R-027.0426.2137 班長会議
待機所に戻り、継目に電話をかける。
「俺だ、戻ったぞ」
「分かった、塔の方に来てくれ。比女班員や各班長も呼んだ」
「了解」
電話を切り、東京駅に増築された塔部へ歩き出した。
塔に入ると、既に受付前の広間に人が集まっているのが見えた。
千葉継目、魔石特務部隊隊長
沖喜助、後援班
六郎面比女、オペレーター班
汀満太郎、後援班班長
燈台羽須美、オペレーター班班長
湾野矢頭丸、研究班班長
ぱん!と手を打ち、継目がみんなに声をかけた。
「よし、みんな。班長会議だ」
「ようやくか。で、どこでやるんだ?研究がちょうど佳境に入ってるから早くしてほしいんだが」
湾野矢頭丸があくびをしながら言った。
ぼさぼさ髪に無精ひげ、目の下のクマにやつれ顔と不潔感のフルコンボだが、声の通りが良いからか生気は十分感じられる。
でもシャワーは浴びてほしい。
「……千葉隊長の自室だそうだ。他者の手が入っていない場所だと」
鉄人の二つ名が付いている鍛え上げられた大男。汀満太郎が答える。
俺の先輩に当たる人で、冗談は効かないし、話しかけても反応はあまり大きくない。誠実と言うべきか。
「早くしましょう。時間は有限、お肌のハリも有限なんですよ」
なんかずれた発言が混ざるのが、いつも鋭い視線で刺してくる燈台羽須美。仕事が出来すぎるせいか、ずれた一言が原因かは分からないが言い寄る男がいない。
もらい手、募集中。
「羽須美せんぱーい、新しく買った化粧水良い感じなんで、あとで試してみてくださーい」
「そろそろ腹減ってきたっスよ~。途中で店寄っていいスか?」
班長が濃いゆえに、比女と喜助の軽さは良い清涼剤だ。
「……さあ行くぞ」
隊長への敬意とかはないのか、とぼやく継目の声が聞こえる。
まとめんのは大変だろうな。はは。
お疲れ様です。下地です。
キャラが増えて名前を覚えるのが大変かと思います。
めんどくさい名前が並んでいますが、これはヒントでもあります。
想像を膨らませていただけたら、作者としては嬉しいです。
次回は一週間後の金曜日、1月24日の投稿予定です。
よろしくお願いします。