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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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3年次履修科目必修①

 3年生では、主に臨床医学講座の13講座を中心に学んだ。内科学、精神科学、小児科学、脳神経外科学、整形科学、皮膚科学、泌尿器科学、眼科学、耳鼻咽喉科学、産婦人科学、放射線医学、麻酔学、臨床検査医学等が、それである。

 これ等臨床医学講座の中から第4学年進級の為に必要な課題が、学年末テストとして出題された。設問は100個、合格ラインは70点と少し甘めに抑えられている。

 「あーあ、毎年この時期になるとたまにしか勉強しない所がテストに出たりするんだよな。」

 「でもさ、これはまだ試験内容が限定されてるから良いけど、本番はこれ以外の科目からも出題があるんだぜ?」

 「やべぇ、ゲロ出そう。」

 「まだ後2年あるべ?とりあえず、まずこの臨床医学講座は本番にも直結する所だし、しっかりと抑えておこうぜ?」

 「こう言う時こそ頼りになるのが嫁の存在だな?」

 「でも今は駄目。自分一人の力でクラスヘッド守ったれ山川!」

 「お、おう。」

 「見て見ぃ。この参考書の厚さ!」

 「去年まではノートより参考書の方が薄かったもんね。あ、一兵教科書に何か書いてる?」

 「これは教授達が念を押して重要だと言っていた所にマーカーとワンポイントキーワードを書き込んだのさ。」

 「お陰で教科書散らかってしまったけどな。」

 「それ!テストに絶対出るでしょ?数えたら13講座で100問完成するんじゃないか?」

 「日課で教えてない所はまず出ないと踏んで良いかもね?」

 「学友のテキストより、てめぇのノートを見返してみるわ。」

 「流石に3年生ともなると、容赦は無いな。鬼難しいぜ。」

 「つーか、飯行かねぇ?腹にブチ込まなきゃやってられん。風呂でも良いけど。」

 「一理あるな。腹が減っては戦は出来ぬって言うしな。」

 シャー、シャー「あーあ。マジでシャワーのありがたみ。そして、この大浴場。ま、風呂掃除は大変だけどな。」

 「山川?最近一人言多いよ?」

 「そうか?昔からだけど?」

 「良子さんに怒られるでしょ?」

 「あーあ。二人でいる時はなるべく封印してんだけどさ。あんた?ねぇ?つよし?誰としゃべっているのって。」

 「その一人言のエネルギー別の所に使えよ?」

 「それも良子にしこたま言われる。つーか今日金曜じゃん。」

 「川下一曹のSPカレー!」

 「食堂へ急げ!!」

 「おう良子!セツ菜ちゃんも。」

 「入浴してきたの?」

 「良子達は?」

 「まだ。今日風呂当番なのよ。」

 「じゃあ。ゆっくりご飯食べて。私達もう食べちゃったから。」

 「マジかよ。川下SP食ったのか?」

 「お互い学年末テストで大変だから一兵、俺達も速攻勉強再開すんぞ!」

 「留年している間はないからな。とは言え、このテストだけで、進退が決まる訳じゃないけどな。でも、満点合格して、クラスヘッドの座を守りたい。」

 「それは余裕だって。どんな医者になるにしても、臨床医学講座は理解しておかなければならないメソッドだよ。こんな所でつまづいてちゃ医師国家資格現役合格できないよ?」

 とまぁ、一悶着あったが、何とか4人とも無事学年末テストをクリアし4年生に進級する事になった。

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