ヒスロ
これで今知ってるダンジョンの情報は全て調査し終わった。数日かけて家について、メイにこの話をしてすべての情報を情報屋に教えてきて欲しいと話し行ってもらった。ただし一人でと話しておいた。もうルゥ無しにやって欲しいと思っていたし、この数日間でそれが出来たんじゃないか?と信じてるのもあった。帰り道で雪男の肉をちょっと食べてトロルよりは旨かったので、メイが帰ってくるまでに料理するかとルゥに頼んだ。
「料理担当なら別にメイ一人で行かなくても良かったのではないでしょうか?」
「いや違うんだよ。ルゥに何かして欲しかったわけじゃない。メイの一人でこれからやってもらう練習も兼ねて」
料理が出来た時にメイが戻ってきた。食事の時メイが話してくれた事は魅力的な話だった。すべての情報を詳細に伝えると、これまでの事と含めて情報屋は感謝して、最近出来たばかりのダンジョンの話をしてくれたらしい。そこは街が近くて冒険者が数多く入って数日たってもまだ攻略されて無いらしい。これは高い階層の可能性がある。同時にそれほどは高くない可能性も高い。これこそ待っていたマイルズの様なダンジョン。ルゥの手持ちの武器を取るためのダンジョン攻略。次の日出発するためにメイに食料の調達を頼んだ。手持ちの肉がたっぷりあるし、街が近いので残りは現地調達で良いだろう。
「メイ情報収集を頼むよ。もうこれ以上は何も無いので焦らないからこつこつ情報を集めて欲しい」
「はい、分かりました」
次の日メイの食料を受け取って出発した。街の名前はヒスロ。途中で失敗したかな?と反省していた。以前行ったダンジョンの町を経由して多少遠回りでも行ったほうがよかったかな?
「なんとか親切な村の人にとめてもらってるけど、もっと人通りの多い道を使って行くべきだったかな?」
皆連日の移動で疲れてるんじゃないかな?と。
「皆の疲れは分かりませんけど、道自体はこれで良いと思っています。道中にダンジョンが無いとは言えないでしょ?」
「なるほどその発想は無かった。うん僕も注意深くそういう話にも耳を傾けるよ」
と言いつつ、何事も無くヒスロに付いてしまった。街に活気がある。おそらく冒険者だろう。僕は宿代と大目に払って泊めてもらった。お金で無理に泊めてもらおうとしたわけじゃない。忙しくて大変だろうとチップの様なものだった。旅を続けていて、ダンジョンの階層が小さいから大金にはなってない。だがさすがにダンジョン攻略20階のドロップされる財宝よりは多く出た。それにガントレンの街は大きいので直接換金してきた。財宝が常時出ることが分かったシティはあまり買い取り価格が高くないだろうと考えていたら案の定。街の規模は大きいがシティは新参者の町。古い名家や金持ちはガントレンの方が数多く居る。ああいった財宝に需要があると言うことだ。町が離れているので、常に供給される鉱石と違って流通も盛んじゃない。
多分全額換金したのは初めてだと思う。最近ずっと減らしてるのだが、それでもまだまだ大量に財宝がある。シティ20階で出るのを知ったら早く裁かないと思って最近はどんどん金に買えている。雑貨屋が自宅でなんとかなる目処が立ったため大金が全く必要が無い。おかげで金の使い道が全く無い。冒険者などは武器や防具に金をかけるのだと思うが、棒以外買った事が無い。お金が掛かるはずだった旅がどうやら溜まってきてしまっているようだ…。
ヒスロのダンジョンは近かった。多分マイルズより近い。あんまり近いとモンスターの被害がある。適度な距離だと思う。中に入るといつものダンジョンだった。大体当たりをつけていた。これだけ活気があると言うことは売りやすいものだという事ようするに奇抜なダンジョンじゃない。いろいろ店を見回って最高到達階がまだ5階らしい。どれだけ新鮮なダンジョンか良く分かるのと本当にシティの高いレベルの冒険者は地方回らないんだな…。あの20階の人数見たら、あの人達なら多分地方ダンジョン制覇出来ると思う。
ただマイナーダンジョンに限るけど。ガントレンとかは無理だろうな。あっちもシティぐらい歴史あるし。地方に行っても基本は無駄と分かってる。僕らも情報にかなりお金をかけてる。ただ僕達の場合情報の集め方が分からなくて無駄なお金が多かったのも多い。最近は洗練されてきてそれほど使ってない。それでもお金で勉強した。普通はやらないだろうな。
おそろしく早くフロアモンスターと対峙した。しかもゴブリンキング。これは楽だ。僕らはこんな調子ですいすい6階まで行ってしまった。今だけならシティより人が多い…。
6階は下位フロアモンスターなどの混成モンスターとフロアモンスターはサイクロプスだった。ちょっとこれきつくないか?5階がグリフォンでちょっときついモンスターだなと思ってた。逆に言えばこれだけの敵の質でこんなにすぐ上がってきたとは、人がすごく多い。ただここからは時間掛かると思う。




