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天空遊園地  作者: ザクロ
10/18

お城と王様

お城の入口は開いていた。だが、そこには、騎士が行く手を阻んでいた

「お前、大きな子供だな。ここに入れるのは小さな子供だけだ」

「鍵が、あるんだけど」

俺はその鍵を見せた。すると、騎士は黙って後ろに下がった。道は開かれた。あとは王様の場所まで・・・・って

王様、この城のどこにいるんだよ・・・・

「すみません、騎士さん、俺、王様に会いたいだけど」

「王様にだと?まぁ、その鍵を持っているなら教えてやろう。階段で3階まで上がって、そこから右へ進んで、突き当たりを左に曲がれ。すると、王様の部屋がある」

「ありがとう」

俺はそう言って、急いで階段を駆け上がった。右へ、左へ・・・・

そして、大きな扉の前に来た。扉の前には、二人のメイドがいて、俺をじっと見ている

ここまで走り続けたから、少し疲れた。俺は息を整え、扉の前に立った

「ご要件は」

「鍵は持っている、王様に会わせてくれ」

俺はまた鍵を見せた。メイドはうなづき、二人がかりで、その大きな扉を開いた

ギィ・・・・

そこは、とても部屋とは思えないほどの、大きな広場のようになっていた。青く、美しい部屋だ

水晶のようなものがあちこちから飛び出し、シャンデリアも、まるで水晶を集めたような、美しいもの

そしてその水晶たちは、青く光っている。不思議な水晶だった

その先に、水晶のような透き通る椅子に座る、王様の姿があった

青いマントに、なぜか、黒い学ラン。金の王冠を付け、顔には黒い仮面をつけている

しかし、どこを見渡しても、空音の姿がない。空音は、空音はどこだ・・・・

「空音・・・・空音はどこだ!」

「あぁ、可愛い女の子がいるんだ。おいで、空音」

王様は右手で横に手招きをした。すると、横の青いカーテンの中から、空音が出てきた

しかし、空音は、青いドレスに、銀のティアラをしていた。まるで、お人形のように・・・・

そして目は、死んだような目の上に、青く輝いている

「空音に、何をした!」

「可愛いから、飾っただけさ。今日から、俺の妹にするんだよ。可愛いだろう?」

「ふざけるな!空音は、俺の妹だ。お前みたいなやつの妹じゃない!それに、仮面の下の顔はわかってるんだ。俺の同じ顔なんだろう?ソル・スカイ・・・・青葉高晴!」

すると、王様は笑いだした

「クククッ・・・・アハハハハハハハッ!管理人たちがベラベラと喋ったか!信頼をしていたはずだが、裏切られたな!!・・・・しかし、お前自身も気づいてるんじゃないか?俺が何者なのかを」

「あぁ、ある管理人に言われたとき、そうなんじゃないかなって思ってたんだよ」


「ふーん、そうか・・・・・「兄」はいなかったのか?」


「俺と同じ顔、同じ名前。でもそれができるのは、お前しかいないって思ってたんだよ・・・・敏晴としはる

「二年ぶりだな、高晴」

そういって、王様は仮面を外した。そこにあったのは、俺とそっくりの顔

学ランにこの顔は、まさに、俺の双子の兄「青葉敏晴」が、2年前、帰宅途中に失踪した姿、そのままだった

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