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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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3年次並木祭③

 「ヨッシーはい、あーん。」

 「パクっ。」

 「おい!一兵、何してんの?」

 「そうですよ!一兵先輩。」

 「すまん。つい腹が減ってたもんで。」

 「おでんか…。セツ菜に買ってやるか。」

 「ライヴも終わったし、ゲストルームも片付いたんじゃない?」

 「じゃあ、大根とちくわください‼」

 「100円になります。」

 「1個50円?安いな。」

 「はい、まいどあり。」

 「不味かったら承知せえへんで。」

 「だしにはこだわってますから。」 

 「おい!セツ菜!」

 「一兵!」

 「撤去作業は?」

 「楽屋口はもう終わったよ。」

 「おでん買ってきたけど食べる?」

 「うん。食べる。」

 「良子さんは?」

 「山川君の所に手伝いに行ったよ。」

 「もう体育館の中も外もカオスだったんだよ?」

 「そうなんだ…。」

 「だから怒ったんだ。山川に。まぁ、外野が手薄なのは仕方無いけどね。とは言え、俺達が人流整理に行って無かったら、間違いなく事故が起きてたと思うよ?顔も名前も知らない学生スタッフとトラメガ使ってチケットの無い人を模擬店方向に流し打ちさ。防衛医科大学校はクラブハウスじゃないつーの。」

 「あ、良子さん。」

 「外大変みたいだったのね。」

 「そうなんですよ。もうめちゃんこだったんすよ。」

 「山川の作業が終わり次第模擬店で飯食おう!」

 「一兵、山川君の手伝いにいかないの?」

 「良子さんが戻って来たって事は、撤去作業はほとんど終わってるって事ですよね?良子さん?」

 「そうね。一兵君の言う通り撤去作業は9割方終わってるわ。」

 「あ、こんなところで油売ってたな。一兵チョイ面貸せ!」

 「いきなりなんだよ?」

 「ヘイベックスの米田社長が外で会場整理してた人は、誰ですかって言われたからさ。」

 「はい。自分がそうですが?」

 「私ヘイベックス株式会社社長の米田政雄です。貴方でしたか?弊社所属のエグザルが楽屋を出る前に外で出待ちしてたファンにここにはいないとアテンドしてくれたお陰で、トラブルを回避して帰る事が出来ました。本当にありがとうございました。」

 「そんな。たまたまですよ。」

 「来年も是非当該学校へのライヴに参加させて下さい。」

 「はい。喜んで。では失礼します。」

 「良かったな!一兵。あの天下のヘイベックス社長に気に入られるなんて、体張った甲斐あったんじゃね?」

 「流石一兵ね。」

 「どこで何があるか分からないのが人生って感じだね?」

 「山川?それより撤去作業は終わったか?腹が減って仕方無いよ。」

 「もう30分位で終わると思うけど、先行っても良いぞ?」

 「はぁ?ライヴチーム何呑気にやってんのよ?って言われちまうぜ?」

 「まだライヴ終わって1時間だぜ?超特急の撤去作業だと思うけど?」

 「ねぇ一兵?朝食食べなかったの?」

 「まさか。ガツンと食べたけど?」

 「体張りましたもんね?」

 「お前、トラメガの?」

 「はい。アメフト部1年の星です。」

 「そーか。貴様が!本当に助かったよ。それよりどっかで見た事があるなとは思っていたけど、星、貴様は並木祭実行委員だったんか?」

 「はい。」

 「1年なのに偉いな。」

 「有名人を見たかっただけです。」

 「星がいなかったら俺の喉潰れとったわ。」

 「おい、星どうかしたん?」

 「一兵先輩に正体を明かした所です。」

 「じゃあ二人目のヒーローだな。」

 「同じクォーターバック同士息合ってるじゃん。」

 「自分は一兵先輩だって分かってましたよ?」

 「こう言う時はワンチームだな。確かに外の警備は手薄なのは仕方無いとしても、事故になるくらいの人流だったのは確かだった。」

 「来年の並木祭からは外の警備も手厚くしよう。」

 「こう言う時こそ小銃を…。いや何でも無い。」

 「トラメガマン二人で人流変えられるんですから、大したもんですよ。」

 「場馴れしていたでしょ?一兵君?」

 「はい。」

 「1年の時から色々担当して来たからね?」

 「そうなんですね。」

 「星、ありがとうな。」

 「はい。失礼します。」

 「一兵、終わったぞ?あれセツ菜ちゃん一兵は?」

 「御手洗い。」

 「お待たせ。」

 「じゃあ行こうか。」

 「おう。」

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