7話 力を試したらダメでした。
お待たせしました。(誰も待ってない)
やっと書きあがったので更新します。
―――どうやら、悪魔と契約すると、装飾品になるらしい。
「違うぞ、正確には“一緒に行動のとれるもの”だ。契約した時点で一心同体も同然なんだ、盗まれないし、契約の強制力でつけ忘れることもないからなくさないぞ安心しろ。」
えぇ…。まあ一時的にでも外せるからまだいいか…。
「あれ、そういえばさっきからその姿だけど、鳥には戻らないの?」
「戻れるが、今はこれが基本形態だから制限時間が付いてしまうかな、マヨイの魔力量に左右されるから、今は持って2~3分だろう」
「魔力量…ってどうやったら増やせるの?やっぱり鍛錬とかそういう話?」
「そうだな、それが一番手っ取り早いが、今の人間状態で、回路が開いたばかりのマヨイにはほとんど魔法は使えないはずだ。痛くてもいいなら俺が中から無理やり回路を鍛えるんだが」
「痛いのはご勘弁願います!!!」
即答した。痛いのは避けたい、リスクを避けたいのは人間の性だろう。
そこで私は思い付く
「じゃあさっきの状態だったら魔法使えるしあれで移動したら、鍛えられるし早いし一石二鳥じゃん」
「そういうことだ、おそらく今後も戦う機会があるだろうし、今のうちに体を慣らせておこう。」
そういう事ね。よーし!いざ、変…身!!
「……あれ?そういえば、どうやって変身すればいいの?」
あの時は無我夢中だったし、気が付いたらアレだったから覚えてないんだよねぇ
するとクロンが、
「変身ではないんだが…まあ夢中だったから覚えてないって感じだな。仕方がない、ちょっと我慢しろよ」
「え?え!?いや、ちょっ…痛ぁっ!!」
この鳥ぃ!(今はブレスレットか)いきなり痛いじゃんかぁ!!
思わず口調がキツくなってしまう。
いきなりクロンが魔力を流してきた。身体に“何か”が流れている感覚がする。
これが魔力なのかな、契約の時と違ってズキズキする痛みだ。
「そろそろ感覚は分かっただろ、今は俺の魔力を無理やり通しただけだから何も起きないが、操作すれば魔法は使えなくてもあの状態“魔纏い”ができるはずだぞ、さっきみたいに魔力を流すイメージだ。」
「魔纏い…。やってみる。確かこう…。」
身体に“何か”を流すイメージ…イメージ…。
―――ふわぁ…と周りに黒い風が吹く、
もう少し、このまま全身を巡らせるように…。
ブレスレットが鈍く光り、あの時と同じく風が強く吹き荒れる。
今度はすぐに止み、私は黒いゴシックドレスを着ていた。
…できた。これが魔纏いね。
そういえば、あの時は夢中だったからまじまじと見られなかったんだよね。
シュ……――
あれ?少し気を抜いただけなのに途端に元の状態に戻った。
するとクロンが
「魔力を維持できなかったな、流し続けることがコツだぞ」
「知ってたのなら言っておいて欲しかった…。歩きながら流しますよ…。」
私はグチグチ言いながらも仕方がないのでそのまま足を進めた。
しばらく歩いているうちにコツをつかんできて、数分なら流していられる様になった。
すると、目の前に青い大きな門が見えてきた。
「あれは青の国“青濁”の入り口だな、門をくぐるときは魔纏わなくてもせめて魔力だけでも通しておけよ。人間だってバレたら元も子もないからな。」
「わかった!まかせて!」
私はクロンの忠告に自信満々に答えた。
いざ、魔力を通して門へ…。
「そこの女待て。見ない顔だな、色と種族を答えろ」
門番に止められた。色はともかく種族って何て答えればいいの!?
「なぜ答えない!怪しい奴め!総員、捕縛せよ!!」
あれぇおかしいぞ?ねえクロンさん、クロンさん、
―捕まったんだけど?
二話くらいポンと書き上げたいものです。