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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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山川つよしの選択

 山川つよしは、言わずもがなこの年代のクラスヘッド(首席)だ。そんな彼は入学以来航空自衛隊を目指している。何故航空自衛隊なのか?それはつよしの過去に由来している。

 「ねぇ?つよし、何で航空自衛隊なの?」

 「それはな、昔俺の地元広島で大雨が降ったんだ。その時災害救援で駆け付けていた航空自衛隊の救難ヘリに救助されて、子供心ながら格好いいなって思っていたんだ。でも戦闘機には乗れないし、どうにか航空自衛隊に入れないかと思って見つけたのが、航空自衛隊の医官の道であったのさ。」

 「つよし、最初は防衛大学校志望だったのよ?」

 「へぇー。そうなんだ。意外。」

 「途中で防衛医科大学校の事を知って狭き門だけどチャレンジして見たら受かっちゃったのよ。」

 「良子の第一志望が防衛医科大学校だったってのもあるけどな。」

 「今の山川からは想像つかないよ。」

 「防衛医科大学校は、ずーっとE判定だったんだ。最後の模試までは。でも最後の模試でB判定が来て、駄目なら防衛大学校に行くつもりで奇蹟と言っちゃぁ大袈裟だが良子も俺も防衛医科大学校に合格した。入ってからは、まぁ想定内つーか入試のプレッシャーに比べれば、どうと言う事では無かった。俺は航空自衛隊一択だった。良子も理解してくれていたって話。一兵達が海上自衛隊一択だった様にさ。」

 「理由がベタすぎる。」

 「はぁ?一兵よりは志望理由マシだろうが?」

 「つよしも、一兵君もくだらない言い争いをしない。」

 「くだらないだと?良子どこでも良かったのか?」

 「つよし?私は消去法で航空自衛隊にしたの。」

 「なるほどね?たまたま意見が合致したんだね?」

 「そうね。」

 「特に教官からは何も言われてないし、良子も一緒なら言うことなしだぜ。」

 山川つよしは、そうした理由から航空自衛隊を選択した。つよしは、日本の航空自衛力をとても高く評価している。第二次世界大戦で主戦場になったのも今は昔。今やその覇権争いは宇宙へと向かうこの時代。つよしが生きている間に宇宙作戦隊に医官が派遣される日もそう遠くない近未来に実現するだろう。

 「川下一曹は、宇宙とか興味ないっすよね?」

 「馬鹿にすんなよ。男のロマンじゃねーか、宇宙なんて。知っているよ航空自衛隊が宇宙作戦隊を設立してる事くらい。山川学生は、ロマンとかそう言うのに目が輝くタイプだもんな?」

 「航空自衛隊の守備範囲に宇宙が入っている時代なんですよ。誰でも宇宙に行くチャンスはあるんですよね?」

 「まぁ、俺には縁の無い話だな。」

 「夢持ちましょうよ?こんな時代だからこそ。」

 「山川学生最近調子良いね?奥様ともしかして絶好調?」

 「川下一曹、下ネタはやめてください。そんな不謹慎だと炊事班長に怒られますよ?」 

 「そう言うの大事だぞ?あんな和風美人中々いないぞ?特に防衛医科大学校では。まぁ、精々大事にしてやんなよ。」

 「悩みならいつでも聞いてやるからさ。」

 「ありがとうございます。でもエロい目で自分の妻を見るのはやめてください。」

 「お、おう。」

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