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R-027.0525.1816 闘いの鐘が鳴る
サイレンが鳴った。
いつもは身構えるサイレンを、平静を保ったまま耳にした。基地塔部高層からは、遮蔽物の無い地上東京を広く見渡せる。東京湾の方角で煙が上がっていた。
あの辺りには小さな村があったはず。六・八があってなお、漁業をやる命知らずしか住んでいない場所でも、人が襲われるのなら魔石特務部隊の出番である。
「継目、魚石は避難誘導で使え」
「何?彼女は十分育ったぞ」
「だからこそだ!」
返事も待たず、扶桑剣を手に窓を開けて飛び出す。地上六階の高さでも、扶桑剣持ちには関係ない。
「鮫浦、出るぞ!」
白煙登る海辺へ。壁を蹴り発つ。
お疲れ様です。
今週と来週は文量が控えめの回になります。
謎撒きのお時間です。
次回更新も一週間後、7月18日を予定しております。
よろしくお願いします。
着信。




