表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

手を触れた。何も起きない。何もだ…


水晶は輝かないし、ひび割れないし、ましてや周りがおおっとも言わない。


なぜだ。もしや…これはもしや


「ゆ、勇者様。結果が出ました。魔力値1043、属性は風です」


仮に、仮にだ。成人男性の平均が10だとしたらこれでも十分無双できる。しかしティーナの表情を見る限り…


「ちなみに成人男性の平均は1000です」


のおお!終わった。どうしよう。普通じゃん俺普通じゃん!


試しに近くの石造りの柱を殴ってみた。痛い、普通に痛い。柱なんともない。


「ティーナ!」


「はい!」


「異世界から召喚された勇者は魔力、身体能力が非常に高いものだよな?」


「そう聞いてます」


「実は平均が10なんてことは…」


「ありません」


「風属性が古代に失われた属性ということは…」


「ごくごく普通の属性です」


「この柱が実は伝説の鉱石で作られてる可能性は…」


「皆無です」


俺は音もなくその場に崩れ落ちた。無双、ハーレムの夢がたたれた瞬間である。


夢のような世界で、右手はジンジンと熱を帯びていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ