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この小説は絶対に読まないでください 〜パワーワード〜  作者: 大和田大和
第五巻 LGBTの世界
242/260

混浴温泉

そして、モンスターの残虐な公開処刑が始まった。


「ぎゃああああああ! 助けてー!」

「ひいいいいい!」

「もういっそ、殺して楽にしてくれ!」

「もうやめてくれー!」

「誰かー! 誰か助けてー!」

俺は、逃げ惑うモンスターどもに、

「ほらほらほら。逃げろ。逃げろ」

「きゃあ! ケン。かっこいい!」

俺はチート能力で、モンスターの逃げ道を塞いだ。そして、チート能力でモンスターの動きを止めた。さらに、チート能力でモンスターにデバフをかけた。続いて、チート能力でモンスターにとどめを刺した後、生き返らせてからもう一度殺した。


シャーリーは俺に黄色い声援を送り続けてくれた。すごい! たのしい! さいこう!

普段褒められることが全然ないから、めっちゃ嬉しい。きもちいい!



「ふあああ。楽しかったなー」

「ねー。ケンってすっごく強いのね!」

「まあな」

「ケンってすっごくイケメンだし」

「それな」

「ケンって本当に最高よね! 完璧よ」

「だ……なっ!」

「ケンって彼氏にしたい男ナンバーワンよ」

「ほんそれ!」

そして、俺たちは処刑デートをたっぷり楽しんでからダンジョンを後にした。


「あーんたどこ行っていたのっ?」

ダンジョンから出ると、アリシアたちがいた。しばらく見ない間に、また胸が成長していた。なろう系では回を追うごとに、女性キャラの胸がデカくなるのだ。

「どこって、ダンジョンでデートだけど」

「まる一週間も?」

「あ、そんなに経っていたんだ。楽しすぎて気づかなかった」

俺はシャーリーの顔を見て、

「ねー」

シャーリーも

「ねー」


「あんたドロドロに汚れているじゃない? ダンジョン内で何をしていたの? まさかその女とイチャイチャしていたんじゃないでしょうね?」

と、アリシア。

「何っ! おい! ケン! まさかその女とイチャイチャしていたのか?」

と、アル。

「ケンっ! その女の子とイチャイチャしていたの?」「ケン坊。あんたそのことイチャイチャしていたのかい?」

と、指人形を使うウレン。

「ケン! まさかその女の人に膝枕してもらっていたの? ガルガル!」

と、ウルフ。


「え? そうだけど、なんで?」

「「「ずっるーい!」」」

「何? お前らやきもち焼いているの?」

普段は『どけ』とか『働け』とかうるさい周りの女どもが俺を取り合っている。何これ? めっちゃ楽しいじゃん!

「こうなったらケンはみんなで平等に分けましょう!」

「ケンはみんなのものだ!」

「ケンは私のものでもあるのよ!」「私のものでもあるんだよ!」

「俺のだ! ガルガル!」

そして、

「ちょっと待ってくださーい! ケンはこの世に一人しかいないんですよ。こうなったら――」

(やばい……八つ裂きだ!)

俺はゴクリと唾を飲み込んだ。


そして、

「こうなったら、みんなで温泉に入りましょう!」

「「「さーんせーい!」」」

「なんでだよっ? 八つ裂きにするんじゃないのかよ。でも嬉しい!」

「ケン! 私と一緒に入りましょう!」

と、俺に抱きつくシャーリー。

「え? え? えっ? マジで混浴なの?」

「当たり前じゃない! ここはなろう系の世界よ? どうしちゃったの? 頭でも打った?」

「そ、そっか。ここはなろう系だから混浴なんだ! じゃあしょうがないな!」

「えー! ケンは私と一緒に入るのにー!」

と、アリシア。

「じゃあ。みんなで一緒に入ればいいじゃないかな?」

と、俺。

「仕方がない。そうするか」

と、アル。

「しょーがないわねー」「しょうがないねー」

「仕方がないわい。わしも一緒に入ってやろう」

みんなが次々に俺にピンクな声を放つ。ん? ってか最後じじいいなかったか?


そして、

「いよっしゃいくぞ! ダンジョン探索が終わったし、みんなで温泉だー!」

俺は温泉にもうダッシュで突っ込んでいった。


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