表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
438/451

再会小話4・リオンのトホホ外伝 2

「ありますよ。女の子と付き合った事。

 兄様も最初は僕が『普通に成長する事』を望んでらっしゃいましたし、僕も今のままではマズイのかな? と思った時期がありましたから」


 リオンが事も無げに言う。


「げえッ。オマエにそんな時期がッ!!」


 自分で『女の子と付き合う事』を勧めておきながら何だが、リオンのそういう姿がまったく思い浮かばない。


「失礼ですね。これでも僕は、女の子から告白されることがよくあったのです。

 もちろんすぐに断わっていたのですが、兄様からの勧めもあったことですし16歳になったのを機に、女性とお付き合いをさせていただくことにしたのです」


 ふ~ん。あの馬鹿兄よく……。


 いやまて、どうせリオンのことだから『買い物につきあった』とか『ちょっと3丁目まで付き合った』とかだろう。

 その手には引っかからないぞ。


 ――――――しかし、ワタシのその予想は見事に外れた。


「彼女を作るためにまず、兄様の助言に従い『彼女募集』の張り紙を貼ってみました。場所は店の入り口で、それなりに目立つ場所です。

 すると約200名ほどの応募がありました」


 マジかッ!!!

 世の中、どうなっているのだ!!!


 リオンを凝視しながら心の中で絶叫するが、『寝言は寝て言え』とか『ホラも大概にしろ』とか言ったら逆切れして封印されそうだ。

 ここは穏便に済ますのが良いだろう。


「ふむ。中々のものだな。それで…………どうしたのだ?」


「全員と付き合いました」


 リオンがにっこりと微笑む。


「200又かッ!?」


 驚愕するワタシに向かってリオンは首を振る。


「そんな失礼な真似はいたしませんよ。

 きちんと一人ひとり真剣にお付き合いさせていただきました。

 ……何故か…………あっという間に振られちゃいましたが」


 ウム。やっぱりなァ。そうこなくっちゃあ!!


「どうせ兄の話ばっかりしてたんだろ」


 うんうんと頷きながら『そうに決まっている!!』と、心の中で断定した。


 が、――――どうも違ったようなのだ。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ