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11.名前のない少年

 それから俺は、この秘密の地下神殿に通うようになった。

 もちろんそれには細心の注意が必要だ。


 絶対に見つからないよう、エドワードたちの仕事の隙をうかがわなければならないし、リオンはクロスⅦから与えられた課題を奴がいない間にこなさねばならない。


 だから会えるのは、ホンの数分だけだ。


 それに、外界から持ち込んだものは、その存在を知られるとまずいので何も受け取ってはくれない。

 代わりに、食べれば無くなる菓子などは凄く喜んでくれた。


 でも、その様子を見るにつけ、俺の心はまた痛くなる。


 リオンは菓子の存在も知らなかった。

 『甘い』という言葉も『おいしい』という言葉も知らなかった。

 王子だというのに、粗末な冷めた食事しか与えられていないようだ。


 驚いたのは、それだけではない。


 ある日俺は、数分会うだけでは満足できなくて、せめてエドワードが出張の時ぐらいは長く弟の姿を見ていたいと思い、リオンの課題を見せてもらうことにした。


 リオンは少しためらったものの、すぐに頷いてくれた。


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