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この小説は絶対に読まないでください 〜パワーワード〜  作者: 大和田大和
第四巻 竜の世界
121/260

生きているカード


その竜は一枚の紙のカードでできている。一番上の四角の中に『青眼の聖竜ブルーアイズ・ホーリー・ドラゴン』と書いてある。きっとこの竜の名称なのだろう。


真ん中には竜の絵が描かれている。全身が光り輝く深い白色。汚れも曇りもない透き通るような透明感が目に刺さる。


芸術的でそれでいて漫画的。インパクトがあり、見る者の心を戦闘意欲で滾らせる。

子供の心を掴んで離さない前衛的なデザインをしている。


白い体の中で青い瞳だけが炎のように燃えている。美しくそして、力強い。

子供の頃にこのカードゲームで遊んだら、多分一生の思い出になるだろう。カードを見るたびに子供時代の楽しかった思い出が蘇るはずだ!


イラストの下には、パワーの数値が書かれている。数値は、『パワー三千』らしい。どらくらい強いのかはよくわからないが、とても強そうだ。


一番下の空欄にはフレーバーテキストのようなものが書かれている。


『最高の攻撃力を備えた竜。見るものの汚れを削り、淀みを溶かす。今、聖なる風が空を穿つ』

と書いてある。ものすごく中二な内容で、とてもいい。


俺は少年心を取り戻して、少し嬉しい気持ちになった。


カード竜は、空中を滑るようにして俺たちを横切っていった。

「あのカード知っているわ! あれすっごくレアカードなのよ! 確か世界に四枚しかないカード!」

「へえー。そのうちの一枚ってわけか」



「必殺技は、滅びの」

アリシアが言い切る前に、

パコーん。


俺が頭を叩いた。

「なんでぶつのよっ!」


「いや、なんとなく」


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