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第2話 2075年

いよいよ始まる。

 2075年。ここは東京の跡地。21世紀後期に起きた都市直下型地震により、東京は滅んでしまった。今は普通の田舎町になっている。


 そして今日は「東京跡地高校」の新入生入学式。他県の人までここに通うほど有名な東京跡地の高校だ。高校の構造は、10階建てで、円柱の形をしていている。上から見るとドーナツ型。中央にはタワーがある。


 高校に歩いてでも登校できる、高校の付近に住んでいる人達は、「跡地住民」と呼ばれている。


 創立2年目となった東京跡地高校。今年度は約2000人の新入生が入学することになっている。この話のヒロインは東京跡地に暮らしている新入生の一人だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ザワザワ…


 今日は高校生活の始まり。新入生の大勢が門を潜り昇降口へ向かう中、一人の少女は“ある期待感”を抱いていた。


「やっと春彦(はるひこ)に会えるかもしれない…。」


 少女の名は、狩多(かるた)。彼女には中2の時までずっと一緒に過ごしてきた、春彦という幼ななじみがいた。だが、彼に起こったあの事故のせいで学校にいられなくなり転校してしまった。それ以来、一度も会うことはない。


 しかし、入学前に配布された新入生名簿を見ると、彼と同名の人物がいることに気付いた。しかも自分と同じクラスに。ぜんぜん別の人かもしれないが、狩多は本人であると信じていた。


 実際、その人が幼ななじみの春彦だとしたら、一つ覚悟しなくてはいけないことがあった。


「春彦は、きっとあたしのことを覚えていない。」


 なぜかって?

 それは、彼があの事故で狩多との思いでの記憶を全て失ってしまったからだ。

次話は、もう過去編?

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