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В.г 後夜祭 - 08(セシルの歴史教室:ドレス)

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 ちょっとここで、歴史のおさらいなど?



~*~ セシルの歴史教室:ドレス ~*~


 もう、エピソードの中でも、かなりドレスやファッションの記述が出てきましたが、ここらで、本作の時代背景など?


 特に貴婦人、貴族の令嬢のドレスなど。


 異世界転生、異世界転移物語では、中世ヨーロッパのドレスの記述が多いですよね。


 本編でも、時代的には、そこら辺の時代を適用しています(なんとなく、華やかで、ファンタージっぽいから?)。


 さて、中世ヨーロッパと(ひとえ)に言いますが、皆さん、中世がいつ頃の年代だったかご存知ですか?


 その歴史(ごと)に、ファッション――特に女性のドレスの特徴が違い、個性が違い、それぞれの時代の歴史や変換が見えてきますよね(注:花園あずき著の“麗しのドレス図鑑(マール社)”、いつも大変お世話になっております(笑) )。


 大まかな分類でいくと、

• ゴシック期(1400年~)~ルネサンス(~1620年)

  o ゴシック期:しっとり落ち着いたキリスト教美術の時代。

  エナン(尖った帽子) など、様々な帽子が発達します。基本形は、フィットしたハイウェスト、ゆったりとした裾のワンピース型ドレスに、装飾ベルト。


  o ルネサンス(前期):美の再生時代。

  シルエットは、コルセットで締まった腰と、広がりのあるスカートでメリハリを。


  台形に開いたデコルテが特徴。宝石やアクセサリーをふんだんに。

  この時代のコルセットは、バストの形が服の上から分からないようにする為に、平らにする役割が大。


  o ルネサンス(後期):ゴージャスな人工美の最盛期。

シルエットはコルセットで腰を絞り、鉄の針金は、鯨のひげでできた成形下着の着用で、スカートを大きく膨らませるのが特徴。


  鉄の下着なんて、下着だけで、ほぼ、ロボット状態 (うぐ……)。


  この時代は、英国エリザベス1世のドレスの最盛期。エリザベス1世の絵画など見たことがあるでしょう?


  あれですよ、あれ。


  イギリスの樽型か、スペインの三角鋳型(いがた)スカートに分かれます。


  そして、派手な襟!


  ラフ(首周りの襟が立体的なあの襟ですよ!)、メディチ・カラー(レースが扇のように立ち上がった襟)の大流行。



• バロック期(1620年~)~ロココ時代(~1800年)

  o バロック期:オランダ商人国家の影響大。

  今まで派手に立っていた襟は寝かせた形になり、自然で、活動的なドレスに変化。


  スカートは、三枚のスカートを重ねばき。ウェスト位置が少し高く、ポワンと大きく膨らんだ袖が特徴。


  この時代から、巻きカールですよ。縦巻きの、あのクルクルカール!

  つけぼくろも、この時代に大人気。


  全体的には、丸っぽく見えるドレスですね。


  o ロココ時代(前期):優美で華やかな宮廷文化。

  コルセットで腰をぎゅーっと絞り、スカートは、針金やくじらのひげでできたパニエで膨らませた、メリハリの利いたシルエット。


  一番上の長いドレスは前開きで、二の腕にフィットした五部丈の袖が流行。


  そして、胸元はチョーカーやネックレスで飾り、台形のデコルテを際立たせて、(あるかないかの) 胸を更に強調。


  集めた胸と周囲のお肉を、これでもかというくらいコルセットで締め上げて、露出部分に盛り付ける!


  この時代、紳士達は社交界のパーティーなどで、貴婦人達の胸を観覧(満喫)。


  どういう時代ですかね?

  セクハラですよ、それ。


  ドレスの基本形は、ローブ・ア・ラ・フランセーズ。


  三つのパーツで構成されていて、一番上に着る長いドレス(前開き)、胸部に止付けるパネルピエス・デストマ(ストマッカー、ひらひらだったり、レースがふんだんだったり、派手な前飾りですね)、それとスカートにあたるジュップ(ペチコート)。


  o ロココ時代(後期):1770年以降で、簡素化が進みます。

  パニエが小降りになったり、パニエを使わないデザインが導入。木綿の肩掛け、ステッキ、手袋などの小物が流行。


  ジャケットやローブに、ボタンが使われるようになりました。


  後ろ手たくし上げたドレスの裾が特徴の、ローブ・ア・ラ・ポロネーズも流行。


  一番上のドレスを中からたくし上げ、後ろでまくりあがった部分が、段々と見える感じですね。


  マリー・アントワネットが考案したシュミーズドレス(要は下着のようなドレス)。


  コルセットやパニエを使用しない、自然体のドレス。後のエンパイアスタイルへと発展します。


  モスリンを素材とした薄いドレスなので、バストのカップの型が外から見えたり、腕が梳ける素材な為、当時は「下品だ」とも言われていたそうな。



• フランス帝政時代(1800~)~19世紀前半ロマン主義(~1850年)

  o エンパイア・スタイル(帝政時代):フランス革命、ナポレオンの台頭で、簡素なシュミーズドレスが主流になります。


  古代ギリシアや、ローマの共和制を理想に掲げた帝政時代。薄い綿モスリンのシンプルなドレス。

  胸下でストンと落ちるスカートで、パニエもコルセットも使用しません。


  ただ、この薄いドレス。ヨーロッパの気候には不向きな為、風邪や肺炎で亡くなる人が続出したそうです。


  ファッションよりも、健康でしょう?


  特に、女性は身体を冷やしちゃいけませんよ。



読んでいただきありがとうございました。

Twitter: @pratvurst (aka Anastasia)


Vinaka vakalevu na nomu wilika na ivola oqo

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