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アリシア外伝・窓の外の雪 8
甘やかしたい気持ちを振り切って、何とか目的の場所にたどり着いた。
そこは老夫婦がやっているお茶屋さんで、大抵の種類は扱っている。
外国産のちょっと目を引く器に入れられた高級品も多く、リオンはそれが珍しいようで、キョロキョロしては目を輝かせている。
こうしてると、本当に年相応で可愛らしいのになぁ。
じ~っと見ていると、リオンがハッとしたように振り返って一瞬赤くなった後、いつもの無表情に戻ってしまった。
チッ。
感づきやがったか。もっと見ていたかったのに。




