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第二幕 新手

ただいま。と言って廃屋に間違えそうな、部屋のソファーに座る。

おかえりお嬢。と奥から黒人のサングラスの大柄な男性が、部屋に入ってきて近寄ってくる。

「これが仕事料だ」

ひびが入ったガラスのテーブルの上に、乱暴に茶封筒が置かれる。

「しかしここの所、毎日じゃないか?」

「この島に神崎コンポレーションの社長の別宅が、できてからおかしくなったわ」

「そうだね」

銃を出して、机の上に置く。

「そうだMr.D」

「なんだお嬢」

例のものを。と言って封筒を渡す。

ああ、できてるよ。と言って、銀色のアタッシュケースを受け取ると、すぐさま開けて中身を確認する。

「杭の発射、振動、ワイヤーによる回収ができる」

棺型のパイルバンカーを装着して、杭を出したりしまったりしてみる。

「上出来だMr.D」

「明日から使ってみるよ」


「さっそく使ってみるよ、Mr.D」

いいぞ。と無線が入る。

銀色の杭が、逃げる男性の頭に直撃する。

「上出来だ」

燃える男の遺体を、見ていうと杭を回収する。

こんばんわ御嬢さん。と後ろから声が聞こえ、振り向くとスーツを着た男性がいた。

「御嬢さんというよりは、吸血鬼狩りの槇奈さん」

気が付くと目の前に男性がいた。

いつの間に。と思っていたのは空中だった。

壁に叩きつけられると、すぐさま大勢を取り直そうとするが頭を鷲掴わしづかみされ、壁に叩きつけられる。

「どう?あなたが殺してきた吸血鬼は、みんなこれ以上の痛みを抱えてるんだよ」

ただの偽善だ。とふらつきながら、立ち上がる。

「ああ、偽善さ」

そうそう、もうじきこの島も大変なことが起きる。と言って男性は太ももにナイフを突き刺した。

「うっ……」

壁伝いで、その場から逃げ出そうとするが、後ろから男が脇腹に一撃を食らわせられ、その場に倒れこむ。


目をさまし、傷ついた体を何とか動かし自分の部屋に入ると倒れこむ。

「大丈夫かお嬢」

翌日、目が覚めるとソファーの上だった。

無理やり体を起こすと、体中が痛かった。

「お嬢無理するな」

Mr.D……。とつぶやくと、鎮痛剤の袋を渡してきた。

「昨日は何があった」

「新手の吸血鬼に襲われた」

「新手?そんな馬鹿な」

見ての通りだ。とあきれて言う。

「私のことを知ってた」

「もう少し調べるしかないな」

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