R-027.0426.2044 現場1
現場に着くと警察と町医者が駆けつけていた。
野次馬も遠巻きに集まっており、田舎の夜にも関わらず騒がしい。
「魔石特務部隊所属、鮫浦だ。状況を教えてもらえるか」
近くで聞き込みしていた警官に訊ねる。
初めは持っていた剣にぎょっとしていたが、すぐに理解したようだった。
「ああ、あなたが鮫浦さんですか、お話は伺っています。襲撃を行ったと思われる被疑者は確保されており、事態は既に収束しています」
「やけに早いな。怪我人は?」
「怪我人もなしだそうです。聞き込みによると、女性客一名が他の客や店員を守りながら鎮圧に成功したとの情報があります」
「なるほど。で、被疑者はどうした?」
「それが……とても早く現着していた地下警察が連行していったそうです」
わざわざ地下から出張ってきた?現着も異様に早い。
「取り調べの内容はこちらにも共有されるのか?うちのオペレーターも巻き込まれているから知りたいんだが」
「地下に連れ去ってしまったとなると、地上からは手の出しようがないです……」
「そうか……」
警官に礼を言い、比女を捜すことにした。
お疲れ様です。
警察の中でも意向や動きが違います。
まだこの時点では分かりませんが、背後に誰がいるのかも焦点です。
小出しで参ります。
次回は一週間後、1月3日となります。
来年もよろしくお願いします。