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コノ、ラジオキケン……

作者: 蒼井 涼

「今日の天気は晴れ、絶好の洗濯日和になるでしょう。続いてニュースです、今朝セス神社にて――」




 ――あれ、寝てた……それにしても暑すぎる今年は過去最高気温が更新されたとかで全国暑い。




葵衣(あおい)ー、このままじゃあたし溶けちゃう、だからアイス取ってきてー」


「おねーちゃん、アイスの食べ過ぎは良くないよ。あと、太るよ」


「最後の言葉いらないでしょ」


 そうですよね、夏休み前水泳の授業だった時クラスのみんなスタイル良かったですよ……。


「あ、そうそうおねーちゃん今日新月なんだって、よく寝れるよ」


「はい、はい」



 あたしは今はベッドの上に寝転び、欠伸(あくび)が出る。


 机の上のスマホから通知音が鳴った。行くのめんどくさいな。


 重い体を持ち上げ机へと向かう


 あ、朝陽(あさひ)からメールだ




夏帆(かほ)、今日の夜空いてる? 』


 その一文だけ、どんだけ重い腰を上げてここまで来たと……。


『今日の夜友達連れて肝試し行こうぜ!! 神社集合な』


 肝試しか少し怖いけど行ってみようかな、いや行きたい‼ 。みんなで肝試しするの夢だったんだよな。

 せっかくの夏休みスリルのあることがしたいし、青春謳歌したい。


朝陽(あさひ)、行くよ! 』







 ――夕方

 昼間は溶けると思うほど暑かった気温も夜になると少し涼しくなるった。


『よし、みんな集まったし行くとするか』


 朝陽が集めたのはあたしとも仲のいいクラスメイト7人だった。


『くじがあるから2~3人に分かれて、この奥にある手水舎(てみずや)からラジオの電源を付ける。これを繰り返していくよ』

「分かった! 」


 朝陽が説明をしているとき神社の隅から視線を感じたような……まあ気のせいか。動物でもいたのかな。

 あたしは朝陽と2組になった。


 さあ、順番が回ってきた。はぁ~、いろんな感情入り混じってドキドキするな。朝陽は全然怖がってなさそうだけど少しからかってみるか。


「朝陽そんなに仏頂顔になってそんなに怖いの」

「ああ……」


 いつもの朝陽と違い反応が薄い?これは怖がってるな途中で怖がらせよう。フフフ……朝日の驚く顔が目に浮かぶ。


 二人で一本の懐中電灯を使って手水舎まで歩く。ゾワゾワする悪い湿気とどこからか聞こえてくる鳥の鳴き声が怖さを倍増させる。始まる前はあんなに楽しみにしてた自分はどこかに消えた。

 昼間と景色が変わって見えるけどそろそろ手水舎だろうかあと少しで終わる。ここまでの道のり夜の暗さと相まって怖かった。


 あ、手水舎だ。ラジオの音が聞こえる。あとはこのラジオを切って帰ればいいだけ簡単簡単!

「じゃあ夏帆先行って電源切るな」

「ちょ、ちょっと待ってよ」

 朝陽走ってったな。わたしも怖いし行くか。


 えっこのラジオ電池抜いても流れるんだけど

「ハヤク…ハヤクこっちにきて、オカ……サン……」

 ラジオから聞いたことのない声がずっと聞こえる。お願い電源切れて。


 怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い


 お願い夢なら早く覚めて!


 ラジオの中から白い煙が出てきた、咄嗟に手を離す。ラジオが地面に落ちて2つに割れた。


「ソンな乱暴ナことしたらイタくてイタくてイタくて……うぁーーーー」


 煙は益々出てくる、逃げなきゃ…動けない!

「助けて誰か助けてーーうぅ、あ、おぉ」

 口が熱くて喋れない


「ウるさイ、オマエ……の口か」


 目の前には端正な顔立ちの女の人が立ってるけど服は血だらけで右腕がない。


「あああぅあああっー」


 左手には顔の半分がない朝日だと思われる人を持っている


「うルさい、コロシ、コロシ……」

「あぅ、ああ、おぅ」

 う、腕がない。痛い、痛い。だれか、だらかたすけて……

 ……

朝陽が四肢が離れて、ああ、痛いよお母さん……葵衣――






「今日の天気は晴れ、絶好の洗濯日和になるでしょう。続いてニュースです、今朝セス神社にて――」




 ――あれ、寝てた……それにしても暑すぎる今年は過去最高気温が…………あれ、

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