第四夜
俺とサンタはその後も必死にプレゼントを配り続けた。
最初はダルがっていた俺も、サンタの人の笑顔のためにという情熱にひかれていき、いつしかこの仕事に携わっていることが何だか誇らしげになっていった。
サンタ「お前もいい顔するようになったじゃねーかwwクソニートのくせにww」
俺 「ほんと一言多いなあんた、、、。まぁ、正直この仕事めちゃくちゃ楽しいよ、、。」
俺がそういうとサンタはまたニッカッと無邪気な顔で笑った。
サンタ「なんで楽しいか教えてやろーか???」
俺 「ん??この仕事が有意義だからじゃないの??」
サンタ「なんで有意義なんだ??」
俺は頭を悩ませた。確かに、この仕事頑張ったからといって報酬もお金ももらえない、、。なのになぜ??
俺がんーっとうなっているとサンタが口を開いた。
サンタ「この仕事が有意義なのは、少なからず人間社会に貢献しているってっことだ。」
俺 「どゆこと??」
サンタはほんとお前って理解力ないなという顔で見てきた。
サンタ「まぁ、分かりやすく言ったら、人のために仕事ができているからってこと。」
俺 「人のために、、、。」
サンタは続けた。
サンタ「何もこの仕事だけじゃないんだぜ??工場に勤務している人だって人のために働いている。トイレを正装しているおばちゃんだってそうだ。要するに、自分が人のため役に立っていることを常に実感していたら仕事がつまんないなんて状況にはならないんだよ。」
俺 「確かに、、。」
人のために働くなんて考えたの何年ぶりなんだろうか、、。俺は小さいころの夢が警察官だったことを思い出した。
サンタ「お前がニートで自由な生活を手に入れたように見えて全然幸せじゃないのはこの自己肯定感が低いせいだ。」
俺 「自己肯定感??またわけわかんないことを、、。」
サンタ「まぁ、今回はこのくらいにしてこの町にプレゼント配り終わってから話すか、、。行くぞクソニート。」
俺 「クソニートやめいぃ!!」
俺たちはまた次の町に夢を届けに行った。。
ー続くー