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プロローグ

「待って!お父さん!!!どこへ行くの・・・?!」

「・・・麻純。」

「お願い、行かんといて、またしばらく会えなくなるんでしょ?」

「・・・」

「お願い、出張なんかないでしょ?」

「・・・麻純。いい子だからよく聞きなさい。

お父さんは必ず戻ってくるから。絶対に。ほら。」

お父さんは麻純と同じ白のアクセサリーを見せた。

「今は事情があって言えんけど、話すべき時がきたら必ず話すから。父さんのことわかってくれるか?」

「・・・・うん。」

「よし、麻純は本当にいい子だ。じゃ、行ってくるな。元気にしてるんやぞ!」

麻純は旅行カバンを持ってお父さんが出ていくのを玄関で見ていた。

「白・・・白鷺先・・・白鷺先生・・・!」

ハッとして白鷺麻純は目を覚ました。

「大丈夫ですか?」

麻純はベッドの横から心配そうに見ている2人の男性が目に入った。

1人は面識がある。

「ここって?」

「ここ?上田市立病院ですよ。陸上競技部の夏合宿に来てるんですよ・・・!」

「合宿・・・あぁ」

「白鷺先生・・・僕です、新井です・・・!」

「新井先生・・・!」

「そうです!陸上競技部の夏合宿に来てて、白鷺先生が急にトラックの中のフィールドで倒れたんですよ!いやぁ大変でしたよ・・・生徒が倒れるならまだしも、先生が倒れちゃうなんて・・・」

「すみません」

「いや、こちらこそ気づけず申し訳ございません。あと一歩遅かったら大変なことになってましたよ・・・あ、こちらが担当の布島ドクターです。」

「あ、どうも。」

「白鷺さん、診断の結果中度の熱中症です。今日はしっかりここで体を休めて、明日から顧問として陸上競技部を見守りましょう。」

「わかりました」

そういうと別の診察があるのか医師は出ていった。

「新井先生・・・申し訳ないです・・・顧問なのに熱中症で倒れるなんて、顧問失格ですよね」

「そんなに気にしないでくださいよ。僕だって熱中症で倒れたことあるんですから。心配しないで・・・あ、そろそろ僕菅平の寮に戻らないと・・・」

「わかりました!明日の昼から合流しましょう!」

「了解です!では、気をつけて、明日よろしくお願いします。」

そういうと新井は一礼して病室を後にした。

白鷺はため息をついて汗びっしょりの病人服のバスローブのようなものをぬぎぬぎした。

そして代わりに乾いた陸上競技部の水色の夏合宿Tシャツを着込んだ。

「びちょびちょなのを着させんなっつの・・・」

そしてジャージの長い下のをズボンにした。

そのままベッドに潜り込んだ。

そしてリュックの中からノートパソコンを取り出した。そしてスマホを使って世界のヨコサワに連絡する。

そしてこんどはSkypeを使って「世界のヨコサワ」を呼び出す。

「ヨコサワ?」

「お、シロサギセンセ!」

「あんたどこにいるの?」

「俺っすか?俺は今アメリカのロスアンジェルスに来てまぁす!ポーカーのアメリカンPOEの大会に来てるんですよ。デイスリー突破で明日からデイフォーです!センセは?」

「訳あって病院。」

「ええ!もしや、もうバレたんですか?」

「え?」

「シロサギ15年振りの復活ですよね、早速政権を倒そうとしたらもう捕まって病院送りですか?残念っ!!!」

「なんですぐバレんねん。今は陸上競技部の顧問として夏合宿に来てて・・・」

そこから簡単に経緯を話した。

「なるほどー。で、用件は?」

「1週間後、いつものところでシロサギ復活パーティーを挙行するよ。21:00きっかり始めるから、よろしく。」

「了解です!」

そこから雑談を15分ほどして切った。

「・・・シロサギ復活ねぇ・・・やってやろうやん。」

麻純はニヤリとした。



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