第四幕 作戦
殲滅作戦を仕掛ける。と槇奈は、Mr.Dにそんなことを告げる。
「お嬢、無茶な……」
やる。と胸を張って答える。
「なにでやるの?」
「下水に燃料を流し込んで、火を放つそれが作戦だ」
「確かにそれが楽な、作戦と思えるが住人は?」
それが……。と槇奈は腕を抱えながら考える。
「誰もいなんだろ、この島には」
槇奈は、壁に寄りかかり頷いた。
3日後に絶対実行する。と言って扉を開ける。
「どこへ行く」
散歩よ。と言って、足早に立ち去る。
いつもの服に着替えて、いつもの公園に行く。
冬なのに、きれい。と槇奈は、満開の桜の木に触れる。
「そうだろうね」
あなたは誰?と桜の木の下に、座っている男に話しかける。
「俺は、クサナギだ」
「吸血鬼ね」
ああ。と寂しそうに、答えるクサナギ
「ではクサナギ」
「いいか?お前はハンターだよな」
「もちろん」
「一緒に戦ってほしい」
えっ。と一瞬驚いたが、正気を取戻し「どういうこと?」と質問する。
「神崎琢磨を、一緒に倒してほしい」
「あなたの親玉でしょ」
ああ。とクサナギは頷く。
「珍しい吸血鬼もいるものね」
「悪いか?」
別にいいのよ。と槇奈はほほ笑む。
「私は雪乃瀬槇奈」
よろしくね。と言って手を出して、両者握手する。