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3年次VS防衛大学校アメフト部定期交流戦

 強力になったオフェンスラインやパスラッシュで強化された攻撃陣とラインバッカーやディフェンスバックの強化により、成長したディフェンス力で、昨年(2023年度)の認証戦の勝利により、関東大学医科歯科リーグに新規参入する事になった防衛医科大学校と、関東大学リーグ1部BIG8に昇格した防衛大学校とのオープン戦(定期交流戦)が、6月第2周目の土曜日に防衛医科大学校第一グラウンドで行われた。

 第1クォーター。一兵はラン攻撃で、防衛大学校のディフェンスラインを消耗させ、パス一発でタッチダウン出来る敵陣30ヤード付近までジリジリと攻め入る。セカンドダウンになるまでに、自軍最高のワイドレシーバーである上山先輩に迷わずパスラッシュ。これを見事にキャッチ。29ヤードのタッチダウンパスを決めた。

 その後もラン攻撃パス攻撃を自在に操り、防衛大学校を圧倒。35-7で前半を折り返す。後半は防衛大学校のペースとなりかけるものの、そこは守備隊長ラインバッカーの山川つよしが敵のパス攻撃をことごとくインターセプト。後半だけで4本のインターセプトを決めた。終始流れを渡さなかった防衛医科大学校が防衛大学校を49-14で破り一兵達は喜びに溢れた。

 「強いチームに成りましたね。」

 「ありがとうございます。でもまだまだです。今年からは、正式に関東大学医科歯科リーグに挑戦出来る様になりましたから、先ずは1勝。目指すはリーグ制覇です。と意気込んでいます。」

 「御互いに頑張りましょう!」

 「ではまた来年もよろしくお願い致します。」

 「はい。では失礼します。」

 と、プレイイングマネージャーの一兵が防衛大学校のフロントと挨拶を交わしていた。

 「あのクォーターバック、監督も兼務しているのか?」

 「そうみたいですね。」

 「医科歯科リーグに留めとくには勿体無いな。」

 「防衛医科大学校アメフト部、台風の目になるかもな。せめて専任の監督やコーチがいると良いのにな。ま、今日は完敗だったな。」

 「今日は快勝したので反省会はしません。」

 「どうした一兵?熱でもあるのか?」

 「今日はオフェンスもディフェンスも精一杯のパフォーマンスをした。防衛大学校の強力なオフェンスを14点に抑えられたのは出来すぎだ。山ノ井、宇野、星と俺がベンチにいる間も安心して見ていられた。まぁ、防衛大学校もベストメンバーじゃなかったかも知れないがな。反省は以上。おしまい。」

 「あ、それと明日はオフ。個人の自己練は自由。今日はお疲れ様!」

 「珍しいな?オフの日を作るなんて?」

 「宿敵防衛大学校に快勝したからじゃない?」

 「監督やコーチが不在の防衛医科大学校では代々キャプテンが監督代行して来たからな。」

 「認証戦の時は監督やコーチがいたじゃん?」

 「あーあ。あれは影武者だよ。5、6年生のOBに頼んだんだよ。」

 「折角なんだし外部コーチでも雇えば?」

 「バーカ。俺達見たいなサークルに毛のはえたアメフト部の顧問なんざ誰が引き受ける?」

 「確かに。」

 「人工芝にしてくれた副学長の名前でも借りれば?俺、いろんな教授にあたってみるよ。」

 「私も。」

 「じゃ、私も。」

 「一兵には、アメフト以外の事も頑張って欲しいから。それにもう影武者はいるしな。」

 「そうなの?」

 「名前だけ貸してくれる便利な顧問がさ。」

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