とある日の日常
「君にしては珍しいな、門村。授業中に寝るなんて。」
「おまえこそ、珍しいな水原。授業をまともに聞いているなんて。」
そんなしょうもないやりとりをしていた休み時間。ふいに遠くの方でパン、パンパンという音がした。
「おお、花火だな。もうすぐ花火大会でもあるのかな。」
俺がそういうと、水原は外を見ながら独り言のように小さな声で言った。
「……そうか。もうそういう季節か。」
「水原?」
◇◆◇◆◇
この学校に来て、もう二週間も経つのかと思うと、時の流れの速さに驚かされる。転校してきた当日は波瀾万丈な一日だったものの、それからは落ち着いて学校に通うことが出来ている。
こうして、他愛のない話を水原とすることになるとは、初日からは想像もつかなかった。ここまで話せるようになったのは、幾度となく繰り返してきた親の都合による転校経験の賜物だろう、と勝手に自負している。もちろん、周りにいてくれる友人達の存在も大きいのだが。
「ところで、花火っていうことはお祭りがあるのかな?」
素朴な疑問をぶつけると、彼女にしてはやや大きめなリアクションで返答する。
「知らないのか?明日の夜、団地中央に位置する公園で行われるんだ。」
「そうなのか……。」
指を頬にあて、少し考えた水原。
「じゃあ、行ってみるか?」
「……えっ?」
思わぬ誘いに驚かされ、言葉がうかばなかった。水原も、その驚きに気付いたようで、はっとした表情をした後、窓の方に目線を反らした。
「あ、いや。嫌ならいいのだが、やはり、その地域の行事というのは知っておいた方がいいだろうからと思ったのだが。」
「それもそうだな!じゃあせっかくだし宜しく頼むよ。」
「任せておけ。」
その後用事があるというその場で鞄から可愛らしい包みに入ったお弁当箱を取り出し、もくもくと食べ始めた。俺も親が用意……してくれるわけもないので、自分で作った簡単な料理を詰め合わせた弁当を持って、教室を後にした。
土曜日は午前授業なので昼ご飯を食べたら帰ることが出来る。もちろん、これは帰宅部に限定した話で、大抵の人間は部活に所属しているから午後はそちらに顔を出す。中途半端な時期に転入してきた俺がそこから部活をやろうと思うわけもなく、部活組と弁当だけを食べるだけ食べて毎週別れている。そして今週の俺も、ご多分に漏れず三村達の待つ屋上へ向かった。
「か、門村、今日は……」
慌てて降りてくるのは俺が本来、上で出会うべき人間の姿:三村であった。
「どうした?」
「と、とにかく昼は教室で食べよう。」
なかば強引に引っ張られ、促されるままに上ってきた階段を下り始めた。これほどまで慌てた様子の彼は、ここ一週間では見たことがなかった。
だが、その原因がすぐに分かった。
それは、階段の上の方から聞こえてくる声。
「待ちなさいよ、三村!!」
「とりあえず、今は俺に付いてきてくれ、門村!」
「わ、分かった!」
「に、逃げてんじゃないわよ!」
「これは戦略的撤退だ!」
ふり返りながら見上げてみたが、転校からそこまで経っていなかった俺は、とりあえずその子が自分のクラスではないということくらいしか把握できなかった。
◇◆◇◆◇
「ふぅ……。」
「大丈夫か?三村~。」
ニコニコしながら、もといニヤニヤ近づいてくるのは石川だ。後に続いて呆れた表情で大沢が入ってくる。
「相変わらずだなぁ。とりあえず食べようか。」
どうやら、これは俺の知らない日常らしい。「そうだな」と、三村も一段落したようで、ようやく弁当箱を開きだした。俺を含めた4人で普段食べているメンバーというのは変わらないが普段は屋上で食べているので、教室で食べるのは初めてだった。
「なんか、いつもと違うと不思議な感じだな。」
「あっ、そうか。門村は初めてだよね。」
三村もようやくいつもの優しめな声に戻った。何があったかはよく分からないが、詮索しようとしていた俺の思惑が伝わったのか、すこし目線を反らされたので、あえてそれ以上は聞かないことにした。そして、その微妙な空気を絶妙なタイミングで軽快な音楽が遮ってくれた。どうやら放送用のスピーカーから出ているらしい。
「おっ、始まるぞ!」
「えっ?」
≪みなさん、こんにちは~。放送部2年 パーソナリティの高橋です!≫
「聞けて良かった~。」
「なにを?」
「このお昼の放送だよ。」
「待ってました!!」
たかだか学校のお昼の放送だろうと少し侮っていたので、初めは彼らがなぜここまでテンションが高いのか分からなかった。しかし、話を聞いていると思った以上のトークがうまい。学校の放送担当のこの高橋という子はどうやら同じ学年の人らしく、話の内容から察するにクラスはC組。出会ったことはないが、とりあえず言えることは声が凄く通っていて、かつ綺麗な声をしていた。
「良い声だろ?この子、声優養成所に通ってるらしいぜ。」
「しかも、若手有望なんだって。やっぱり格が違うよな~。」
なるほど、それなら納得だ。
≪まずは、毎週土曜日恒例の「今週の読破書籍数ランキング」の発表です。第一位はいつも通り水原玲さん!もはや貫禄ですね。とはいえ、2位との差は4冊。みなさんも頑張ってくださいね。続いて、今週の図書委員会から選抜されたおすすめ本ですが……≫
「水原、凄いな。」と教室の自分の席で藤垣と共にもくもくと食べている彼女に言うと、水原は一瞬だけ箸を止めて、口の中のものを飲み込んだ。
「大したことではない。ただ、本が好きなだけだ。」
「そ、そっか。」
何を生き急いでいるのか、ひたすらに弁当をかき込んでいたので、彼女にそれ以上話しかけるのはやめた。
≪さて、今週もたくさんのメッセージを頂きました。本当にありがとうございます。では、早速。ペンネーム、AIAIさんからいただきました。男性の方ですね。いつも、ありがとうございます!≫
「あっ!読まれた!!!」
と、はしゃいでいるのは石川だ。彼のテンションが高いのはいつもの事だが、どうやらこの放送で読まれることは、相当うれしいことらしい。それは周りの人間の「良いなぁ」という声からも察することが出来た。
「おまえの運の良さはもはや異常だな。」
とツッコむのは大沢。たしかに言われてみれば、普段屋上で放送が聞こえない場所で食べているのにもかかわらず投稿し、偶然教室で食べることになった日に限ってその放送が読まれているのだから、もはや奇跡に近い。
「ていうか、何でAIAIなの?」
「おいおい門村、俺の名前ちゃんとフルで覚えてるか?」
「覚えてるよ、石川 秋良だろ?」
何か気がついた様に大沢が反応する。
「イニシャルか……う~ん…」
「う~ん……じゃねぇよ!」
三村は、そのたわいのない二人の会話をニコニコと見守っていた。相変わらず三者三様だな、こいつら。
≪えーっと。『春香さん、こんにちは。』はい、こんにちは~。『教室で食べる際には必ず聞かせて貰ってます。』今日は聞いてくれてるかな?『さて、もうすぐ恒例の夏祭りですね。夏の思い出なんかはありますか?』ということですが……≫
と読んだ途端、教室にいた一部の男子が「AIAIさん、相変わらず良い質問だ!」と喜んでいるのが聞こえた。もうすでにファンを確立しているらしい。近くの女子はそんな彼らに少し呆れつつも「でも確かに聞いてみたーい!いつもどんなことしてるんだろうね。」という会話をしていた。この番組、どんだけ人気なんだよ……。なんとも不思議な感じがするのは自分が転校生だからだろうか。ここまで生徒の関心を集められるのは、さすがセミプロといったところか。
≪そうですねー。夏の思い出……。って作家さん!カンペで「毎年家でぼっちでしょ」とか書かないでくださいよ!毎年ちゃんと行ってますよ、お祭り。凄く楽しいですよね。浴衣を着て、盆踊りを踊ったり、屋台で買い物したり!でも、一番良かったことはやっぱり花火ですね!何もかもを忘れて、空に開く大きな華を見る。今年も楽しみです!明日は皆さん、楽しみましょうね!!もし会場で見つけたら、ぜひ声を掛けてください!さて、お次のメールは……≫
「花火か~。確かに良いよな~。」
「そうだね~。今年も行こうか、祭り!」
三村が石川からのコメントに返答した瞬間だった。三村の丁度後ろに位置する教室の扉が勢いよく開いた。
「ねぇ、三村!」
と、呼びながら入ってきたのは髪の短めな女の子だった。そして、その声はどこかで聞いたことのあるような声だ……。
「うわ、高橋!」
「なによ、そのリアクション!ていうか、なんで突然、屋上から駆け下りるわけ?なんかやましいことでもあるんじゃないの?」
「ないないない!」
「ホントに?」
さっき三村を追い掛けていた人か。ニヤニヤした表情の藤垣も一緒だった。藤垣はどこにでも現れるな……って、あれ?放送で聞こえてきてるこの声も高橋さんだよな……声も似てるし……。もしかして、これ収録番組なのか?
「まあいいわ。で、今年も行きましょうよ!お祭り。」
「えっ、いいけど……もしかしてそれだけのためにあんな勢いで屋上に来たの?」
「べ、べつに良いじゃない!」
「なんだ、てっきり怒られるのかと思ったよ。」
「アンタ、アタシに怒られるようなことしたの?」
「いや、してないけどさ。」
「ならいいわ。ところで、石川も来る?藤垣は来るってよ。」
「こら高橋!何で勝手に決めてんのさ!」
「あら、藤垣さんは嫌なの?」
「あっ、いや……嫌じゃないんやけど……。」
どうやら石川、三村、藤垣とこの高橋さんは毎年、一緒にお祭りにいっているようだ。彼らが明日の作戦会議をしている間に、周りを見渡してみると、他の人たちもそれぞれが集まって夏祭りの予定を立てていた。
「大沢はどうするんだ?」
「俺は、ちょっと先約があるからさ。」
そういって、彼は一人教室を出て行った。まぁこの中でも彼はかなりモテそうだし、恐らく彼女とでも行くんだろう。俺もいろいろ聞かれたら誤解を招くかもしれないし、ここでは立場が無さそうだったので、教室から避難することにした。
学校の制度上、いますぐに帰っても問題は無いのだが、帰ったところでとくに予定もないので探検を兼ねてぶらぶらと散歩をすることにした。また迷子になるのも困るので、目的地を図書室に仮設定し、そこまでにある施設を見ることにしよう。
階段を降りて別棟に向かう途中、「放送室」を見つけた。中からは先輩と思しき人達が少し大きめのバッグを持って出てきた。すれ違った時にチラッと中身を見たが、どうやら放送中に使う小道具や台本らしい。まぁ、放送部は校内放送だけが活動じゃないもんな。分厚そうな扉に貼られた部員募集のポスターを見る限り、先ほどの高橋さんは部長らしい。実際に会った感じと、ラジオを通した声って大分違うんだなぁ。
「って、あれ?高橋さん?」
突如として扉が開き、中から出てきたのは先ほど教室にハイテンションで入ってきたはずの高橋さんだった。いつの間にか、髪の毛もポニーテールに縛っていた。
だが、様子がさっきとは全然違う。まるで初めて俺に会ったような表情。そんな彼女は少し動揺したまま話し始めた。
「えっと。あっ、はい。私が高橋ですが……入部希望の方ですか?」
「あっ、いや、さっき教室でも会ったからびっくりしちゃって。」
「えっと……すみません。お会いしたことありましたっけ?」
「転校生の門村だよ!」
「門村くん……?」
「いや、そんなことよりどうしてここに?……というか、まず、どうやって回り込んだの?」
目を閉じて腕を組み「うーん」といいながら少し考えた後、なるほど、という表情をしてゆっくりと口を開いた。
「あっ、分かりました。姉に会ったんですね。」
「あ、姉?高橋さんって二人いるの?」
「はい、双子なんです、私たち。私は春香で、姉は夏美っていいます。私は放送部の部長をしてます。で、ちょっと元気な方がうちの姉です。」
確かに、言われてみれば少し違う。先ほどの高橋さんとは違い、落ち着いていて、静かで清楚な感じの女の子だ。まさに対照的な性格。確かにこの雰囲気と可愛らしさがあって、声も良いともなれば、先ほどの教室での人気も肯けるというものだ。
「あっ!もう、こんな時間!これから養成所に行かなきゃいけないので、お先に失礼しますね。お疲れ様です!」
慌てた様子で、女の子らしく走りながら階段へ向かい、そのまま、どこかへ去っていった高橋さん。特に追いかける理由もなかったので、最終目的地、図書室へと向かった。
◇◆◇◆◇
「お前も来たか。」
「今日はカウンター当番なんだ、水原。」
こくりと頷く。少し厚めの本を広げて読むことに集中していた。これでカウンター当番といえるかどうかについてはさておき、彼女が先ほど勢いよく昼食を食べていたのもこの仕事に間に合わせるための努力だと思うと、なんだか健気に感じた。
「で、わざわざ図書館に来たのだろう?何かお探しかな?何ならレファレンスするが。」
レファレンス……。まるで本物の図書館員のような対応だった。だがそれが必要なことは辺りを見回せば自明だった。初めてちゃんとここに入ったが、まさかここまで奥行きがあり、二階建てにまでなっているとは思わなかった。所々にレファレンスと書かれた腕章を着けている生徒がおり、どうやら水原を含む彼らがそれぞれに対応してくれるようだ。
「いや、実は明日のことを話しに来ようと思ったんだけど。」
「あぁ、そのことか。一応、こちらで考えるつもりだったが……。」
「せっかくだし、一緒に考えたいなと思って。」
「そうだな。では、祭りについての資料があるところに行こうか。」
そう言った水原に連れられ二階へ案内されたのだが、お祭りそのものについて調べるつもりはなかったんだけどな……。広大な図書館の中央より奥には向かっていくつもの机が置いてあり、手前側にはこれでもかと言わんばかりに本棚がいくつも立ち並んでいた。どうやら、ここは閲覧室を兼ねているらしい。
「とりあえず、ここに座っていてくれ。あと、メアドの準備もしておいてくれ。」
「メアド?」
「うむ。」
よく状況が分からないままの俺を状態で放置し、彼女は地元の資料のコーナーへと向かった。なぜ俺が彼女がどのコーナーに向かったことが分かったのかというと、棚に「特設コーナー:お祭りに備えよう!」と書かれた可愛らしいポップが設置されていたからだ。本だけでなく、いろいろなパンフレットや、手書きイラスト付きの地図のようなものも並んでいた。あの文字……書いたのは水原だな。
資料の捜索についてはプロに任せ、俺は言われたとおり自分の携帯のメアドをメモに書き、準備した。チラッと目線を特設コーナーにやると、すでに選りすぐった本や資料を手に取り、水原がこちらに向かってきていた。改めてこう見ると、意外と小柄なんだということに気がついた。普段は話す時はいつも座ってたもんな、彼女。
「おまたせ。」
「ありがとう。」
隣の椅子を引いて、そこに座った。長い髪がふわりと顔の前をかすめ、女の子特有の良い匂いがふわりとした。
「さて、何を見るか迷ったが、とりあえず行ってみて決めようと思う。」
「資料の意味ないじゃん。」
「これはキミが迷わないようにするための地図とパンフレットだ。キミは迷い癖があるようだからな。」
「そんなに混むのか、この祭り。」
「あぁ。ただの地元祭りだと思ったら大間違いだぞ。」
予定を決める、といいながらもアバウトにしか決めないあたりは彼女らしさということなのだろう。俺も特に異存はなかったので進める。
「で、集合はどうする?明日は日曜日だし、何時でも構わないけど。」
「……じゃあ、10時はどうだ。」
「いや、早すぎなら遅くても良いぞ」と、小さく付け加えていたが、俺も特に用事があるわけでもないので、同意した。
「あと、メアドはどうしたらいいのかな?」
「あぁ、欲しい。一応、連絡手段として。」
そういうことなら、普通に言ってくれればいいのに。だが、おそらく余りメアドを交換することもないであろう彼女だ。きっと、そういうことには慣れていなかったのだろう。俺がそれを渡すと、彼女も準備していたようにポケットから丁寧に小さく折られたメモ用紙を渡してきた。
「私のメアドだ。今はあまり時間がないから、帰ってから登録しておいてくれ。」
「分かったよ。」
なぜ彼女がご満悦な表情を浮かべてみるのかはよく分からなかったが、とりあえずメアド交換が出来たことが嬉しかったのだろう。あまりに不器用だったので思わず吹き出しそうになってしまったが、そこはグッと堪えた。嬉しかったのは俺もだったから。
「では、ある程度、資料を見ていこうか。」
「あっ、やっぱり見るんだね。」
「一応な。ただ、私もレファレンス対応をしながらなので、ずっとはいられないが。」
それから小一時間ほどの間、図書室が比較的閑散としていたおかげで資料を読み込み、大体回る順番を決めることができた。
「大体こんな感じだね。」
「あぁ。明日は宜しく。」
「こちらこそ。」
一日で最も暑くなるこの時間。俺と水原は、図書室で別れた。
◇◆◇◆◇
帰る途中にサッカー部に遭遇し、唯一長い事続いていたその種目への愛情が抑えきれずに少しだけ練習に参加させてもらって、更に練習後の晩ごはん会にも誘ってもらっちゃったので、家に到着したのは9時半頃だった。
「ただいまぁ。」
「おかえり!サッカー部は楽しかった?」
「うん。思った以上にまだ動けたよ。」
「それは良かった!で、明日はお祭りね!!」
帰るなり、母親がキッチンから怒濤のトークを展開してきた。対して、父親は黙ってテレビの前に座って見ていた。割とシュールだが、ウチでは割と日常的なこと。
「一応、お好み焼きの屋台やることになったから、来てね!」
「そ、そうなんだ。」
「父さんも母さんも参加するから、ちゃんと来るんだよ!」
「分かった~。じゃあ、明日は早めに出るから寝るね。」
と半ば逃げながら、二階の自分の部屋に行く。意外と二人ともお祭り好きだから、おそらく仕事休んでいくんだろうな……。
アラームの時間のセットしようとした時、画面には『通知1件』の文字が提示されていた。
「メールか。誰だろう。」
とりあえず手紙、見ておいてね。おやすみなさい。
Rei Mizuhara
メールの方が女の子らしいな、とすこし思いながらも、とりあえず、その指示通りにしたがう。手紙……?あ、そうか、さっきのメモ帳か。ゆっくりメモ帳を開いてみると、確かにそこには、メアド以外に数列の文字が並んでいた。
明日、楽しみにしてる。
私も久しぶりに行くから、至らないかもしれないけど、よろしくね。
10時に校門前にいます。
水原 玲
あいつ……。なんか、ずるいな。




