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居候高校生、主夫になる〜娘3人は最強番長でした〜  作者: 蓮田ユーマ
新しい季節編
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忍び寄る影。

お陰様でアクセスPV数が100万を突破しました!

  

 もう二度と会うことはないだろう、そう思っていた。

 だがその男は俺を待っていて、俺も会いに行かざるを得なかった。


「よぉ御剣。待ってたぜ?」

「俺ぁ別に会いたくはなかったけどな」

「そう言うなよ、昔は同じ組の仲間だったろぉ」


 胡散臭い男は竹田たけだ正広まさひろ

 藤城組っつー暴力団の構成員の一人だが、俺はコイツのことが嫌いだった。

 とりあえず女の趣味、いや性癖は大概わりぃ。

 

 一度動画の編集を任されそうにになった事があったが、当然断ってやった。誰があんなもんをわざわざ編集してやらなきゃいえねえんだ。


「とりあえず座れよ」

「……で、なんだよ」


 本当は来るつもりなんか無かった。

 だが奴はどこで探し出したのか、小町の存在をちらつかせてきた。話に乗らなければ、妹がどうなっても知らないぞ、と。


 普段はそういう状況を避けるために、極力は会わないし、偽名まで使っていたってぇのに。それも俺の油断が全部台無しにしたのかもしれないが。


「お前さぁ、最近こいつとよく会うだろ」


 竹田は一枚の写真を俺に見せる。それに写っていたのは俺もよく知っている人物だった。


「なんでコイツが……」

「さぁてね。俺も詳しくは知らねぇが、うちの()()()()()が探せってんだから、探してるだけ」

「……俺にどうしろってんだ」

「いまはまだ監視してるだけでいい。とりあえずはな……」


 竹田はまだ火のついた煙草を灰皿に押し付ける。

 どこの銘柄かもわからん黒い煙草。匂いの癖が強く、俺はそれも苦手だった。俺が吸わないからなのもあるが、生理的にも受け付けなかった。


「別に拐ってこいだの殺してこいだの言ってるわけじゃない……いつかはそうなるしれないけどな」

「お前……」  

「おっと、態度には気をつけろよ。お前はもう自由な野良犬じゃねぇんだ……元の番犬に戻るんだよ」


 馴れ馴れしく肩を抱いてくる。

 信頼の現れではない……絶対に逃さないという脅しのようなものだ。ここで逆らえば、きっと後悔することになる。


(だがしかし……なぜ……)


 その写真の中の人物に、俺はうろたえた。

 どうして、なぜお前が……。


(楓太……おまえ、何に巻き込まれてんだ……?)

今回もココまでお読みいただきありがとうございます!

良いお年を。

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