3.驚かれました
「何があったアリアっ!!魔物か!?」
大きな音を立てて剣を構えたお父さんが乗り込んできた。ごめん違うんだよお父さん私が全部悪いんだ…
「しかもかなりの魔力だったぞ今のは。怪我はないかアリア?」
あぁ、なんて怖i……優しいお父さん……。決して怖くなんかない。怖いのは顔だけで優しい人なのだ。
「お父さん ごめんなさい」
まず謝る。謝るのは大切だ。忘れてはいけない。
「ん?なぜアリアが謝る?何もしてないではないか」
「ごめんお父さん、この壁の事なんだけど全部私がやったんだよ…」
あ、やばい。怖い顔がどんどん怖くなってく。
「本当にお前がやったのか?」
コクリ
私は頷くしかなかった。
グワッという効果音とともに私の頭に手が伸びてくる。痛みに備えるために歯を食いしばり目を固く閉じる。
ワシャワシャ
「え?」
目を開けお父さんの方を見ると、笑みを浮かべ私の頭を撫でてくれていることを理解した。
「お、怒らないの?」
おそるおそる聞いてみる。そうだ。私は穴を開けたのだ。怒られて当然だろう。そしてお父さんよ、ワシャワシャするのをそろそろやめてはくれないだろうか髪が絡まってしまう。
「まだ6歳の娘にこんな魔力があり、扱えることをなぜ怒る必要があるのだ?なぁ、フィーア」
「そうよ?怒るより褒めることなのよこういうのは」
……あ、ハイ そうですか。ってうわぁぁ!?いつの間にお母さん来たの!?全く気づかなかった。
「アリア、ちょっとここ直してみて?」
お母さんがさっき私が壊してしまった壁を指差す。
そんな無茶な!?今さっき初めて魔法というものを使ったばかりなのに。まぁ、私がした事だからしてみるだけしてみるけどさ。
壁の前に行き、さっきと同様にイメージする。破壊前の壁と窓の姿を、修復されていく状態を。
そうすると、攻撃魔法の時とはちょっと違う力が流れてくる。そしてみるみるうちに壁が直っていく。しかも5秒もしないうちに完成してしまった。驚くべし魔法の力…。私が驚いていると、頼んだはずのお母さんがもっと驚いていた。
「嘘…本当に直しちゃった…冗談のつもりだったのに……」
冗談だったのかよっ!!まぁ、疲れてもいないし別に気にしない。
「アリア、疲れてない?」
「全然疲れてないよ?」
また驚かれてしまった。なんでだろう。お母さんがポーション渡してきたけど、どピンクで容器内をぐるぐると渦巻いてる見た目で飲む気をなくした。
「魔力を使って少しでも疲れてるはずだから飲んだら楽になるわよ。私特製だし!」
飲まない。絶対に飲むもんか。お母さんの【特製】に良い思い出はない。飲んだらお腹を下したり、変な頭痛がしたり……思い出しただけで吐き気が…。
とりあえずまだ全然元気だからいらないと理由をつけてポーションは返却した。
やっと会話ができました。
うーん…題名が古本屋なのに全然そんな要素が出てこないぃ…