第六幕 救出へ
そろそろだろうな。と声が聞こえる。
目隠しを取られると、明かりがとても眩しかった。
「どうだ?この苦痛は」
首元に、噛みつかれる。
うっ…。首元から血が吸われると、意識が遠のいてゆく。
首元から離れると、全部の鎖がさらにきつく絞められる最終的には気絶する。
「では、殲滅作戦を開始する」
了解。と言って神崎の別宅に侵入する。
「槇奈を発見次第確保」
俺は別行動だ。と言ってクサナギはアタッシュケースを持ち、建物の中を走ってゆく。
「たぶんここだろうな」
鉄の扉を静かにあけて、中に入るとそこは階段が続いていた。
降りてゆくと、遠くで銃声が響いているのが聞こえる。
「やっぱり、お前かクサナギ」
「ああ、そうだ琢磨」
琢磨様おさがりを。と剣を持って、双子が立ちふさがる。
斬りかかってくるルカに、壁に掛けられている剣を持って対抗する。
「ユウカにルカ、その場からどけ」
「琢磨様のお邪魔はさせません」
そうだよ。と言ってルカが、斬りかかってくる。
軽く防ぎ剣を、弾き飛ばす。
ルカの頭を吹き飛ばし、ユウカに向かい合う。
「なぜ、吸血鬼のあなたが人間に手を貸す」
「なんでもいいだろ」
金属音が地下室に響く。
「正気の沙汰とは思えませんわ」
ふっ。と嗤って剣を手放し回転と同時にアタッシュケースで殴る。
壁にぶつかると、ユウカは立ち上がり、不気味な笑みをうかべた。
地上部隊は吸血鬼に向かって銃を撃つが、数が計り知れないほど多くだいぶ消耗戦を強いられていた。
「隊長、撤退を」
「無理だ、お嬢を見つけるまでは、下がることはできん」