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居候高校生、主夫になる〜娘3人は最強番長でした〜  作者: 蓮田ユーマ
新しい季節編
93/134

勧誘。

2日に1話程度の更新頻度になりそうです。

「なぁ彩愛ちゃん。西城高校の学園祭の事は知ってるかい?」


 僕はバイト終わりに可愛い後輩の彩愛ちゃんにそう訊いた。彩愛ちゃんは、ミヤの居候先の子の友達のようだから、おそらく知っているだろうけれど。


「あ、はい。知ってます……でも、学園祭がどうかしたんですか?」

「いやなに、その学園祭の催し物でバンド対決みたいなものがあってね。彩愛ちゃん、前にピアノが弾けると言ってただろ? それで一緒に出てくれないかな〜、って」

「ピアノ……でもわたし、そうは言いましたけど、そんなに上手くないですよ」

「関係ないさ。仮に下手だろうとなんだろうと、僕には弾けないからね。いや、無理強いはしないけどね」


 でも、と彩愛ちゃんはすんなり頷いてはくれない。

 彩愛ちゃんの過去のことは聞いている。怒髪天というレディースのトップだったと。そういう過去があるような子にはとても見えないのだけど、そうならそうなんだろう。そんな妙な嘘を付く必要も思い当たらないし。


「でも僕は彩愛ちゃんと出てみたいなぁ」

「……あまり期待はしないでくれるなら」


 その言葉を待っていた。

 期待しないで、なんて言わないでほしい。僕はただ可愛い後輩と一緒に想い出を作りたいだけなんだ。

 それに、ミヤとの新しい想い出を作るためにも。


(僕らは、何をやるにも一緒だったのにね)


 別にヤキモチを焼いているわけではない。ミヤにもそれなりの事情があったし、性格的に黙っているつもりではなかったのだろうけれど、やっぱり。

 言えよ、とは思った。

 ちょっと不機嫌にはなった。そりゃあそうだろ、親友のつもりだったんだぜ、こっちは。


 男とか女とか関係なく、繋がりあっていると感じていたのに。僕はミヤと一緒に風呂にだって入れるのに。無論何も隠さず。


 結局これはヤキモチかなにかになるのか? 僕としてはミヤに対する不満を垂れ流しているだけなんだけど。


「でも小町さん、何か楽器弾けるんですか?」

「ふふ、こう見えてそれなりになんでも弾けるんだ。今回はアコースティックギターにしようかとは考えてるけどね」


 ピアノとアコギ、二人体制ならそれが一番型にはまるだろう。僕が好きなだけ、というのもあるが。


「二人で良いところ見せつけてやろうよ、なんなら僕らが優勝さ」

今回もここまでお読みいただきありがとうございます!

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