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本当に転生した!?

設定ばっかり浮かんできて肝心の本編を書けない。。。

おかしい。あの任務は比較的安全な任務だったはず。

確かに襲撃の報告は有ったが、最後の報告では相手は4,5人程度。

なのに要人のすぐそばで警護していた俺達の所に来た敵の数は2桁は居た。殺った人数は途中で数えるのを辞めたが、事前情報との差がでか過ぎた。

裏切者が居たか、味方が馬鹿だったか。理由は分からんが、敵は凄い数だったな。

だが、俺は覚えてるぞ。全身血まみれ、息も絶え絶えだったが、最後の1人まで殺してやった。

要人はあの時は守り切った。あの後、俺が死んだ後どうなったかまでは分からんが。確かこっちはジムとケビンが生きてたはずだ。あいつらなら裏切者ではないだろうし、敵は殺してやったんだ。何とかなっただろう。

……………………

俺、死んだよな?

ん?…………ん?…………どうなってる?何故思考出来る?

体の感覚が無い。何か温かいものに包まれているような……。何がどうなってる?

疑問が浮かんだ直後、俺の意識は再度途絶えた。


---------------------------------------------------------------------------------


苦しい!?溺れているのか?何故だ?!何がどうなってる!?

パニックになっている間にも、俺は暗く狭い通路を、半ば押し込まれるように進んだ。

そしていきなり開けた空間に出ると同時にとてつもない光を食らった。まるでフラッシュバンだ。

それに再度驚き、声を上げた。


「おぎゃー!!おぎゃーーー!!」


何だ!?赤ん坊の泣き声?!何処から!?いや、これは…俺からしているぞ!


俺の思考が少しづつクリアになり、落ち着いてきてもまだ俺の体(だと思われる)は泣き続けている。

それと同時に、周囲では声のようなものが聞こえ、抱きかかえられている事も分かったが、いかんせん俺は生まれた直後の赤ん坊(おそらく)。何も見えず、聞こえる声は今まで聞いたことのない言語の為、何を言っているかも分からない。

そのままどれぐらい経ったかは分からないが、俺は泣き、泣き疲れ、眠った。


---------------------------------------------------------------------------------


あれからおそらく半年ほど過ぎた。

未だ視覚は完全ではなく、やっと物の形が判別できるようになってきたところではあるが、言語の聞き取りに関してはほぼできると言っていいだろう。

伊達に前世でマルチリンガルだった訳ではないのだ。


そう。前世で、だ。俺はこの約半年間色々な事を考えた。

その結果、俺は異世界転生している。これはもう紛れもない事実だ。

マルチリンガルの俺が聞いたこともない言語、小さく言うことを聞かない身体、そして、魔法。

そう、魔法がこの世界には有るのだ。

最初にそれに気付いたのは俺が暗いか明るいかしか分からなかった時。

暗くなった部屋で、ウトウトとしていると、ドアが開く音と同時に何らかの発声。その直後、光源が発生したのだ。その時はまだ音声認識型のランプなどの可能性もある為半信半疑ではあったが、この半年見聞き(主に聞く事)してきた情報に加え、物が判別できるようになった事による視覚情報を総合して勘案すると、ここは紛れもなく異世界であり、魔法があり魔物が居て、俺は貴族の息子である。

ここまでは確定で間違いない。

貴族の息子に転生出来たという事は、それだけを考えればかなりいい転生ができていると考えるところだが、一つ不安材料がある。


それは、髪の色だ。俺の両親は父が金髪で母が赤髪なのだが、俺の髪の色は銀髪らしいのだ。俺自身は見れていないので分からないが、産毛のころからおかしいな?みたいな雰囲気が有り、ちゃんと色が分かる毛になってくると、やれ母の不貞だとか、呪わているのでは?とか、病気なのでは?といった憶測が屋敷で飛び交っている。

俺の世話をしている使用人達も時折そんな話をしたので、捨てられるのではないかと不安でいっぱいなのだ。せめて歩いて話せるようになるまで待ってもらえれば生きていけるとは思うのだが、今の状態で森に捨てられるなどという事になれば流石に死ぬしかない。


使用人達の話では、母は嫁いできてから他の男と二人きりになった事が無いらしい。だから、すぐに母の不貞という噂は無くなったが、呪いとか病気は正直分からん。

髪の毛が原因で捨てられるなんてことになったらと不安ではあるが、両親は善良な愛のある人達という印象なので、無いと思いたい。貴族の体面で表に出せないとか、社交界に出れないとかあるかもしれないが、そんな事はどうだっていいのだ。最悪5歳まで育ててくれれば何とかする。なんて思っているこの頃だ。


俺がこんなにも不安になっているのにも理由があり、父は俺の髪の色がはっきりする前に魔物の討伐の為に遠征に行き、未だ帰っては来ず、それまでは毎日何度も顔を見せてくれていた母も髪の色が銀だと分かった日からあまり見なくなったのだ。


偶に顔を出すのだが、俺の体を触ったり髪をずっと見たり色々忙しなく観察して5分ほどで何処かへ行ってしまう。最近はため息を吐く事も多いので、何か俺がやばい事になっているんじゃないかと心配が募るばかりなのだ。


かといって生後半年の赤ん坊である俺に出来ることはなく、この頃は魔法が有ると分かった時から続けて、この頃できるようになった魔力操作と、魔力の放出をしている。


何故こんな事が俺に出来るのかというと、前世で俺は気が使えたのだ。とは言っても漫画みたいに放出してビームを撃ったり空を飛んだりみたいな事が出来た訳ではない。

身体の中に力の源が有る事を感じ、それを体内で動かしたり全身に纏ったりする事で人より頑丈になったり力が強くなったりする程度だったが。


まぁ気の話は置いておいて、それの応用で魔力を感じることが出来たので、魔力の使い方を自分なりに今の内から修行しているのだ。ちなみに気は生後5日程から感じられていたので、意識があり、魔力が感じられるまではそっちの修行をしていた。


そんな訳で、俺は今これからどうなるかの不安に苛まれながらも自分ができる修行を行っている。

まぁ修行と言っても今のところ身体の中で自由に動かしたり、放出したりといった事だけで、技が使えたりするわけじゃないが。

何事もスタートダッシュは大事だからな。


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あれからさらに一月経ったが、その間に母を見たのは数回だけだ。その時も5分程俺を色々観察した後ため息を吐いて出て行った。

この頃視界が良くなって形だけじゃなく詳細に見えるようになった俺がきちんと見た母の顔は、美人なのに目の下に少し隈の出来た少しやつれた姿だった。流石に髪などはお付きの侍女とかが居るだろうからそれ程乱れてはいなかったのが救いか。


それと同時に、俺は不安を払拭した。何故なら俺を観察している母は俺の事を心底心配している顔をしていたからだ。あんなに心配した顔で俺を見てくれる人が俺を捨てるとかそういう事をするわけがないと、きちんと顔を認識した瞬間理解したのだ。


これで一先ず安心だが、別の心配が頭をもたげている。母はなんでやつれていたのかだ。

まぁ普通に考えれば俺の事を心配してなんだろうが、それにしても髪の色が違うからって心配の仕方が異常なのでは?なんて思ってしまう。やはり呪いとか病気とか生まれながらの難病とか有るのだろうか?

でも、今のところ自分では何の異常も感じていない。

兄達の生まれた時に何かあったのか?

んーーー……あっ!もしかして、俺が赤ん坊っぽいギャン泣きとかしてないから不安にさせてるのか?


思えば意識がはっきりしてすぐに気の操作ができる事に気づいてからひたすら修行し、疲れて眠り、飯になったら無心で乳を飲む。正直まだ赤ん坊のせいなのか母乳がそういう物なのか分からんが、味があまりしなくて美味しくないので無心になってしまうのだ。この頃離乳食も始まったが、同じだ。

ずっと泣かずに飯も無心で腹に入れ、あまり動かない遺伝じゃない髪色の赤ん坊……不気味じゃね?

母が来た時も身体触られてる時も動かなかったしな。

これかもしれん。今度母が来たら笑ってやろう。それで元気に動いてやればちょっとは安心してくれるかもしれん。

そう決意すると、俺が今できる事は修行だけなので、修行に戻った。


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次の日。朝のミルクを飲み終えた頃、珍しく母が2日連続で部屋に来た。しかも徹夜したのか顔色は昨日より悪いし、髪も乱れたままだった。

何時もより早いお出ましに俺の世話をしている侍女達も驚いている。

そんな侍女達を気にも留めず、母は俺に近づき観察を始めたので、満面の笑み(当社比)で近くに来た母の顔をテシテシ触りながらキャッキャッって感じで笑ってみた。おまけで身体も動かす。まだ寝がえりうつぐらいしかできないし、寝返りをうつのも違うかなと思ったので体をくねらせて変なダンスみたいになった。

その瞬間、俺以外の部屋にいた全員がどよめいた。

侍女達は「うそ。。」とか、「エドヴァルド様がお笑いに……」などと口々に言いながら驚いている。

母に至ってはフリーズ中だと思ったら、そのまま頬に涙が一筋伝う。


その瞬間俺は自分がどれほど心配をかけてきたかを痛感した。そりゃ生後半年の赤ん坊がほとんど何の反応も示さずいたら親は心配だろうし、使用人は不気味にも思うだろう。そこに来て髪色も両親と違うときたら心配もピークだろう。

もしかしたら母は色々調べたりしてくれてたのかもな。だからあまり顔を見なくなったし、やつれてたんだ。ごめんな。これからはもうちょい赤ん坊っぽくするよ。なんて思っていると、母に抱き上げられた。

そのまま母は涙を流しながら俺をぎゅっと抱きしめた。


そのままどれぐらい経っただろうか。母は落ち着いたのか抱擁を少し緩めて俺の顔を見ると、

「ごめんね。エドヴァルド。頑張ったけどお母さんじゃ何も分からなかったわ。知り合いに詳しいのが居るから連絡を取ってみるわね。」

と言った。


その後居住まいを正した母は、侍女達にいくつか指示を出して部屋から出て行った。


俺はその時、詳しい”の”が居るとか実は母は勝気な性格なのかもなぁなんてしょうもない事を考えていたのだった。

まだ色々全容が見えるまで時間がかかると思います。

本当に書き溜めないのでなかなか更新できないと思います。

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