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この小説は絶対に読まないでください 〜パワーワード〜  作者: 大和田大和
第五巻 LGBTの世界
187/260

突入


「ここがおかま屋さんでしゅ!」

おかま家は一見するとただの薬局にしか見えない。どこにでもあるような普通の薬局。

「まさか中に入った途端に全身をおかまに改造されたりしないよな?」

その瞬間、水を打ったように静まりかえった。不気味な沈黙が俺の体躯を押しつぶす。


「えっ? マジで? 俺おかまのことは尊重できるけど、自分がおかまになるつもりはないよ?」

俺は少数派を尊重できる。誰が誰を愛そうと自由だし、どんな格好をしても本人の勝手だ。


だけど、俺はストレート。女の格好はしたくない。


ゴリアテは、急に遠い目で空を見つめ始めた。

「今日はいい天気でしゅね」

悟ったように空の彼方を瞳で探る。


「え? 急に天気の話になるの? ココもなんか言ってよ」

「今まで……楽しかったな」

ココは地べたを食い入るようにして見ている。悟りでも開いたかのようだ。


「なんでそんな最終回みたいなこと言うの?」


「さよならケン」


「アリシアは絶対に悪ノリしているだけだろ! 俺絶対にこの店に入らないからな!」

逃げようとした瞬間、首根っこをゴリアテに掴まれた。


戦車のような巨体から万力のような力が込められる。

「さ! 新しい世界にようこそ」


「やめろおおおおおお!」

そして、俺はおかま屋さんに入っていった。


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