表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神統のレガシア 〜異端の孫は混沌を継ぐ〜  作者: Ren.S
序章 神子の継承戦記

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/41

第35話『反撃の幕が上がる』

踏み込んだ足が、確かな重さを取り戻す。


さっきまで身体の内側で濁っていた感覚が、すっと晴れた。

呼吸が軽くなり、指先が思い通りに動く。


五人の神子は、同時に前へ出た。



雷光をまとい、ライゼルが一気に駆け抜ける。


イェルダの風が迫るが──


もう流されない。


「今度は通す!」


雷を肩にまとわせ、真正面から切り裂く。

風が散り、火花が走る。


イェルダの輪郭が揺れた。



ガルザスは静かに足を踏みしめる。

先ほどまで乱れていた大地の響きが戻った。


ヴェロークが巨腕を叩きつける。

大地ごと押し潰すような一撃。


だがガルザスは左拳で受け止め、右拳を突き上げる。


「……まだ終わりじゃない!」


拳と岩がぶつかり、衝撃が二人の間で爆ぜた。


ヴェロークは押し返す力を確かに感じた。




影が交錯し、ルナリアとシェルヴァの距離が詰まる。


さっきまで影が震えていたのが嘘のように、今は静かで鋭い。


「行かせないよ!」


伸びた影刃を、シェルヴァの影が迎撃する。

刃が弾け、影同士が軋む。


互いの足が止まり、影の攻防がさらに激しくなる。



光が鼓動する。


リュミエルは胸に手を当て、残った力を静かに結んだ。


風が射線を曲げようと迫る。

だが、もう奪われない。


「届いて!」


光が風の壁を貫き、ネザリオへ向けて放たれた。


未来を歪める力が軋む。


ネザリオの肩が小さく揺れた。



セリオスは目を細める。


さっきまで霞んでいた視界が、今は澄んでいる。


ラグド=オラが輪郭を濁らせ、セリオスの“見える未来”を乱そうとする。


しかしセリオスは一歩踏み出し、揺らぐ輪郭へ指を向けた。


「読める……今は、読める!」


未来視が再び形を取り戻す。

揺らぐ輪郭が、確かにそこに“存在”した。




五つの戦線が、同時に動き始める。


雷が弾け、大地が裂け、影が伸び、光が刺し込み、視界が開ける。


ほんの少し──


ほんの少しだけだが、優位が五人へ傾く。


影たちが動きを変え始める。

“押し戻されている”と理解したのだ。


だが、まだ倒れない。

むしろ、ここからが本番だ。


ライゼルが叫ぶ。


「行くぞ!ここからだ!」



五対五。

今度は退かない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ