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夏 川遊びお泊まり会 二泊三日

掲載が遅くなってすいませんでした。

次どうしようと考えるのと、時間の兼ね合いで2週間掛かってしまいました。

遅い執筆ですが、これからも長く生暖かい目で見守って下さい。

「ミリア、今年の課外宿題はどこ行きます?」


 就寝前の憩いの一時、冷蔵庫でよく冷やされた果物をテーブルに置きながら、イヨリが向かいのソファーに座るミリアに尋ねた。


「ん~~。課外宿題か~~」


 暑さにへばり気味のミリアは、同じようによく冷えた果汁をちびちびと飲みながら曖昧に答える。


「去年は遺跡、今年の春も遺跡でしたよね?」

「うん」


 そこで二人は果物を美味しそうに頬張るジンタを見た。


「ん?」


 話は何とはなしに聞いていたが、どうも冷たい果物に夢中だったようで、ジンタは口をもぐもぐさせながら二人に顔を向けた。


「春の課外宿題の時、ジンタさんは召喚されたんですよね、って話です」


 隣に座るイヨリが、自分も果物に手を伸ばしながら教えてくれた。


「そっかぁ、そんな宿題があるのか」

「うん、部屋に閉じこもってばかりじゃなく、ちゃんと外に出て色々学びなさい、って先生が言ってたんだけど~~……」

「随分やる気がなさそうねミリア」

「ん~~、だってさぁ、春休みにあんなことがあった訳でしょ? また同じ目に合ったらどうするの?」


 ミリアがテーブルにだらしなく伏せた格好で、さも当然のように言う。


「前回はたまたま、ああいったことになっただけでしょ?」

「たまたま~~?」

「俺はその時のことしか知らないけど、確かにいきなりあんなんじゃ多少トラウマにもなるんじゃないのか?」

「そそ、ジンさんいいこと言うよ。トラウマだよトラウマ」


 ガバッと起き上がり、ミリアがイヨリに連呼する。


「はいはい、つまりミリアは暑いから行きたくないってことでしょ?」

「う…………」


 図星のように、またペタンとテーブルに頬を付けるミリア。


「行きたくないのか?」


 ジンタが聞くと、


「うん!」


 元気よく即答で返ってきた。


「まったくあなたは……」


 イヨリが呆れ顔で呟く。


「それって日帰りだよな? 行くだけでいいのか?」

「日帰りだけど、一応行った証拠として、そこに生えてる草とか木の実を幾つか持って帰ってくるの」

「へ~~、じゃあ必ず行かないといけないな」

「う~~~~」


 完全にヤル気なさそうに顰めっ面するミリアに、ジンタはイタズラな笑みを浮かべ、


「でも、逆にそれだけなら、別のヤツが行って、草や木の実を持って帰ってきてもいいんだろ?」

「え?」


 キョトン顔のミリアに対し、イヨリは眉間にしわを寄せる。


「ジンタさん、まさか自分一人で行って取ってくるとか言うつもりではないですよね?」

「え~~」


 口調とは裏腹に、嬉しそうな顔でミリアがジンタをチラチラ見てくる。


「まあ、それでもいいかなあって思ってるけど」

「はぁ~~~」

「やった――、さっすがジンさん」


 呆れ顔のイヨリに、大喜びのミリア。対照的な二人の表情がジンタへと向けられた。


 次の日、ジンタは約束通りにいくつかある中で選べる課外宿題の場所の一つ、遺跡へと一人で向かった。




 時刻はお昼ちょっと前、ジンタが真夏の暑い中、遺跡で草や木の実を拾っているころ、ミリアはミト達と一緒にいた。


「みんな、少し泊まりで川に遊びに行かないか?」


 大きな木の木陰でミトがだらしなく横になり、暑さにへばった顔で提案した。


 日の当たる場所では、照りつける真夏の太陽が残酷なほどの光と熱で肌を焼いていく。だから少しでもそれを避けるため風通しの良い日陰へと待避しているのだが、木陰とはいえ暑いものは暑い。結局、ミトはその暑さに耐えきれず、そう言ったのだ。


「私行くっ!」

「私も~~~~」

「いいですね」

「リゼットも行くぞ!」


 エルファス、ミリア、ロンシャン、リゼットが、ミト同様だらしなく木陰の木の幹に寄り掛かりながら同意の声を上げる。


「場所はそうだなぁ~、課外宿題もついでに出来る場所がいいだろうなぁ~。行く手間も省けるし」

「そうだねえ、それがいいねえ」


 エルファスがラッキーとばかりに同意する。


「あう~~、それじゃあ今日のジンさんの苦労が……」

「なんだ、今日ジンタがいないのって、まさか課外宿題を一人で取りに?」

「うん、みんなで最初に出会った遺跡、あそこに行ってるの」

「へ~~、腕切られたりしたのに、よく行く気になるなぁ~~」


 感心したようにミトが頷くと、周りの四人もそうだねぇ~とヤル気なく頷く。


「まあ、でも課外宿題はついでだし、川遊びの泊まりだと思えば許してくれるんじゃ無いか?」

「ん~~そうかなぁ?」

「ジンタさんなら、きっと大丈夫ですよ」


 ロンシャンが自信ありげに頷く。


「ほう? それはなぜ?」


 ミトが興味深げに尋ねると、ロンシャンは自信ありげに頷き、


「だってみんなの水着姿が見られるんですよ? きっと行きたいって言うに決まってますって」


 言い切ったロンシャンが、自分でも納得したようにもう一度頷く。


 しかし、ロンシャンのその発言に対して、他四人の反応がまったくない。


「あ、あれ? どうしたんです?」


 ロンシャンが焦りの戸惑いの声を上げる。


 全員の顔を見れば、ぽかーんと口を半開きにして、呆けた顔でロンシャンの方を見ていた。


「え? え?」


 さらに慌てるロンシャンに対し、ミトが我に返り、


「ああ、いや、わりーわりー。なんか真面目なロンシャンらしくない発言でついつい固まちまったよ。にゃははは」


 ミトがぱんぱんと両手で太ももを叩くことで、全員が目を覚ましたように我に返り、笑うミトにならい笑いだした。


 それからミトは勢いよく立ち上がり、


「そんな感じだけど、みんなそれでいいか? 行くのはもろもろ用意して、三日後。期間は二泊三日でどうだ?」


「「「は~~~い」」」


 全員が返事をして解散となった。

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