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読まれないなら何でも書いて良い

作者: 永遠の自由人

 何を書いても読まれないなら、逆に気兼ねなく何でも書けるという話。


 読者が望まない鬱展開や胸糞展開を書いても良いし、作者の倫理観が疑われるような、勧善懲悪も公正世界も何も無い物語だって書いて良い。

 飽きたら唐突に人類滅亡エンドにしてしまっても良いし、明らかに話の途中なのに設定だけ完結にしてしまっても良い。


 だが、何の為にそんなことをするのだろう。

 居もしない読者への復讐心に駆られたのだろうか。

 喩えるなら、ネ○ちゃんのママがぬいぐるみに暴力を振るう様な、唯々虚しいだけの行為だ。


 少なくとも、俺はそんな物語を書きたくはない。

 復讐にもならない復讐で、大切な物を壊してしまうのはあまりにも愚かだ。

 そもそも、復讐されるべき対象など居ないのだから。


 だが、物語でなければ?

 創作界隈では、読者の為に作者がとるべきではない言動というものが度々話題になる。

 やれ、「誰も読んでくれない」と言ってはいけないだの、自作を駄作と言ってはいけないだの、とにかく創作者はヘラって自虐的なことを言ってはいけないということになっている。

 とにかくとにかく、創作者は読者に最大限感謝すべきであり、一人でも存在するかもしれない読者を蔑ろにする様な言動は厳かに慎むべし、と言われている。


 そりゃ、本当に誰一人として読者がいないなどとは思わない。

 何かの巡り合わせか、目を通してくれた人達には感謝している。


 だがふと、それは本当なのかと疑うことがある。

 エピソード別アクセス数を集計してみれば、殆どのPVは何の脈絡も無い話数についている。

 これ、本当に読者なのか?

 こんな数字、一体何の当てになるのだろう。


 本当はもう、読者など誰もいないのではないか。

 かつてブックマークしてくれた人や評価してくれた人、感想をくれた人は、今はもうとっくの昔に離れてしまっているのではないか。

 今アクセス解析を確認してつく数人のPVは、全部自動周回プログラムなんじゃないか。


 今、自分は酷い事を書いている。

 何故こんなことを書くのか、最初の文章の通りだ。

 はっきり言って、何故いるかどうかもはっきりしない読者に気を遣わなければならないのか解らなくなった。

 良いじゃないか、どうせ誰も見てやしないのだから好きなことを書いて。

 どうせ誰も、何の反応も寄越しはしないよ。


 俺は今、どんなことでも何の気がねも無く書くことが出来る。

 衝動的に、思い付くままに。

 文章の脈絡も、誤字脱字も木西なくて井伊。


 今、俺は自由だと気が付いたんだ。

 今日も、明日も、明後日も明明後日もずっと、一生永遠に自由だ。


 疲れた。 

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