表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

46/200

2年次並木祭①

 今年もまた並木祭の季節がやって来た。言わずもがな、NDMC防衛医科大学校最大のイベントと言っても過言ではない。2年生からは20名の並木祭実行委員が選出され、昨年の経験者である一兵や山川ら8名も含まれていた。

 「じゃあ、講演会担当、ライブ担当、学生模擬店担当、医学・看護研究展示担当、学生演奏会担当の5部門を中心に一人一部門を担当しよう!」

 「よーし、ドラフトはしなくても大丈夫か?」

 「各一部門を4人×5部門=20人で決まったかな?そしたら、各部門毎に先輩の所に行ってくれ。」

 「はぁ…。今年は医学・看護研究展示か。外れ?引いてしまったぜ。」

 「一兵?そんなに落ち込まないで?テンション上がんないのは分かるけど、他のセクションより楽だし、勉強になるよ?」

 「そう言ってくれるセツ菜がいるだけでラッキーだと思わないとな。御指導の程よろしくお願いします。」

 「うん。って、やる事はパネル設置と当日の警備日程の調整だけだよ?」

 「吉永!?」

 「尾崎?貴様が医学・看護研究展示の担当とは意外だな。つーか予想外。」

 「誰?」

 「あーあ。看護学科の同期で2年生の吉永だよ。」

 「吉永君よろしく。」

 「医学科にはこんなべっぴんさんもいるんだな?」

 「で、彼女は金海セツ菜、俺の婚約者。」

 「いいなぁ。看護学科なんか5人全員男子。そんなの無理無理。」

 「じゃあ並木祭チャンスじゃん?」

 「そうだよヨッシー?」

 「それは良しとしても結婚すんの?」

 「3年生になったらね。防衛医科大学校では学生結婚可だからね。」

 「堅苦しいのは無しでガチ恋人探し手伝うよ?ヨッシー。」

 「セツ菜さんは友好的なんだね?」

 「そう?どうせ警備の時間なんて一人30分位でしょ?」

 「俺達最強カップルが後押ししてやっからよ。」

 「総合的に勘案して悪くない案だ。」

 「つーか、セツ菜さんはあの金海財閥のご息女?」

 「そうだよ?でもここではそれは関係無い。同じ防衛医科大学校学生だよ?」

 「そうだよね。防衛医科大学校は金やコネでは入れる学校じゃないからね。」

 その頃、山川は…。

 「今年のライブ出演アーティストは、あっかんべー48とはにわ男子、それから去年に引き続きUTSを招待しようと考えている。」

 「1、2年生は、はにわ男子を3年は、あっかんべー48を4年生がUTSを担当してくれ。」

 「了解しました。お、良子?お前もライブ担当だったの?」

 「そうだけど、何か問題でも?」

 「いやない。一緒に頑張ろ‼」

 「山川、これ前日と当日のスケジュールな?」

 「田口先輩?並木祭実行委員だったんすか?」

 「あーあ。ついでにライブ担当になった。」

 「忙しそうですね?」

 「人手が足りない。その分しわ寄せ来るぞ?」

 「覚悟してます。」

 「頼むぞ!山川。」

 「うす!」

 「そういやぁ、UTSのヒムさんがお嬢ちゃんに会いたいって言ってんだけど知らんか?」

 「つよし?セツ菜の事じゃない?」

 「ああ、そういやぁ、去年楽屋口担当してたもんな?」

 「先輩?それは医学科2年生の金海セツ菜の事っすよ。」

 「至急連れてきてくれ。楽屋口は彼女にやってもらおう。」

 「でもセツ菜は今年は…。連れて来ます!」

 「UTSの様なスーパースターが並木祭くんだりまでやって来てくれるんだ。気分損ねたら来年の後輩が困るんだぞ?」

 「はい。しかし金海にも都合がありまして。今日の夕食の時に聞いてみます。」

 「本当によろしく頼むぞ?」

 「はい。」

 「良いの?セツ菜の気持ち聞かずに安請け合いしちゃって?」

 「まぁ、成るように成るよ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ