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防衛医科大学校~知られざる医官(軍医)養成所~NDMC (ナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ)  作者: 佐久間五十六


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3年次アメフト部新入部員

 ようやく正式なアメフト部に昇格した事で、グラウンドも人工芝となり、そんな事も重なってか、マネージャー2名を含む20名の新入生が入部した。注目株は一兵の後釜になれるかクォーターバックの星と、アメフト経験者でオフェンスタックルの設楽である。セツ菜と良子には嬉しいマネージャー山中と桃井の加入で、マネージャー職も絶えずに済みそうだ。

 「じゃあ自己紹介と、希望者はやりたいポジションを言ってくれ。分からない人は分かりませんと言ってくれ。」

 と、キャプテンの一兵が言うと、新入生は次々と名前と出身高校と希望するポジションを述べて行った。分かりませんと答えたのは全体の半数位であっただろうか。20人も入るとは想定していなかった在校生部員達は、どうせ半分も定着しないとは思っていなかったが、今年(2024年度第61期生)達はひた向きに練習に取り組んでくれた。ブラッサムズの戦力は明らかに厚みを増していた。

 特に凄かったのは、オフェンスタックルの設楽であった。並みいる先輩達をねこそぎ吹っ飛ばす強力なタックルの持ち主で即戦力となる逸材であった。他には粗削りだが、クォーターバックの星も一兵を休ませられるだけの制球力を持っていた。良子とセツ菜は新入マネージャーの山中と桃井の指導やフォローアップをしていた。二人とも防衛医科大学校に入っただけあり、飲み込みは早かった。1ヶ月もすれば、もう教える事は無くなっていた。

 「ブラッサムズの正式名称は何ですか?」

 「NDMCブラッサムズ。よ。NDMCはナショナル・ディフェンス・メディカル・カレッジ=防衛医科大学校の事だよ。」

 「春期定期練習試合は2試合を予定している。順天堂大学医学部と東京薬科大でどちらも秋の関東大学医科歯科リーグで相対する強豪だ。」

 「それと、関東大学リーグBIG8に昇格した防衛大学校との定期戦。去年は何とか勝ったけど、侮れない相手だね。」

 「部長!5、6年生は部活やらないんですか?」

 「医科歯科リーグは一応5、6年生も出場は可能だが、防衛医科大学校では4年生までで引退するのが習わしなんだ。」

 「医師国家試験に落ちたら卒業出来ないしな。」

 「あのう…。ポジションが分からないんですけ ど?」

 「山川?ボード使って…あ、俺やるわ。」

 「このラインにいるのがタックル(オフェンス、ディフェンス)真ん中のタックルはセンターではしっこの人がディフェンスエンド、それからラインバッカーにディフェンスバック。オフェンスではワイドレシーバーにフルバック、クォーターバックにテールバックにタイトエンドといくつもポジションがある。」

 「大雑把だね(笑)」

 「良いんだよ。最初はなぁーなぁで。先輩達は何も教えてくれなかっただろ?それに比すれば大分ソフトやで?」

 「タックルの人はガッチリしてる人が良いな。あと、ワイドレシーバーは足が早くキャッチの上手い人が良い。それにアサイメントも覚えて貰わなくちゃ。」

 「まぁ、それも追い追いで良いんじゃね?」

 「駄目だ。アサイメントは全員頭に叩き込んで貰わなくちゃならん。妥協はしたくない。」

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