアが無いので隠し事ができない。


「入手方法は送った。ハルの装備には良いやつを多めに頼む、特にレア鉱石の方な」

「聖職者だもんな……」


 この世界、銀は『悪魔』『狼男』『吸血鬼』『アンデッド種』に有効ダメージを与える。まさに聖職者向けの鉱石と言えるだろう。神聖な気が宿るとかなんとか。銀だけだと耐久力が少ないのだが、魔鋼を合わせると格段に上昇する(らしい)。更に鍛冶の『永久付与』で強化し、更新し続ければ……。銀をメインにして、耐久力や切れ味、魔法威力を上げるアイテムを更新していけばいい。


「余ったらお前たちに、か」

「足りなかったら取ってきますよ」

「とりあえず作ってくる。テセウスは片手剣、ミカンは大剣だな?そのユニークウェポンでもいいとは思うが」

「ユニークウェポンは耐久力が減らないからLv上げ用かな」


 ハル:【強奪】の隠し効果はドロップ数上昇とレアドロ率微上昇です。


 テセウス:言い忘れてた……とか言わないよな?ハルくん。


 ハル:【強奪】を使ってないとは思わなくて、ベータテスターくん。


 ミカン:お昼ご飯食べたらLv上げも兼ねて狩り尽くすよ!


 ハル:おけ。


 テセウス:おけ。


 アキナ:情報流さないけど、良いわよね?


 ハル:【強奪】持ちが増えると、第2陣が泣くぞ。犯罪者プレイヤーも増えるかもしれん。


 アキナ:それもそうね。


 少なくとも俺はお人好しではないので、情報はできる限り独占する所存。テセウス達が流したいと思うなら、流してもいいと伝えてある。迷ってる時は、今回のアキナみたいに聞いてくる。


『ミスリルも手に入るかな?』

『こんな序盤にミスリルはないでしょ』

『分かってたけどさ、期待しちゃうじゃん!』

『最初からフレンド通話で良かったな』

『そうね』


 ゼクターさんも含めて、全員が忘れてた。普段使わない機能は忘れるよなぁ!?俺の口調って少し荒いんだが、なんでコレに可愛さを見い出せるんだ?一種の才能だろ。


「聖職者が1人、大盾聖剣士が1人、聖職者風の戦士が1人、宮廷魔導師風の魔道士が1人。神聖って感じがするな」

「狂人1人、脳筋1人、美少女2人だね!」

「「うーん、間違ってねぇからムカつくな」」

「美少女って認めたね!ハルもアキナを美少女って!」

「「事実だろ」」

「っ……あー、この話はやめておこうかな〜。暑くなってきたね!温度差ダメージも実装されるかな?」


 テセウスの反撃に破れたミカンさん。照れるくらいなら揶揄おうとするなよ……。アキナは嬉しそうにしてる。


「出来たぞ!!リア充共が、イチャつくな!」

「申し訳ない。長時間共に居られるゲームなので、舞い上がっていました」

「あ、ああ、悪かった。ハルの杖刀はコレな」

「ありがとうございます」


 受け取った杖刀は、杖の部位で一般的に手元と呼ばれる部位はトゲトゲした少し長い半月型の金色の弧が付き、縦に持った時に円の中心となる部分から銀色の棒部分。棒部分には模様があるが、説明が難しい。なんかうねうねしてる。


 普段は棒部分を持ち、近接戦は手元を持って抜剣するスタイル。金色の部分は光鉱石と魔鋼、棒部分と刀身は銀鉱石と魔鋼。現環境で最強クラスだそうだ。


 仕込み杖で仕込まれてるのは『片手長剣』、レイピアのような物を想像するかもしれないが、付与されているのは『職業対応』。『剣士』というのは"片手剣を使う剣士"を指し、『細剣士』は別にいる。ミカンが『大剣士』であったようにな。『職業対応』のおかげで、抜剣すると片手長剣が出てくるファンタジー要素。いや、ゲーム要素だな。


「テセウスの片手剣は打てたんだが、大盾と、ミカンの大剣は素材が足りねぇ。集める……んだよな、少し多めに取ってきたら割引するぞ」

「私の分もお願いね。このトレントの杖を覆うように」

「おう!任せろ!」

「じゃあ、一旦ログアウトして、飯食ったら行くか!」

「あ、ハル!フレンド登録を頼む」

「あ、はい。フレンドが増えて行くのは嬉しいですね」

「そりゃあ、お前とは縁が欲しいだろ……」


 確かに、テセウスとミカンとアキナはベータテスター。こいつらとパーティを組む俺と縁を持ちたいのも分かります。オマケですよ、オマケ。勘違い(?)でパーティを全滅させる問題児と、誰がフレンドになりてぇんだ!?


「「「「(勘違いしてそう……)」」」」

「宿に戻るか。その前に納品して金を払うか」

「金なら受け取ってないから大丈夫なはずだぞ。他に借金があるのか?」

「ほぇ???」

「情報料だ。その杖1本くらい、すぐに回収できる価値がある」

「へ〜」

「テセウスの片手剣も無料だな。大盾と大剣は払ってもらうが」


 ゼクターさんに再度お礼を言って、冒険者ギルドへ。


 ランクはDまで上がり、所持金も増えた。


「飯食ったらログイン?時間決める?」

「「ハルの【調合】が終わるまでは【強奪】と【強奪防止】のレベリングをしてる!」」

「私達も早めに食べましょ」

「そうだな」


 ログアウト。



R15とR18の線引きが分かりません。

直接的な描写は控えていきます。

これはテンプレ文章です。

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