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外伝 石田大悟の一日

 

ピピピピピ。朝6時半。ケータイの目覚まし時計の音で俺の一日が始まる。普通の目覚まし時計は、高いから、ケータイの目覚ましなのだ。「ふぁ~あ」眠いなあ。もうちょっと早くに寝ておいたら良かった。あ~、頭がズキズキする。昨日の夜はちょっと飲み過ぎたな。清水に付き合ってやったら、なかなか帰れなかった。それにどうせ行くなら、お姉さんの居る店の方が良かったのに、普通の居酒屋。まあ俺らの安月給じゃそんな所いけないか。月給ひどいときで19万だったし。しかも居酒屋でた時は1時ぐらいで終電逃してタクシー乗って帰ってきたから、今月はもうタクシー乗れねぇわ。何でこう、うちの会社はブラックなんだろう。上司は、大量の仕事ふっかけてくるし、ウザいし。「うっせぇわ。臭え口塞げや。限界なんだよ!それに何でお前はそんなに顔面が肉付いてるんだよ!」とか言いたいけど雇ってもらってる立場だから、そんなの言ったら即クビだからな。さあ、顔洗いに行こう。そしてベッドから立ち上がると俺は、洗面所へと行った。風呂場は無いのに、洗面所はあるという謎。キュッキュッ。ポタッ。ポタッ。うっわ最悪。水が出ねえ。寒波で水道管が凍ったのか。しょうが無い。ウェットテッシュで拭いとこう。目くそと、涙の後が拭けたらそれでいいや。さあご飯食べよ。俺の朝食は、トースト2枚とその上にジャムかマーガリンを塗るだけ。良くてたまに、スクランブルエッグが付く。なんで俺の朝食は、刑務所の飯みたいなんだろ。そう思いながらも、俺はトーストを2枚完食した。午前7時。俺の朝で1番のんびり出来る時間だ。そして俺はテレビを付けた。でも、朝は何もやってないのでテレビを消した。午前7時半。俺は、スーツを着て家を出た。会社までは、バスと電車で行く。会社まで行くのには、小1時間程する。午前8時半。会社に着いた。業務の始まりだ。俺にとっては、強制労働をやらされているような感覚だ。正午。飯の時間だ。決まってこの時間には「おい、飯食いに行こうぜ」と清水が飯に誘ってくる。たまにおごってくれる。そしていつも食いに行く店がある。それが、会社の裏にある中華料理屋だ。俺はいつもラーメン定食。清水はレバニラ定食を食べている。飯を食っていると清水が聞いてきた。「なあ。レバニラとニラレバは、どっちが正しいんだろ」「さあ、お前は、どっちだと思う?」「俺はニラレバが正しいと思う」「なんで?」「知らん。実際に調べたろ。僕は正しかった。鮭は正しかった。ニラレバは正しかった」よく分からん奴だ。午後5時。定時だ。今日は、珍しく残業が無い。さっさと家に帰って飯食って寝よう。「おい石田。ちょっと相談があるから一緒に喫茶店でも来てくれないか」清水が言ってきた。相談て何だろう。こいつのことだから、しょうもない相談だとは思うけど、暇だから行ってやろう。「分かった。どこの喫茶店だ?」「この前、下町に結構良い喫茶店があったから、そこにしよう。中野珈琲店て言う店。ググったら出てくると思うから来てくれ」「おう」不親切な奴だな。連れて行ってくれたら良いのに。まあいいや。行ってやろう。

ここで清水の相談を引き受けて無かったら、普通に飯食って寝る、普通の一日が終わっていた。

 

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