3年次履修科目必修②
訓練課程の履修科目と単位数は以下の通りである。訓育25単位、徒歩教練8単位、体育一般8単位、教育法16単位、部隊実習56単位の計113単位である。
「次は4年生かぁ。色々な場所で区切りがつくな。」
「アメフト部に体育祭に並木祭に桜寮(小梅寮)。座学の方も、医師国家資格取得に必要なスキームが一区切りつく。」
「5、6年になると、長老とか老婆なんて言われるしな。」
「部隊実習とかも減っていくみたいだしな。」
「実際勉学に勤しむ為に冬休み前の12月に、第2大隊付けになる訳やしな。」
「防衛大学校なら最終学年やぞ?」
「それは身の引き締まる思いやな。」
「でもここは防衛医科大学校。後2年間はあるぞ。」
「これから後半戦だね?」
「上手いこと言うたな。山川にしては。」
「6を2で割ったら3や。今は3年の学期末。」
「つーかさ、全然話変わるんだけど、もうすぐ桜寮長の交代式じゃん?」
「何?一兵、桜寮長に立候補するつもりなの?」
「これ見て見ぃ。」
「桜寮長候補者リスト?こんなもの何処で手に入れたん?」
「一兵がこのリストを持っていないと言う事は、一兵は桜寮長になれないって事だな。」
「このリストは成績トップ3に渡される。小梅寮長も同じ仕組みだ。良子は手に入れたけど、セツ菜ちゃんは貰えんかったらしい。」
「事前に誰がなるかはもう決まっているみたい。」
「なぬ?じゃあ山川が新桜寮長?」
「ああ。小梅の方も良子で決まりらしい。」
「見せびらかしてはいけないんだが一兵には見せてやるよ。」
「A-A-S山川だけSランク。良子さんはA+。」
「これって誰が決めたの?」
「諸説あるが、教授と教官が成績を見て査定しているという事は間違い無いな。」
「え?つよしが桜寮長?」
「私も小梅寮長なんだけど。」
「何1年間、いや9ヶ月の辛抱だよ。それに出世に博がつくじゃねーか?」
「それはそうなんだけど。そんな都市伝説信じろって言われても…。」
「まぁ、そう言わずお互い頑張ろうぜ?」
「でも、後輩の外出・外泊の管理や勉学にアメフト、それじゃあ私達夫婦の時間が無いわ。」
「安心しろ。俺が良子の事おろそかにした事があったか?」
「たかだか240人と80人じゃないか?」
「まぁ、そう言われると本当に困っちゃう。」
「防衛医科大学校生活の中で最も忙しい1年間にはなるだろうな。」
「そうね。一生に一度の事だし、名誉な事だもんね。」
「ワリィな一兵。そう言う訳で、貴様には副寮長のポストを与えてやるよ。」
「はぁ。凄く萎えるんですけど…。」




